- 51回 問10 過去約100年の間に観測された気候変動
- 52回 問10 成層圏の主に気温について
- 53回 問10 地球温暖化と海洋の関係 温暖化による熱エネルギーの蓄積
- 54回 問10 成層圏の気温 プラネタリー波とアリューシャン高気圧
- 55回 問10 成層圏突然昇温 いつ 原因
- 56回 問10 成層圏のオゾン オゾンの輸送
- 57回 問10 ダウンバースト 積乱雲の成熟期
- 58回 問10 成層圏突然昇温 メカニズムを定着させよ!
- 59回 問10 成層圏の東風西風 夏の風向 成層圏の気温
- 60回 問10 大気境界層(接地境界層と対流混合層)の一般的な特徴
- 61回 問10 成層圏や中間圏の大気の特徴 準二年周期振動
- 62回 問10 中層大気の気温と循環 下部成層圏 東西風 成層圏突然昇温
- 62回 問10 経度方向に帯状平均した南北両半球の1月の月平均温度の緯度高度分布
51回 問10 過去約100年の間に観測された気候変動
問10 過去約100年の間に観測された気候変動について述べた次の文(a)~(d)の正誤について,下記の1~5の中から正しいものを一つ選べ。
- (a)全球平均地上気温の100年あたりの上昇の割合は,2℃を超えている。
- (b)日本の年平均気温を5年間程度の期間で移動平均すると,過去100年では下降する期間は見られない。
- (c)大規模な火山爆発に起因する成層圈エーロゾルは日射を散乱し全球平均地上気温を低下させるが,エーロゾルの落下によりその影響は2,3か月以内で解消する。
- (d)日本における1931年以降の統計によると,多くの地点では熱带夜や真夏日の日数は増加する傾向が見られるが,冬日の日数にはほとんど変化傾向は見られない。
- (a)100年間の差は約0.73℃です。よって『誤』
- (b)何回も下降してる期間があります。よって『誤』
- (c)2~3年にわたって成層圏に滞留 _pdfよって『誤』
- (d)冬日の日数は減少し、熱帯夜の日数は増加している。猛暑日の日数は増加傾向が明瞭に現れている。よって『誤』
- 正解は⑤


52回 問10 成層圏の主に気温について
問10 1月の成層圈に関する次の文(a)~(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から一つ選べ。
- (a)オゾン全量が最も多いのは,赤道周辺である。
- (b)成層圈上部で気温が最も高いのは,南極周辺である。
- (c)成層圏上部の北極周辺では,西風が卓越する。
- (a)成層圏の下層には、赤道から極方向に吹く風があります。低緯度で作られたオゾンは、風によって冬極方向に運搬されます。 よって『誤』
- (b)成層圏の上部は、夏極の方が気温が高い。1月は南半球が夏なので、南極周辺が一番高温よって『正』
- (c)成層圏上部の北極周辺、つまり冬極周辺では、西風が卓越します。よって『正』
- 正解は③ 学科一般~過去問私的解説&ヒント~第52回気象予報士試験 | ページ 10 | 晴ノート(はれのーと)

53回 問10 地球温暖化と海洋の関係 温暖化による熱エネルギーの蓄積
問10 地球温暖化と海洋の関係について述べた次の文(a)~(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)地球温暖化により地球全体で蓄積された熱エネルギーは,大気と海洋でほぼ等分に蓄積されている。
- (b)観測された全球平均海面水温の100年あたりの上昇割合は,全球平均地上気温の100年あたりの上昇割合の1/10程度である。
- (c)地球温暖化が引き起こす海面水位の上昇の主な原因は,海水の熱膨張と氷床·氷河の融解であると考えられている。
- (a)1971年〜2010年までの40年間に地球全体で蓄積された熱エネルギーの9割以上は海洋が吸収してくれています。よって『誤』
- (b)温度上昇 海面は0.55℃/100年 陸(大気)0.94℃/100年 6/10くらい よって『誤』
- (c)海面水位の上昇の主な原因は,海水の熱膨張と氷床·氷河の融解よって『正』
- 正解は④

