62回一般に取り組む

めざせ気象予報士

一般知識15問にじっくり取り組み、やっとが終わりました。(12/16~20)

問2,6,7が知識をもとにして考えなければならない問題でやっかいでしたが、残りは知識問題という感じがしました。

特に問2は、「下降する高さをΔhとすると、0.4℃/100m×Δh=4℃が成り立つ」という部分

問6 温度移流による気温変化を求める問題ですが、気温傾度を求めるために東西方向の距離を三角関数(or三平方)を使ったところがおもしろいですね。

問7については、改めて「地衡風」「温度風」の復習をしました。

a  正 上の図を見ると、赤道上空の100hPa付近の気温が低い(200~215K)のが分かります。北緯30°に向かうハドレー循環の流れに成層圏下部の大気が引き込まれるのでしょう。

b  誤 対流圏界面の高度では、高気圧や低気圧の通過とともに変動します。学科一般~過去問私的解説&考察~第62回気象予報士試験 | 晴ノート(はれのーと)

c  誤 ブリューワ・ドブソン循環に伴う大規模な下降流や上昇流は存在する。

d 正 熱圏では、酸素や窒素が解離や電離をし、電子が発生する。それに伴い強いか加熱が生じる。

正誤誤正で、②が正解

a 慣性で下がるが、周囲より温度が高くなるので上下動をしながら落ち着くといイメージです。

b 下のような式を立てらる方法でもいいですが、緊張して混乱しそうですね。空気塊は、「乾燥断熱減率で下降する」ということが、問題文から読み取れれば、0.6℃/100mとの差分…0.4℃/100mずつ温度が上昇することが分かります。よって、下降する高さをΔhとすると、0.4℃/100m×Δh=4℃が成り立ちますね。

学科一般~過去問私的解説&考察~第62回気象予報士試験・問2 | 晴ノート(はれのーと)

正解は⑤

a BからCの間に、凝結があったので、Cの位置での混合比(水蒸気の質量/乾燥空気の質量)は、減る。

b 凝結によって潜熱が放出され気温が上昇したので温位は大きくなる。

c 相当温位は、空気に含まれている水蒸気の凝結による潜熱のことまで考えた温位なので凝結があっても変化しない。

正解は③

(a)エーロゾルの数は一般的に海上よりも陸上の方が多く、陸上の積雲の方が単位体積あたりの雲粒の数が多く、かつ雲粒の平均的な大きさは小さくなります。これは、土壌あるいは都市からエーロゾルが供給され、海洋上に比べてエーロゾルの密度が高くなるためです。逆に言いますと本文にありますように、海洋上の方が単位体積(1㎥)あたりのエーロゾルの数が少なく、より大きな粒径の雲粒子が存在することになります。

したがって、本文の内容は正しいとなります

(b)海塩粒子などの吸湿性を持つエーロゾルは、水滴に溶け込んだ場合に飽和水蒸気圧を低くする働きをします。つまり、水滴は吸湿性を持つエーロゾルが溶け込んだ溶液となるわけですが、例えば海塩粒子の場合、溶液中に含まれる塩化ナトリウムなどのエーロゾルを構成する物質のイオンが水分子と強く結びつくため、真水の水滴よりも蒸発しにくくななります。したがって、相対湿度が100%を下回っても水滴として存在できる場合があると言えますので本文の内容は正しいとなります。

(c)一般的に氷晶核の数は、水蒸気を凝結させる働きをする凝結核の数よりもずっと少なく、このため実際の大気中では、巻雲や巻積雲といった上層雲でエーロゾルの助けを借りず、過冷却水滴が-40℃以下で自発的に凍結することによる雲粒で構成されることがあります。したがって、本文の内容は正しいということになります。

(d)過冷却の雲の中で水滴よりも氷晶の方が速やかに成長する要因について考えてみます。これはすなわち、過冷却の雲の中で過冷却水滴と氷晶が混在しているときになぜ氷晶の方が速く成長するのか、ということなんですが、例として、「一般気象学」p59の表の飽和水蒸気圧のおいて温度が-20℃の場合を考えてみます。

表によりますと、過冷却水滴に対する飽和水蒸気圧は1.24(hPa)、氷晶に対する飽和水蒸気圧は1.04(hPa)であることがわかります。雲の中が-20℃で水蒸気圧が1.14(hPa)であるとしますと、過冷却水滴の水面に対する飽和水蒸気圧が1.24(hPa)ですので水に対しては水蒸気圧が小さく未飽和、すなわち水滴から出ていく水分子が入ってくる水分子よりも多く、次第に水滴が小さくなっていくことを意味しています。

一方、氷晶の氷面に対する飽和水蒸気圧は1.04(hPa)ですので氷に対しては水蒸気圧が大きく過飽和、すなわち入ってくる水分子が出ていく水分子よりも多く、次第に成長していくことを意味しています。この結果、氷晶は周囲の過冷却水滴から水分子を奪う形で成長していくことになるわけです。したがって、本文の内容は誤りとなります。

よって、正解は、(d)のみ誤りで①ということになります。

正正正誤で、正解は①

a 紫外線は波長が短い。0.3μm以下を確認

b 図BでH2Oが多く吸収されているから、水蒸気。

c 地表面までには水蒸気がたくさんありますね。

正解は②

a 等温線に垂直方向の気温傾度は、(14-10)/40km=4/40km=0.1(℃/km) 東西方向は、距離が2倍になるので気温傾度は0.1(℃/km)の半分で0.05℃

b 気温変化=-5×3600×(0.05×1000)=―0.9(℃/時間)

①が正解

温度風Vtは、鉛直上下の等圧面の風のベクトルの差です。なので、「実際に吹いている風ではありません」温度風Vtは、 Vt=V上層-V下層 

温度風は、よく北半球ではなぜ高温部を右に見るベクトルといわれます。COPILOTに訊いてみました。

温度風は、北半球ではなぜ高温部を右に見るベクトルなのですか?

