全球モデルの予報例から

めざせ気象予報士

 気象庁のとあるページで、全球モデルの予報例という264時間(11日間)の大気の動きが動画で見ることのできるサイトを発見しました。全球モデル | 気象庁

 これまで学習してきた知識と合わせて上の動画を見てみると、赤道(ボルネオ島を横切るライン)に近い低緯度では偏東風(貿易風)が吹いていることが確認できます。

 中緯度領域に目を向けてみます。緯線は10°間隔なので、北緯30~40°付近(最近行ってきた秋田県の灯台が北緯40°ラインでした)の中緯度付近では大陸からの偏西風が吹いていることが分かります。大陸の南では、インド洋付近からの流れが入り込んでいます。高度12,000m付近の亜熱帯ジェットの影響ですね。ヒマラヤ越えやその東を抜けた流れが北東に流れていくように見えます。

 さて、あらためて偏西風はなぜ吹くのかを確認すると、”地球の北極・南極に近づくほど寒く、赤道付近に近づくほど暖かいために起こる「温度差」「地球の自転」という2つの原因でふきます。”と出てきます。下の動画が分かりやすかったので貼り付けておきます。

 

 赤道付近で上昇し北緯30°付近で下降するハドレー循環と北緯60°付近で上昇し「極循環」という大気循環、これらは「温度差」によって起こる現象です。また、そこに「地球の自転」から生まれるコリオリ力…北半球では風は進行方向の右寄りに吹く…という性質によって貿易風や偏西風が吹くことになりますね。

 ここで、全球モデル | 気象庁では北極の周辺で、極偏東風とは逆の反時計回りの動きが見られます。これは、何でしょう?Copilotに尋ねてみました。

質問:寒帯前線ジェットは東向きに吹き、極偏東風は西向きに吹くように見えるのですが、これはどのように解釈すればよいですか?

答:寒帯前線ジェット(ジェット気流)と極偏東風の違いは、地球の大気循環とコリオリの力によるものです。

寒帯前線ジェット

  • 位置: 中緯度地域(約30度から60度の緯度)に位置します。
  • 方向: 西から東へ吹きます。
  • 原因: ハドレー循環とフェレル循環の境界で発生し、温度差と地球の自転によるコリオリの力が影響します。

極偏東風

  • 位置: 極地方(約60度以上の緯度)に位置します。
  • 方向: 東から西へ吹きます。
  • 原因: 極高気圧からの冷たい空気が流れ出し、コリオリの力によって東向きに曲げられます。

これらの風のパターンは、地球の自転と大気の循環によって生じるものであり、異なる緯度帯で異なる風向が観測されるのはそのためです。詳しくは、こちらのサイトで確認できます。

こちらのサイトをクリックすると、なぜか自分のこのサイトにリンクされていました。(笑)

調べてみると、

極東風が吹く大気の高さは地表から1 – 3キロメートル程度で薄い。また風はあまり一定せず不規則である[1][3][5]この上部の対流圏上層では西風が吹いており、対流圏極渦を形成している[1]

北半球では、年平均ではアリューシャン低気圧アイスランド低気圧の北側で顕著で、他の地域では極高気圧が発達する晩春から初秋にかけての時期に弱く吹き、年間では明確に現れない。

※低いところで厚みもないので、見えないということなのでしょう。

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > こちらのサイトをクリックすると、なぜか自分のこのサイトにリンクされていました。(笑)

     すんごいですね。
     最先端を行っているということ?

     偏西風と偏東風は吹く理由を含めて理科で習った記憶がありますけれど、寒帯前線ジェットと極偏東風ってのは初耳でした。