- 51回 問7 相対渦度の鉛直成分の正負の組み合わせ 渦度の正負判定
- 52回 問7 温度風のベクトルをマスターせよ! 要注意
- 53回 問7 地衡風の向き コリオリ力の向き 地衡風の風速
- 54回 問7 ダウンバーストの風速を求める 出入りの計算
- 55回 問7 風ベクトル 温度風とホドグラフ 苦手
- 56回 問7 温度風の関係 気温が高いと 重要な領域です!
- 57回 問7 上面での鉛直方向の風速の絶対値
- 58回 問7 底面の鉛直流 渦度の鉛直成分 重要な領域です!
- 59回 問7 相対渦度の計算 惑星渦度と相対渦度の関係
- 60回 問7 軸対象の低気圧の構造
- 61回 問7 地衡風の風速の大小関係 地衡風の式
- 62回 問7 気温と風の関係 850hPa面と500hPa面との間の平均気温の分布
- 63回 問7 面Cにおける鉛直風速
51回 問7 相対渦度の鉛直成分の正負の組み合わせ 渦度の正負判定
問7 図(a)~(c)はそれぞれ北半球中緯度の自由大気中のある高度における気圧分布を示し,等圧線が4hPa間隔で描かれている。各図の地点A,B,Cにおいて矢印の方向に風が吹いているとき,それぞれの地点における相対渦度の鉛直成分の正負の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から一つ選べ。ただし,コリオリパラメータはすべて一定とする。


- (a)反時計回りの流れは「正の渦度」よって、『正』
- (b)極側が強いので、時計回りになる。よって、『負』
- (c)反時計回りの流れは「正の渦度」よって、『正』
- 正解は②
52回 問7 温度風のベクトルをマスターせよ! 要注意
問7 下図は静力学平衡と地衡風平衡が成り立つ北半球中緯度の大気における850hPa等圧面の等高度線図であり,南の方が高度が高い。一方,500hPa等圧面では,全域で同じ風速の南風が吹いている。このとき,次の文(a)~(d)の正誤について,下記の1~5の中から正しいものを一つ選べ。ただし,850hPa 等圧面から500hPa 等圧面にかけての風向の変化は180° 以内とする。
- (a)850hPa 面の風速の絶対値は,南側ほど大きい。
- (b)850hPa面と500hPa面の間の気層の平均気温は,東西方向で比較すると東側ほど高い。
- (c)850hPa面と500hPa面の間の気層の平均気温は,南北方向で比較すると北側ほど高い。
- (d)850hPa面と500hPa面の間の気層では,平均すると暖気移流となっている。
- (a)850hPa等圧面の等高度線図であり,南の方が高度が高いということは、850hPaの等高度線は南側ほど混んでるので、風速の絶対値は南側が大きいよって、『正』


- (b)850hPa面と500hPa面の間の気層の平均気温は,東西方向で比較すると東側ほど高い
- 500hPa面で東風ということは、よって、『正』

- (c)850hPa面と500hPa面の間の気層の平均気温は,南北方向で比較すると北側ほど高い。北側の層厚が厚いので平均気温が高くよって、『正』

- (d)『850hPa 面と500hPa 面の間の気層では,平均すると
暖気移流寒気移流となっている』 - 850hPaでは西風、上空の500hPaでは南風ですから、高度とともに風向が反時計回りに回転しています。つまり『寒気移流』であることを示しています。よって、『誤』
- 正解は④

53回 問7 地衡風の向き コリオリ力の向き 地衡風の風速
問7 北半球の地衡風について述べた次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
ある地点で西から東に向かって地衡風が吹いているとき,その地点で,等圧線の走向は(a)東西方向であり,コリオリ力は(b)南から北に向かって働く。また,水平気圧傾度と空気の密度がそれぞれ北緯30° と北緯45°の地点で等しいとき,地衡風の風速は,北緯30° の地点の方が北緯45° の地点よりも(c)小さい。
- (a)北半球で、風が西から東に吹く場合、等圧線は東西方向になってます。よって、『正』
- (b)コリオリの力は北→南方向ですね。よって、『誤』
- (c)北緯30°の地衡風は北緯45°の地衡風より大きい。Φが分母に来るのでΦが大きい方ほど小さい 「地衡風って同じ条件だと低緯度の方が大きいんだよ!」ってわかるように理解を深めて下さいね。よって、『誤』

