一般 問5 51回~63回(編集中------)

めざせ気象予報士一般分野

51回 問5 大気中の氷晶核と氷粒子

問5 大気中の氷晶核と氷粒子について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から一つ選べ。

  • (a)気温がおよそ-40℃以下の大気中で水滴が凍結するためには,氷晶核の存在が不可欠である。
  • (b)一般に,氷晶核の数は,凝結核の数よりも多い。
  • (c)過冷却雲内において水滴と氷粒子が併存するとき,昇華凝結過程による氷粒子の成長は,凝結過程による水滴の成長よりも速い。
  • (d)あられの形成においては,氷粒子の雲粒捕捉成長が卓越している。
  • (a)-40℃以下であれば十分に低温なので、水滴が凍結するのに氷晶核を必要としない。よって、誤
  • (b)凝結核=水蒸気を吸収して水滴を作る吸湿性のエーロゾル。氷晶核は、凝結核よりもずっと少ない。よって、誤
  • (c)過冷却雲内において水滴と氷粒子が併存するとき,昇華凝結過程による氷粒子の成長は,凝結過程による水滴の成長よりも速い。水よりもギュッと抱きしめ愛する人よよって、正
  • (d)雪の結晶と違って、あられは雲粒がぶつかり合ってくっつきながら成長します。
    この過程を『雲粒補足成長』と表現しています。第51回気象予報士試験 一般知識よって、正
  • 正解は

52回 問5 降水過程 凝結過程 終端速度 併合過程

問5 大気中の水蒸気が凝結して雲粒が生成され成長していく過程について述べた次の文(a)~(d)の正誤について,下記の1~5の中から正しいものを一つ選べ。ただし,生成される雲粒は純水の水滴とする。

  • (a)表面張力のために,雲粒が小さいほど低い過飽和度で生成される。
  • (b)雲粒が凝結過程によって成長するとき,周囲の空気の過飽和度が同じであれば,雲粒の半径が小さいほど一定時間内での半径の増加量が大きい。
  • (c)雲粒の落下の終端速度は,雲粒の大きさによらない。
  • (d)雲粒の併合過程では,雲内の雲粒の大きさが不ぞろいの場合よりも,大きさが一様な場合の方が雲粒は速く成長する。

  • (a)水の表面張力は、水滴をつくる邪魔をします。水滴が小さいほど表面張力が強いので、より高い過飽和度が必要になります。よって、誤
  • (b)周囲の空気の過飽和度が同じであれば、雲粒の半径が小さいほど、成長に必要な水分子の数が少なくて済むため一定時間内での半径の増加量は大きくなります。よって、正
  • (c)雲粒の落下の終端速度は、半径rの2乗に比例している。よって、誤
  • (d)雲粒の併合過程において、雲内の雲粒の大きさが不ぞろいの場合、その大きさの違いにより、落下速度が異なる。このことによって異なる雲粒どうし併合がしやすくなって雲粒が速く成長する。よって、誤
  • 正解は

53回 問5 大気の熱力学(式も計算も不要〜♪)

問5 図は,地点A,B,Cにおける地上(0m)から高度1000mまでの気温の鉛直分布を示している。各地点の高度1000mの気圧がいずれも等しいとき,地点A,B,Cにおける地上の気圧PA·PB·PCの大小関係として正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
ただし,いずれの地点でも大気は静力学平衡の状態にあり,重力加速度は一定で水蒸気の影響を無視できるとする。また,図中の点T1,T2は,高度1000m及び高度 H(m)での気温(各図とも同じ値)を示している。

  • 高度1000mでの地点A,B,Cの気圧は同じ。
  • 高度1000mでの地点A,B,Cの気温は同じ。
  • 高度1000mでの地点A,B,Cの気温は同じ。
  • 高度0mでの地点A,Bの気温は同じ。地上の上にある空気の温度を考えればよい。
  • 正解は

