月の異称

　クイズで、「月の陰暦の異称」は？という問題がありました。調べて見ると、月の呼び方って驚くほどたくさんあるんですね。

　日本人は、四季折々、月をいろいろな呼び方をして楽しんで来たのでしょうね。遅ればせながら、老後は、そういう楽しみ方にも目を向けていきたいと思います。

１月　睦月（むつき）
仲睦まじい月。正月に家族や親戚でなごやかな宴を催し、むつみあうことからつきました。「生月（うむつき）」
別称……正月（しょうがつ）／孟春（もうしゅん）／太郎月（たろうづき）／早緑月（さみどりつき）／初空月（はつぞらづき）

２月　如月（きさらぎ）
「衣更着」寒さがぶりかえし衣を更に着る月。新暦では2月は最も寒い月ですが、陰暦の2月は現在の3月半ばですから、寒さがぶりかえしいったん脱いだ衣を更に着る月という説が有力
別称……仲春（ちゅうしゅん）／梅見月（うめみつき）／雪消月（ゆきげづき）／木芽月（このめづき）／雁帰月（かりかえりづき）

３月　弥生（やよい）
暖かな陽気にすべての草木がいよいよ茂るという意味の「弥生（いやおい）」
別称……桜月（さくらつき）／花見月（はなみつき）／桃月（とうげつ）／春惜月（はるおしみづき）

４月　卯月（うづき）
卯の花（ウツギの花）が盛りになる月。また、田植えをするから「植月（うづき）」
別称……卯花月（うのはなつき）／植月（うえづき・うづき）／花残月（はなのこりづき）／鳥待月（とりまちつき）／乾月（けんげつ）

５月　皐月（さつき）
早苗を植える「早苗月（さなえづき）」が略されて「さつき」となり、後に「皐月」
別称……早苗月（さなえづき）／菖蒲月（あやめつき）／五月雨月（さみだれづき）／多草月（たくさづき）

６月　水無月（みなづき）
旧暦の6月は梅雨明け後で夏の盛りであることから、水が涸れて無くなる月であるという説と、田んぼに水を張る必要がある月なので「水張月（みずはりづき）」「水月（みなづき）」
別称……鳴神月（なるかみづき）／風待月（かぜまちづき）／松風月（まつかぜづき）／蝉羽月（せみのはつき）／涼暮月（すずくれづき）／常夏月（とこなつづき）

７月　文月（ふみづき／ふづき）
書物を披（ひら）いて夜風にさらす風習があったことから「文披月（ふみひろげづき／ふみひらきづき）」
別称……七夕月（たなばたづき）／七夜月（ななよづき）／愛逢月（めであいづき）／蘭月（らんげつ）／女郎花月（おみなえしづき）／涼月（りょうげつ）／秋初月（あきはづき）

８月　葉月（はづき）
葉の落ちる月「葉落月（はおちづき）」が転じて「葉月」
別称……秋風月（あきかぜつき）／木染月（こそめづき）／燕去月（つばめさりづき）／雁来月（かりきづき）／月見月（つきみづき）／観月（かんげつ）

９月　長月（ながつき）
秋の夜長を意味する「夜長月（よながづき）」の略で「長月」
別称……紅葉月（もみじつき）／稲刈月（いねかりつき）／菊月（きくづき）／玄月（げんげつ）／色取月（いろとりづき）／寝覚月（ねざめづき）

１０月　神無月（かんなづき／かみなしづき）
神々が出雲の国に行ってしまい留守になるという意の「神なき月」が転訛して「神無月」
別称……神在月（かみありづき）／雷無月（かみなかりづき）／時雨月（しぐれづき）／鎮祭月（ちんさいげつ）／小春（こはる）

１１月　霜月（しもつき）
文字通り霜が降る月という意の「霜降月（しもふりつき）」の略で「霜月」
別称……露隠月（つゆこもりづき）／雪街月（ゆきまちづき）／神楽月（かぐらづき）／神帰月（かみきづき）／復月（ふくげつ）

１２月　師走（しわす）
12月は僧（師）を迎えてお経を読んでもらう月でした。師が馳せる月という意の「師馳す」が転訛
別称……暮古月（くれこげつ）／春待月（はるまちづき）／極月（ごくげつ）／除月（じょげつ）／暮歳（ぼざい）
参照　 https://allabout.co.jp/gm/gc/220641/#2