- 正解は③

54回 問7 ダウンバーストの風速を求める 出入りの計算
問7 図はダウンバーストの模式図である。積乱雲からの下降流は円柱状に生じており,その下降流は,地上付近に達するとほぼ水平に,地表面から高度50m までの範囲で高さ方向に一様な風速で,図のように軸対称に広がるものとする。
高さhにおける円柱の半径を500m,下降流の速さを円柱内で一様に20m/sとするとき,地表面近くで下降流の中心から1000m離れた地点Rにおける地表面から高さ50mまでの範囲の水平風速として最も適切なものを,次の1~5の中から1つ選べ。ただし,定常状態を仮定し,高さhおよび地点Rの空気の密度は同じで,地表面との摩擦およびここに述べた以外の風は考慮しないものとする。

- 求めるのは、地表面から高さ50mまでの範囲の水平風速
- 入りは、20(m/s)×500×500×π。出は、X(m/s)×50×2×1000×π
- (c)X=(20×250000π)/(20×2000π)=50m/s
- 正解は③
55回 問7 風ベクトル 温度風とホドグラフ 苦手
問7 図は北半球の同じ緯度にある地点A,地点B,地点Cそれぞれの850hPaと700hPaの高度の風について,横軸uを東西方向の東向き成分,縦軸vを南北方向の北向き成分としてベクトルで示したものである。この図について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,風は地衡風とし,850hPa から700hPaにかけての風向の変化は180°以内とする。
- (a)地点Aでは,850hPaで地点B,Cに比べ最も水平気圧傾度力が大きい。
- (b)地点Bでは,850hPa と700hPaの間の平均気温は水平移流により上昇傾向にある。
- (c)地点Cでは,850hPaから700hPa にかけて寒気移流場である。
- (d)地点A~Cのうち,850hPaと700hPaの間の平均気温の水平傾度が最も大きいのは地点Aである。


- (a)850hPa面の地点Aでは、B,Cに比べてベクトル大きいので、そのまま大きい よって、『正』
- (b)850hPaから700hPa、つまり下層から上層に向かって風向が北東から北北東へ反時計回りに変化していることから、…上昇度が増した…温度移流は寒気移流であることを示しています。すなわち、850hPaと700hPaの間の平均気温は水平移流により下降傾向よって、『誤』混乱しました。
- (c)下層から上層に向かって反時計回りに変化していることから寒気移流場 よって、『正』
- (d)下図のとおり。よって、『誤』

- 正解は③
56回 問7 温度風の関係 気温が高いと 重要な領域です!
問7 図は地表面から高度0.0001hPaまでの1月の平均気温(K)の緯度高度分布であり,経度方向に一様な東西風(地衡風)が吹いているものとする。南北温度傾度から温度風の関係を考慮して,図中のア~エで示す●の箇所における東西風の西風成分の鉛直方向の変化の組み合わせとして適切なものを,下記の1~5の中から1つ選べ。なお,西風成分の鉛直方向の変化は,高度が高くなるにつれて西風成分が大きくなる場合を正とする。


- この図は東側から見た図。高度が高くなるにつれて西風成分が大きくなる場合を正とするに留意して考える。
- ア 図の点アから右に水平ラインを引いてみると、低緯度側の気温が高くなっていることがわかる。南半球では、暖かい側を左にみて吹くので、西風。よって、『正』
- イ 図の点イから右に水平ラインを引いてみると、低緯度側に気温が低くなっている。よって東風よって、『負』
- ウ 点ウの部分では、赤道に向かって気温が高くなっている。これは、西風が卓越していることを表している。よって、『正』
- エ 点エの部分では、赤道に向かって気温が高くなっている。これは、西風が卓越していることを表している。よって、『正』
- 正解は①学科一般~過去問私的解説&ヒント~第56回気象予報士試験 | ページ 7 | 晴ノート(はれのーと)
- 温度風は、北半球では暖かい側を右に見て吹くのはなぜですか?第56回気象予報士試験 一般知識



57回 問7 上面での鉛直方向の風速の絶対値
問7 東西方向,南北方向の長さがそれぞれ2km と1kmで,平坦な地表面からの厚さが0.5kmの直方体の大気の領域において,4つの側面に垂直な風向の風速がそれぞれ図に示す通りであったとき,上面での鉛直方向の風速の絶対値として適切なものを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,風速は各面において一様であり,大気の密度は一定とする。また,地表面の摩擦は無視できるものとする。