54回 問5 霧とエーロゾル 海霧 放射霧 前線霧

問5 霧について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1-5の中から1つ選べ。

  • (a)エーロゾルの有無は霧の発生に影響を及ぼさない。
  • (b)初夏に釧路沖で発生する海霧は,海面水温より冷たい空気が,オホーツク海などから流れてきて発生することが多い。
  • (c)放射霧は雲の少ない夜間から明け方にかけ発生しやすいが,風が強いと発生しにくい。
  • (d)温暖前線に伴い長時間降雨があり,地表面近くに湿った冷気があるところへ,上空の暖気から比較的高温の雨粒が落下して蒸発すると,前線霧が発生することがある。
  • (a)霧は地表面付近にある雲。当然霧の発生は、エーロゾルの有無に影響される。よって、誤
  • (b)初夏に釧路沖で発生する海霧は、オホーツク海の流氷が溶けた冷たい海水の上に、湿った暖かい空気が流れることによって発生。よって、誤
  • (c)放射霧がよく発生するのは、風が弱く雲のない夜間または明け方なので。よって、正
  • (d)前線霧は、湿度が高くなったところへ、上空の暖気から暖かい雨が降った時に発生します。よって、正
  • 正解は

55回 問5 太陽放射 短波放射・長波放射 アルベド

問5 地球の大気に関わる放射について述べた次の文(a)~(d)の正誤について,下記の1~5の中から正しいものを1つ選べ。

  • (a)太陽放射エネルギーの約半分は可視光線域に含まれるが,太陽放射エネルギーのスペクトルのピークは紫外線域にある。
  • (b)宇宙から大気層に下向きに入ってくる長波放射はなく,また宇宙へ上向きに出ていく短波放射もない。
  • (c)アルベドは大気上端における上向きの長波放射エネルギーを下向きの短波放射エネルギーで割った値である。
  • (d)北半球の夏至の日の24 時間に大気上端の水平な単位面積に入射する太陽放射エネルギー量は,北極点の方が赤道上の地点よりも多い。

  • (a)太陽放射の約半分は可視光線域なのは、正。紫外線域は太陽放射の約7%。よって、誤
  • (b)短波放射・長波放射っていうのは相対的な表現で、存在する。よって、誤
  • (c)「アルベド」は反射放射量を入射放射量で割った値。よって、誤
  • (d)北半球が夏至の時、北極では一日中地平線から23.5°の高さに見えます。よって、正
  • 正解は

56回 問5 大気の温室効果の原理 大気の温度 地表面の温度

問5 地球大気の温室効果の原理について述べた次の文章の下線部(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,以下の条件が満たされているものと仮定する。
·太陽放射は大気層を完全に透過する。
·地表面は黒体で全ての放射を完全に吸収する。
·大気は地表面からの黒体放射を完全に吸収する。
·大気の温度は一様であり,大気および地表面は放射平衡状態にある。

地球に大気がないときの,地表面が受け取る太陽放射量と放射平衡状態にある地表面温度を絶対温度 Toとする。図のように大気があるときには,大気上端の放射収支から,大気の上向きの長波放射量は(a)地表面が吸収する太陽放射量と等しい。一方,地表面の放射収支から,太陽放射量と大気の下向き長波放射量の和は地表面からの黒体放射量と等しい。また,黒体放射量は物質の絶対温度の(b)4乗に比例する。これらより,大気の温度は(c)21/4T0となり,地表面温度は(d)T0となる。

  • (a)太陽放射量と大気の上向の長波放射量は釣り合うはずなので、 (a)の「地表面が吸収する太陽放射量と等しい。」よって、正
  • (b)黒体温度は黒体放射量は絶対温度の4乗に比例する。よって、正
  • (c)Ta (大気の温度)を T0 で表すと、「Ta = T0 」になります。よって、誤
  • (d)Tg (地表面の温度)を T0 で表すと、「Tg = 21/4 T0 」になります。よって、誤
  • 正解は②