54回 問10 成層圏の気温 プラネタリー波とアリューシャン高気圧
問10 成層圏について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)1月の成層圏上部においては,一般に北極付近が全球の中で最も気温が低い。
- (b)1月の北半球の成層圏上部では,プラネタリー波の対流圏からの伝播により,アリューシャン列島付近に高気圧がしばしば現れる。
- (c)対流圏から成層圏~プラネタリー波が伝播するのは,成層圏が西風になっているときである。
- (d)成層圏に伝播するプラネタリー波は,地形や海陸の熱的効果により励起され,2000km 程度の波長を持つ。
- (a)成層圏上部っていうのは、高度50kmくらい…1月…つまり北半球が冬半球になるとき、成層圏界面付近では南極付近が一番気温が高く、北極付近の方は気温が低くなっています。よって『正』
- (b)このアリューシャン高気圧の成因は、ユーラシア大陸に起因する波数1のプラネタリー波の鉛直伝播 よって『正』
- (c)プラネタリー波は超長波のことで成層圏が東風の時は鉛直方向に伝播しない。
- 成層圏まで伝播するのは「成層圏が西風」の時。よって『正』
- (d)プラネタリー波は大規模な地形の影響で対流圏で発生する、波長が1万km以上の定常的な波です。よって『誤』
- 正解は①

55回 問10 成層圏突然昇温 いつ 原因
問10 成層圏突然昇温について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る語句の組み合わせとして適切なものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
北半球では,(a)は通常,成層圏から中間圏の北極周辺は低気圧になり,北半球高緯度では西風が卓越している。成層圏突然昇温は,この季節に北極周辺の成層圏を中心に気温が短期間に急激に上昇する現象である。この現象は(b)により励起されたプラネタリー波の伝搬が原因となっており,地衡風平衡の状態が崩れて生じた下降流による断熱圧縮で引き起こされる気温の上昇は(c)ほど早く始まる。
- (a)成層圏突然昇温は、「西風が吹く冬〜春先」なので 寒候期
- (b)プラネタリー波の原因 ①大規模山脈など ②大陸と海洋の温度差など よって地形等の効果
- (c)昇温は上層から下層に移動していくので、答えは「上層から」 上層
- 正解は②

56回 問10 成層圏のオゾン オゾンの輸送
問10 成層圏のオゾンについて述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)高度20~60kmにおける気温の経度平均が夏極に近いほど高温であるのは,オゾンの紫外線吸収に伴う加熱量がより多くなるからである。
- (b)オゾンは主として高緯度の成層圏で生成され,蓄積される。
- (c)北半球の中高緯度のオゾン全量は,冬から春にかけた時期が他の時期よりも多い。
- (d)南極では,極渦が弱い年ほど成層圏が低温になりやすく,オゾンホールが発達する傾向がある。
- (a)オゾン層は、高度約25kmを中心にオゾンを多く含む層。紫外線によるオゾンが発生・消滅の反応の際に、熱を放出するのでオゾン層から成層圏界面(約50km)までの高度では気温が高くなります。夏極ほど太陽光が強いので夏極に近いほど高温。よって『正』
- (b)低緯度で生成されたオゾンは成層圏下部の大気の流れにのって高緯度方向に運ばれ、蓄積されます。よって『誤』
- (c)オゾンの輸送は冬季に最も活発 よって『正』
- (d)極渦の中が非常に低温になる。極域の成層圏では、冬季にとても気温が低い低気圧(極渦)ができ、オゾンホールが発生しやすくなります。よって『誤』
- 正解は②