- ①問われているのは、上面での鉛直方向の風速 風速×断面積で流量を計算する。
- ②断面積が東西方向は0.5㎢、南北方向は1㎢として計算する。
- ③入りは西から10×0.5で5、出は北東南で2×1+4×0.5+2×1=6 入ー出=5ー6=-1
- ④底面積が1×2=2なので、|-1|÷2=0.5 これが下降流の風速 よって、0.5m/s
- (d)正解は②
58回 問7 底面の鉛直流 渦度の鉛直成分 重要な領域です!
問7 大気中に図(左)のような高さが1km、東西および南北方向の長さが10kmで、4つの側面がそれぞれ東西南北を向いた直方体の領域があり、上面からは下向きに1m/sの鉛直流が、また東西南北の各側面には図(右)の()に示す東向きを正とする東西成分、北向きを正とする南北成分の水平風が、いずれも各面に一様に吹いている。
この領域の底面で一様に吹いていると仮定した場合の鉛直流の向き及び大きさと、領域で平均した渦度の鉛直成分の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、空気の密度は一定であり、渦度の鉛直成分は上向きを正とする。

- (a)底面の鉛直流 右図で、風は西と北から入り、東と南から出て行っている。「入りと出」をそれぞれベクトルの成分(東西成分、南北成分)で計算する。
- 入ってくる空気量、西面から10㎢×1m/s=10 北面から10㎢×1m/s=10 合わせて20
- 出て行く空気量、東面から10㎢×2m/s=20 南面から10㎢×2m/s=20 合わせて40
- 差し引き 20が出て行くことになる。
- 左の図で、上面から100入ってきて側面から20出て行くので、差し引き80出て行くことになる。
- 鉛直流は、80÷100㎢=0.8m/s よって、下向き0.8m/s
- (b)渦度の鉛直成分 渦度の値は、南北方向においては東西成分の風速差、東西方向においては南北方向の風速差で求められます。
- 南北方向における東西成分の風速差は北辺で西風成分2m/s、南辺で西風成分2m/sで、風速差0
- 東西方向における南北方向の風速差は、西辺で南風成分1m/s、東辺で北風成分4m/sであることから、風速の南北成分の差は5m/s
- 時計回りの渦をなしていることがわかりますので、負の渦度であることがわかり、したがって求める渦度は-5×10-4/sとなります。
- 正解は⑤

59回 問7 相対渦度の計算 惑星渦度と相対渦度の関係
問7 絶対渦度の保存について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る数値および語句の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、渦度はその鉛直成分を指し、緯度Φにある空気塊の地球の自転による渦度は1.46×10-4×sinΦ/s、sin30°=0.5である。
一般に、地球上の空気塊の絶対渦度は、地球の自転による渦度と相対渦度の和で表され、粘性や水平収束·発散がなければ近似的に保存される。北極点にある10km四方の領域内の空気塊を考え、その周りの風の分布が図のように与えられているとする。
この領域の中では空気塊の相対渦度が一様とすると、空気塊の相対渦度は(a)である。
また、この空気塊が絶対渦度を保存したまま北緯30°まで南下したとき、空気塊の相対渦度は約(b)となる。すなわち空気塊の相対渦度は北緯30°に南下すると(c)ことがわかる。


- 下に示す式を適用する。①0.5ー(ー0.5)=1(m/s) ②-0.5ー0.5=-1(m/s)
- ③10000(m) ④10000(m)
- 2/10000=2×10ー4/s
- (b)緯度Φにある空気塊の地球の自転による渦度は1.46×10-4×sinΦ/s、sin30°=0.5から、緯度30°での相対渦度 = 2.0 × 10-4/s + 1.46 × 10-4/s – 0.73 × 10-4/s = 2.73 × 10-4/s
- (c)2×10ー4/sから2.73 × 10-4/sとなるので強まる。
- 正解は④