57回 問5 凝結核と氷晶核の数 海洋上と陸上の凝結核の数 相対湿度と水滴 雲粒が凍る温度

問5 雲や降水の形成に寄与する凝結核と氷晶核について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。

  • (a)一般的に,氷晶核として働くエーロゾル粒子の数の方が,凝結核として働くエーロゾル粒子の数よりもずっと多い。
  • (b)大気中で凝結核として働くエーロゾル粒子の単位体積当たりの数は,海洋上の方が大陸上よりも多い。
  • (c)水溶性のエーロゾル粒子が凝結核となって形成された雲粒は,大気の相対湿度が100%未満でも水滴として存在できる場合がある。
  • (d)氷晶核として働くエーロゾル粒子を含んだ雲粒は0℃以下の気温になるとほとんどの場合凍結し始める。
  • (a)「一般的にいって、氷晶核は凝結核の数より少ない」よって、誤
  • (b)凝結核となるエーロゾル粒子の単位体積あたりの数は、陸上の方が多い。よって、誤
  • (c)水溶性のエーロゾル粒子が凝結核となって形成された雲粒は、大気の相対湿度が100%未満でも水滴として存在できる場合がある。よって、正
  • (d)雲頂温度 ー10 ℃でも、氷晶は50%とか・・・ よって、誤
  • 正解は

58回 問5 放射における雲や水蒸気などの効果 アルベド 放射冷却

問5 放射における雲や水蒸気などの効果について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

  • (a)地球大気の上端に入射した太陽放射エネルギーは、雲、エーロゾル、大気による散乱と反射、及び地表面での反射により、約3割が宇宙空間に戻る。
  • (b)気温の高度分布が同じであれば、大気中に水蒸気が多く存在するほど、大気から地表に到達する長波放射は少ない。
  • (c)全天を覆う雲がある場合、それが上層雲でも、下層雲でも地表の放射冷却は同程度に抑えられる。
  • (a)地球のプラネタリーアルベドは約30%なので・・・よって、正
  • (b)大気中の水蒸気量が多いときは、大気放射量が黒体放射に近づきます。(長波放射です。)よって、誤
  • (c)放射冷却の効果は、覆っている雲の高度によって変わります。よって、誤
  • 正解は②

59回 問5 地球のアルベドを0.30としたとき、太陽から半分の距離にある惑星のアルベド

問5 地球と同じ大きさで放射平衡温度も等しい惑星が、太陽から地球までの距離の半分の距離に位置しているとする。地球のアルベドを0.30としたとき、この惑星のアルベドとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。なお、地球及びこの惑星は球形の黒体とする。

60回 問5 大気放射 紫外線の吸収 赤外放射を吸収する気体

問5 大気放射について述べた次の文(a)~(d)の正誤について、下記の1~5の中から正しいものを1つ選べ。

  • (a)地球大気は、太陽放射に対して近似的に黒体とみなせることから、その吸収量の計算にはプランクの法則を適用できる。
  • (b)波長0.3μm以下の紫外線がほとんど地表面に到達していないのは、成層圏界面に達する前に、酸素分子及びオゾンによってほぼ吸収されるからである。
  • (c)地球大気において地球放射を最も多く吸収している気体は二酸化炭素で、次がメタンである。
  • (d)大気上端で放射平衡が成り立っている場合、大気上端における上向き地球放射量は、入射太陽放射量とアルベドの積に等しい。
  • (a)プランクの法則は、黒体からの放射を記述する法則で、単位波長あたりの放射強度などを表すことができますよって、誤
  • (b)オゾン層は成層圏にある。ひっかけ問題 よって、誤
  • (c)地球大気で赤外放射を多く吸収する気体といえば、水蒸気で温室効果に寄与する割合は48%。よって、誤
  • (d)入射太陽放射量と宇宙へ出ていく地球放射量が等しいので・・・よって、誤
  • 正解は⑤

61回 問5 雲の中の水滴の併合過程による成長

問5 雲の中の水滴の併合過程による成長について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る数式と語句の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、水滴はすべて球体であり、小さな水滴の落下速度は0(ゼロ)とする。