57回 問10 ダウンバースト 積乱雲の成熟期
問10 ダウンバーストについて述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)ダウンバーストは成長期の積乱雲から発生することが多い。
- (b)積乱雲の中で形成された氷粒子は,落下する際に周囲の空気を引きずり下降流を発生させる。このとき,氷粒子が落下しながら融解すると周囲の空気を冷却して下降流を強める。
- (c)積乱雲の雲底下が乾燥していると,落下してきた雨粒が蒸発して空気を引きずり下ろす下向きの力が弱くなるため,ダウンバーストは発生しにくい。
- (a)成熟期になった積乱雲の中では、成長した降水粒子を上昇気流で支えきれなくなり、落下します。ダウンバーストとなる下降流が発生するとき、積乱雲は成熟期を迎えています。成長期の積乱雲では、下降流は発生しません。よって『誤』
- (b)積乱雲の中で形成された氷粒子は,落下する際に周囲の空気を引きずり下降流を発生させる。このとき,氷粒子が落下しながら融解すると周囲の空気を冷却して下降流を強める。よって『正』
- (c)落下してきた雨粒が蒸発する際、周囲のエネルギーを使うので、気温は下がります。すると空気は重くなり、下向きの力が強くなるはず・・・よって『誤』
- 正解は④

58回 問10 成層圏突然昇温 メカニズムを定着させよ!
問10 成層圏突然昇温について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る語句の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
成層圏突然昇温は成層圏の気温が短期間に急激に上昇する現象で、対流圏からのプラネタリー波の伝播による(a)の減速とその結果としての成層圏大気の(b)運動により引き起こされる、北半球全域に及ぶ成層圏循環の変動に伴うものである。(a)の減速は(c)から始まるので、気温の上昇も(c)ほど早く始まる。
- (a)成層圏でプラネタリー波が蛇行しながら上層に伝わるとき、逆方向の力により風速が弱まります。この風は地衡風なので、風速が弱まることでコリオリの力と気圧傾度力のバランスが崩れ、コリオリ力が弱まり、気圧傾度力が相対的に強くなります。西風
- (b)その結果、空気分子の減少した部分を埋めるために下降流が生じ、断熱圧縮により突然昇温が起きます。下降
- (c)この現象は上層から徐々に下層に伝わっていくので 上層
- 正解は②学科一般~過去問私的解説&ヒント~第58回気象予報士試験・問10 | 晴ノート(はれのーと)

59回 問10 成層圏の東風西風 夏の風向 成層圏の気温
問10 成層圏の大気の特徴について述べた次の文(a)~(d)の正誤について、下記の1~5の中から正しいものを1つ選べ。
- (a)成層圏では、成層が安定なために大規模な擾乱はほとんど見られない。
- (b)南半球の夏の成層圏の高度約20~50kmでは、ほぼ全域で東風が卓越している。
- (c)北半球の夏には、北極周辺に低気圧が位置し、アリューシャン列島の上空には高気圧が形成される。
- (d)北半球の夏の下部成層圏で気温が最も高いのは赤道付近である。
- (a)成層圏では数日間で40℃くらい気温が上昇するような現象が起きたり、約26ヶ月周期で西風が東風に変わるなど、対流圏とはまた違った擾乱がいくつもあります。よって『誤』
- (b)夏の風向 南半球が夏になる時期、成層圏の高度約20~50km…成層圏中層〜上層では、東風が卓越しています。参照「一般気象学」図9.1 よって『正』
- (c)夏の北半球では、北極に高気圧が現れる。アリューシャン高気圧は、冬に現れる。よって『誤』
- (d)夏でも冬でも、赤道付近の成層圏は中緯度や高緯度より気温が低い。よって『誤』
- 正解は②

60回 問10 大気境界層(接地境界層と対流混合層)の一般的な特徴
問10 風の弱い晴れた日の平坦な陸上で見られる大気境界層(接地境界層と対流混合層)の一般的な特徴について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)正午頃の接地境界層では、気温は乾燥断熱減率で高度とともに低下している。
- (b)接地逆転層は昼過ぎに現れ、日の入りの頃、厚さが最大となる。
- (c)正午頃の対流混合層では、水蒸気の混合比及び相対湿度は、高度によらずほぼ一様である。
- (d)正午頃の接地境界層では風速は高度とともに増加しているが、対流混合層ではほぼ一様である。
- (a)接地境界層では日中は地面から温められ、高度が高くなるとともに温度は下がっていますが、乾燥断熱減率と一致しません。普通に考え、地上の水蒸気が上昇し、湿潤になっているのでしょう。よって『誤』
- (b)接地逆転層は、夜間〜早朝の放射冷却などによって現れる逆転層です。接地逆転層は通常夜間から早朝に現れる よって『誤』
- (c)対流混合層では混合比は、高度によらずほぼ一様なのですが、相対湿度は違います。温度が高度とともに乾燥気温減率で下がる層なので…温度とともに飽和水蒸気圧も減少するので、相対湿度は増大するはず。よって『誤』
- (d)よって『正』