60回 問7 軸対象の低気圧の構造
問7 図は、軸対称の気圧分布·風速分布をもつ低気圧の中心とその周辺の気温及び気圧の分布を、高度1000mから2000mの範囲で模式的に示したものである。この低気圧に伴う風と気圧について述べた次の文章の下線部(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、この低気圧の範囲では静力学平衡、及び傾度風平衡が成り立っており、コリオリパラメーターは一定、風向はどの高さでも同じとする。また、以下の文では気圧差は高い気圧から低い気圧を引いた差であり、すべて正である。
傾度風平衡にあるこの低気圧においては(a)気圧傾度力がコリオリカと遠心力の和と釣り合っている。また、この低気圧では、どの高度でも中心に近いほど高温であった。
このとき、2つの高度1000m、2000mで考えると、静力学平衡の仮定より、中心0の周辺の点Rにおける2つの高度間の気圧差△PRは、中心Oにおける2つの高度間の気圧差△Poより(b)大きい。このことから、高度2000mにおける2点O’、R’間の気圧差△P2000は高度1000mの2点O、R間の気圧差△P1000 より(c)小さいことが分かる。これらのことから、中心ほど高温で軸対称な分布を持つこの低気圧においては、高度が高くなるほど風速は(d)小さくなることが分かる。


- (a)傾度風平衡と書かれているので、気圧傾度力がコリオリカと遠心力の和と釣り合っている。 よって、『正』

- (b)2つの高度1000m、2000mで考えると、静力学平衡の仮定より、中心0の周辺の点Rにおける2つの高度間の気圧差△PRは、中心Oにおける2つの高度間の気圧差△Poより(b)大きい。
- よって、『正』
- (c)よって、『正』
- (d)よって、『正』
- 正解は① 未解決 先に進みます! 模範解答と解説を参照せよ!
61回 問7 地衡風の風速の大小関係 地衡風の式
問7 次の(a)~(d)の条件のもとで地衡風が吹いていたとき、各条件における地衡風の風速の大小関係を表す式として正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、空気の密度は(a)~(d)のいずれの条件でも同じであり、sin30°=0.5、sin45°=0.7、cos30°=0.9、cos45°=0.7とする。
- (a)緯度30度、水平気圧傾度2hPa/100km
- (b)緯度30度、水平気圧傾度3hPa/100km
- (c)緯度45度、水平気圧傾度2hPa/100km
- (d)緯度45度、水平気圧傾度3hPa/100km

- 上の式は、緯度が大きければsinΦが大きくなり、風速は小さくなることを表している。また、気圧傾度が大きい程風速が大きくなることを表している。
- (a)2ρΩとΔnは共通なので、当てはめるとV=2×2=4
- (b)同様にして、V=2×3=6
- (c)同様にして、V=√2×2≒2.8
- (d)同様にして、V=√2×3≒4.2
- 大小関係は、小さい方からcadb
- 正解は②

62回 問7 気温と風の関係 850hPa面と500hPa面との間の平均気温の分布
問7 図は、北半球のある緯度に沿った領域において地衡風の南風が吹いているときの850hPa面と500hPa 面における風速の分布を示している。この領域における 850hPa面と500hPa面との間の平均気温の分布として適切なものを、下段の図1~5の中から1つ選べ。ただし、850hPa 面と500hPa面の風速分布の図および図1~5の東西方向の目盛(破線)の位置はすべての図で同じものとする。

- 風向・風速から等高度線を想像します。
以上から850hPa面と500hPa面の平均気温を想像してみると・②のように気温上昇率が初めに徐々に上がり、それが徐々に緩やかになることが分かる。

- 正解は②
63回 問7 面Cにおける鉛直風速
問7 図のように、地表面から鉛直に重なった高さH、H、2Hの3つの直方体の領域を考える。各直方体の東側と西側の面では、図に示す西風が各面内で一様に吹いている。各直方体の南側と北側の面を通過する風はなく、地表面以外の水平面 A、B、Cでは鉛直風が各面内で一様に吹いている。面Aにおける鉛直風速が上向きを正として0.5m/sであるとき、面Cにおける鉛直風速として正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、大気の密度はどこも同じで一定とする。


- 下段 5個入ってきて4個出るので 1個残る
- 中段 5個入ってきて3個出るので 2個残る
- 上段 断面積が下面の2倍なので8個入ってきて10個出る。2個減る。
- 全体として、1個残る。
- 残った1個は、上向きの風速になる。
- 上方へ1個移動するのは、面A(中段残2-下段残1=1)と同じなので
- 鉛直風速は 0.5m/s
正解は④
コメント
> 過去問を調べていても、同じ問題は出ませんね。
じゃ、理解していないとやっぱりできない(解けない)ってことなんでしょうか?
なんか、コメント入れている間に、記事が増えていません?
こっちとそっちで、同時進行かな。