温度風が北半球で高温部を右に見るベクトルになる理由は、コリオリの力と気圧傾度力のバランスによるものです。具体的には以下のようなメカニズムが働きます:

  1. 気圧傾度力:高圧から低圧へ向かう力が働きます。この力は、等圧線に直角に働きます。
  2. コリオリの力:地球の自転によって生じる力で、北半球では運動する物体を右に曲げる力が働きます。

温度風は、これら二つの力が釣り合った状態で吹く風です。気圧傾度力が空気を高圧から低圧へ動かそうとする一方で、コリオリの力がその動きを右に曲げます。この結果、風は等圧線と平行に、高圧側を右に見て吹くことになります。

このバランスが崩れると、風は等圧線に対して角度を持って吹くことになりますが、温度風はこのバランスが保たれた状態の風です。

鉛直上下の等圧面の風のベクトルの差…鉛直上下の等圧面の風つまりこれは、地衡風ですね。

地衡風は、北半球で等圧線に平行に低圧側を左に見て吹く

温度風は、高温部を右に見るベクトル…つまり低温部が左側

※気圧と気温の違いがありますが、どちらも低い方が左ということですね。

さて、分からなかったらこのように基礎基本に戻って考えることが大切ということを学びつつ、先に進みます。

上図から下図を引くと、両端のベクトルは、0になります。残った中央とその左右のベクトルが温度風に作用します。これが温度(暖かい空気塊)の流れと考えます。高温部を右に見たベクトルに…つまり右向け右になるので、図で上向き(北向き)のベクトルは右に向きます。

よって、中央のベクトルの影響が最大となり、平均温度の分布は②のようになります。

a  ハドレー循環の下降は30°付近なので 誤

b 10000km? 子午線の北半球分が9000kmだから、10000kmはありえないから 誤

c フェレル循環は、間接循環で 正

よって⑤が正解

a そもそも、積乱雲のスケールは10km、寿命30~60分だそうです。知識として習得すべき内容ですね。 よって誤。

b 浮力により自由に上昇できるのは、持ち上げ凝結高度より上の状態曲線と湿潤断熱線の交差する自由対流高度に達してから。持ち上げ凝結高度は、乾燥断熱線と湿潤断熱線が交差した高度。ここでは、空気塊の温度と露点温度が一致します。これは、空気塊が上昇して冷却される過程で、飽和に達し、凝結が始まる高度を示します。この高度で、空気塊の温度が露点温度に達し、相対湿度が100%になります。誤

※さらに復習が必要:乾燥断熱線と湿潤断熱線と等飽和混合比線との関係の理解が不十分です。

c 氷粒子の融解により、下降流がつくられ、地表面付近に冷却された空気がたまることにより局地的な高気圧が形成されることがある。正

正解は④

a  オゾンは、紫外線の強い低緯度で生成され高緯度に運ばれるので、方向が逆ですね。誤

b  北半球中高緯度1月の中間圏・成層圏の風は、西風ですね。 誤

c 成層圏の突然昇温は、冬場。成層圏上層からの影響です。 誤

正解は⑤

問10あたりからは、知識から考えるのではなくシンプルな知識問題という感じがしますね。

a  アルベドは、放射に対する反射の割合なので、反射率が大きくなると地球が受け取るエネルギーが減るので、気温は下降する。 誤

b 正

c 火山灰が留まるのは、対流圏ではなく成層圏なので 誤

d 正

正解は⑤

a 迅速に伝達することが求められるのは、警報事項で、予報事項全般ではないから 誤

b  正

c 正

d 正

正解は

a 承認ではなく登録 誤

b 正

c 個人ではなく予報業務許可事業者が報告 届け出ではない。 誤

d 正

正解は④

a 正

b 誤 「教育のために行う気象の観測」に該当し、気象測器検定の受検義務はない

c 誤 違反であっても罰則はない 何か不思議で、引っかけ問題のような気がします。

正解は③ 

a 誤 気象庁は、日本の国土交通省に属しています。国土交通省は、交通、インフラ、観光、気象などの分野を管轄しており、気象庁はその一部として気象観測や予報、災害対策などを行っています。内閣総理大臣までは及びませんね。

b  誤 「報道機関の協力を求めて、これを市町村長に」…これは、常識的に不自然ですね。水防法第十条「 気象庁長官は、気象等の状況により洪水、津波又は高潮のおそれがあると認められるときは、その状況を国土交通大臣及び関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(以下「報道機関」という。 )の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。」と混同しないこと。

c 正

d 正

水防法第十条   国土交通大臣は、二以上の都府県の区域にわたる河川その他の流域面積が大きい河川で洪水により国民経済上重大な損害を生ずるおそれがあるものとして指定した河川について、気象庁長官と共同して、洪水のおそれがあると認められるときは水位又は流量を、はん濫した後においては水位若しくは流量又ははん濫により浸水する区域及びその水深を示して当該河川の状況を関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ報道機関の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。

正解は④

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 62回一般に取り組む

     がんばってください。
     (受験料よりもずっとお安いでしょうから、有効に使いましょう。)

  2. 金太郎パパ より:

    これですね。
    いつでも最初に掲示されるようになるっていうヤツ。

    がんばってくださいね。

  3. 金太郎パパ より:

    学習を終えたヤツは、トップから外してもいいんじゃないかと…。

    お疲れさまでした。