正午ごろの接地境界層〜対流混合層での風速は
- 接地境界層:高度とともに増加
- 対流混合層:高度によらずほぼ一様

61回 問10 成層圏や中間圏の大気の特徴 準二年周期振動
問10 成層圏や中間圏の大気の特徴について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)赤道付近の成層圏では、東風と西風が約2年周期で入れ替わる準二年周期振動が観測される。
- (b)北半球中高緯度の成層圏で、夏季に等高度線が北極付近を中心とする同心円状になるのは、対流圏で励起されたプラネタリー波が成層圏に伝播しなくなるためである。
- (c)一般的に、上部成層圏の気温の鉛直勾配は下部成層圏に比べて大きい。
- (d)成層圏と中間圏では、北半球の夏季の気温は北極付近で最も高くなる。
- (a)成層圏下部ではほぼ一年ごとに東風と西風が入れ替わっており、これを準二年周期振動といいます。よって『正』
- (b)夏は成層圏が東風のため、プラネタリー波は伝播できません。よって『正』
- (c)上部成層圏 は 下部成層圏 に比べて、上空に行くほど気温が大きく変化している(=気温の鉛直勾配が大きい)。オゾンの紫外線吸収による大気の加熱が関係しています。よって『正』

- (d)よって『誤』


成層圏では、夏半球で気温が高く、冬半球で気温が低くなっており、中間圏では、夏半球で気温が低く、冬半球で気温が高くなっていることが分かります。
上図を見てみると、冬半球の中間圏は極に近づくほど下降気流が強まっており、夏半球の中間圏は極に近づくほど上昇気流が強まっていることが分かります。つまり、冬半球の中間圏は下降気流による断熱圧縮によって気温が高くなり、夏半球の中間圏は上昇気流による断熱膨張によって気温が低くなるため、このような気温分布となるのです。
(d)成層圏と中間圏では、北半球の夏季の気温は北極付近で低くなるので、最も高くなるは誤り。よって『誤』

62回 問10 中層大気の気温と循環 下部成層圏 東西風 成層圏突然昇温
問10 中層大気の気温と循環について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)下部成層圏では、高緯度で生成·蓄積されたオゾンがプラネタリー波により低緯度に運ばれる。
- (b)1月の北半球中高緯度における経度方向に帯状平均した東西風は、成層圏ではほぼ西風、中間圏ではほぼ東風となっている。
- (c)成層圏突然昇温は対流圏からのプラネタリー波の伝播により引き起こされ、下層から昇温が始まる。
- (a)よって『誤』
- (b)よって『誤』
- (c)よって『誤』
- 正解は⑤学科一般~過去問私的解説&考察~第62回気象予報士試験・問10 | 晴ノート(はれのーと)

62回 問10 経度方向に帯状平均した南北両半球の1月の月平均温度の緯度高度分布
問10 図は経度方向に帯状平均した南北両半球の1月の月平均温度の緯度高度分布である。
図中の点A、B、Cのうち、温度風の関係から高度が高くなるにつれ東風成分が増加する点の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、図中の等温線で示した気温の単位はKであり、また、図では南半球、北半球の別は示していない。


- (a)
- (b)
- (c)
- (d)
- 正解は①学科一般~過去問私的解説&考察~第63回気象予報士試験・問10 | 晴ノート(はれのーと)
コメント
> 53i10
当たった! (笑)
この辺になると、テキストを読み進めておけば、素人でも少しは当たるようになるのかな?シランケド