図のように、質量mの小さな水滴が単位体積当たりの数密度nで一様に分布している雲の中を、小さな水滴よりも十分に大きい半径Rの水滴が鉛直下向きに速さWで落下している。大きな水滴が、通過する空間内のすべての小さな水滴を併合するとしたとき、大きな水滴の質量の単位時間あたりの増加量は(a)
である。質量の増加に伴い、大きな水滴の半径が表面全体(表面積4πR2)で一様に増加するとすれば、単位時間の半径の増加量は(b)に比例する。このとき、WがR1/2に比例するとすれば、水滴が大きくなるとともに単位時間の半径の増加量は(c)なる。

  • (a)単位時間あたりの質量増加量πmnR2Wmn(質量)×πR2(円の面積)×W(速さ)
  • 小さな水滴の質量:m(g):小さな水滴の数密度:n(個/m3
  • 大きな水滴の半径:R(m):大きな水滴の落下速度:W(m/s)
  • (b)単位時間の半径の増加量
  • (c)水滴が大きくなるとともに単位時間の半径の増加量は「大きく」 なりますね。
  • 正解は
(b)単位時間の半径の増加量

元々の大きな水滴の質量は、水なので体積と同じと考えて、「4πR3/3」。

単位時間あたりに増加する質量は「πmnR2W」。

今は何に比例するのかだけ考えればいいので、こんな感じで簡単に式にして・・・

62回 問5 太陽放射と地球放射の波長ごとの吸収率 

問5 図A、図Bはそれぞれ、中緯度における大気上端から対流圏界面付近までの層と、大気上端から地表面付近までの層のいずれかによる、太陽放射と地球放射の波長ごとの吸収率を示したものである。この両図の下には波長と吸収に寄与する気体(吸収体)を示している。これらの図について述べた以下の文章の空欄(a)~(c)に入る数値と語句の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

図A、図Bより、波長(a)の紫外線は、大気上端から対流圏界面付近までの層の中でほぼ吸収されてしまい、地表面付近にはほとんど到達しないことが分かる。図Bでは図Aと異なり(b)による高い吸収率が多くの波長で示されており、このことから図Bは大気上端から(c)付近までの大気の層による吸収率を示したものであることが分かる。

  • (a)紫外線は一般に波長0.01〜0.4μmの範囲に分類されるため、選択肢の中では0.3μm
  • (b)図BではH2Oの領域で図Aよりも吸収率が高くなっています。H2Oは水なので、正解は水蒸気となります。
  • (c)地表付近では水蒸気や他の温室効果ガス(CO₂、CH₄など)の濃度が高く、これが赤外線の吸収に大きく寄与します。このため、図Bが「地表面付近の層」であると結論付けられ、(c) 地表面が正解と判断されます。
  • 正解は

63回 問5 地球の長波放射 放射平衡 温度と長波放射量

問5 地球の長波放射について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

  • (a)地球大気中で長波放射は主に二酸化炭素分子と酸素分子によって吸収される。
  • (b)地球は全体としてほぼ放射平衡の状態にあり、地球の大気上端から外向きに射出される長波放射量は、地球の大気上端に入射する太陽放射量にほぼ等しい。
  • (c)海洋上の背の高い積乱雲の雲頂から放射される単位面積当たりの長波放射量は、その周囲の海面から放射される単位面積当たりの長波放射量よりも大きい。
  • (a)地球大気中にある気体で長波放射を主に吸収するのは、水蒸気、二酸化炭素、メタン、オゾンなど色々ありますが、最も長波放射を吸収するのは水蒸気と言われているので・・・よって、誤
  • (b)地球は全体としてほぼ放射平衡の状態にあるのはその通りなんですが、太陽放射は地球の雲や地表面で約30%は反射されます。(アルベド)よって、誤
  • (c)海洋上にできた背の高い積乱雲の雲頂と海面付近の温度は、海面付近の温度の方が高くなることから、赤外線(長波)を多く放射するのは海面付近の方ですね。よって、誤
  • 正解は

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 54i5

     ⑤

    > 55i5

     ④

    以上。(笑)