52s11 台風情報(暴風域 予報円 上陸)
問11 気象庁が発表する台風情報に関して述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から一つ選べ。
- (a)台風の暴風域とは,台風の直接の影響を受ける範囲の中で,10分間平均風速が25m/s以上の暴風が吹いているか,地形の影響などがない場合に吹く可能性のある領域のことである。
- (b)台風が予報円の中心を通りながら接近しているときは,台風の暴風域に入る確率は,時間が経過しても変わらないと考えてよい。
- (c)台風の「上陸」とは,台風の中心が北海道,本州,四国,九州の四つの島の海岸に達した場合をいう。ただし,半島などを横切って短時間で再び海に出る場合やその他の島の海岸に達した場合は「通過」という。

- (a)問題文のとおり。よって、正
- (b)時々刻々と変化する。よって、誤
- (c)問題文のとおり。よって、正
正解は②
53s11 台風に伴う風 最大風速の高度は?
問11 台風に伴う風に関して述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)台風に伴う風は一般に傾度風で近似でき,台風を取り巻く等圧線に沿った流れとなっているが,大気境界層内では地面摩擦の影響により中心に向かう流れが生ずる。
- (b)一般に,ある地点で時間の経過とともに風向が時計回りに変化しているとき,その地点は台風の進行方向の右側にあたる。
- (c)台風中心付近(ただし,台風の眼の中を除く)で,等圧線の接線方向の風速は,対流圏中層と対流圏界面の間の高度で最も大きくなる。
- (d)台風が北上して温帯低気圧に変わりつつある段階では,強風域が広がったり,風が中心から離れた場所で最も強くなったりすることがある。

- (a)よって、正
- (b)よって、正
- (c)中心から100km付近で、高度が大気境界層の上端付近、約2kmのところで最大。よって、誤
- (d)よって、正
正解は②
54s11 気象衛星で観測された可視・赤外・水蒸気画像
55s11 日本付近の竜巻
問11 日本付近の竜巻に関する次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)竜巻のろうと雲は,気圧の低い竜巻渦の中心付近に空気塊が吹き込むとともに,断熱膨張により気温が低下して水蒸気が凝結することにより形成される。
- (b)竜巻の地面近くの部分では,風が渦の中心に向かって吹き込むため,北半球中緯度に位置する日本付近ではコリオリの力により常に反時計回りの渦となっている。
- (c)竜巻の被害域は,一般的に幅は数十mから数百mで長さは数kmの範囲に集中するが,長さが数十kmに達することもある。
- (d)気象庁が竜巻の突風の強さ(風速)の評定に用いている日本版改良藤田スケール(JEFスケール)は,0から5まで6階級あり,数字が大きくなるに従って風速は大きくなる。

- (a)よって、正
- (b)竜巻にコリオリ力は作用しない。よって、誤
- (c)よって、正
- (d)よって、正
正解は②
56s11 台風の一般的な特徴
問11 台風の一般的な特徴について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)台風の中心付近は,ほぼ海面から対流圏界面まで周囲の大気より気温が高い。
- (b)台風は,温度傾度に伴う有効位置エネルギーが,運動エネルギーに変換されることを主な要因として発生·発達する。
- (c)台風の通過に伴う海面水温の変化は,台風がゆっくり移動して強い風が長時間吹くときほど,海面下の冷たい海水が湧昇したり,海水をかき混ぜる効果が大きいため,海面水温の低下が大きくなる。
- (d)台風の風を傾度風で近似する場合,緯度と気圧傾度力が同じならば,台風中心からの距離が近い方が強い風が吹くことになる。

- (a)よって、正
- (b)台風は、温帯低気圧とは違う。よって、誤
- (c)よって、正
- (d)傾度風は、コリオリ力の大きさに基づいて風速が決まります。実際の台風では、中心に近い方が風が強いのは、中心付近の気圧傾度が急激に大きくなるから、遠心力では追いつかない。よって、誤
正解は③
57s11 警報·注意報および早期注意情報(警報級の可能性)
問11 気象庁が発表している警報·注意報および早期注意情報(警報級の可能性)について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)警報は,重大な災害が発生するような現象が実際に観測または解析されたときに発表されることとなっている。
- (b)翌日の明け方に警報級の現象が予想される場合には,夕方の時点で「明け方までに警報に切り替える可能性が高い」ことに言及した注意報が発表されている。
- (c)早期注意情報には,「高」と「中」があり,「高」は警報級の現象の発生する可能性が高いことを表し,「中」は注意報級の現象の発生する可能性が高いことを表している。

- (a)警報は、「重大な災害が発生するような現象が予想されたときに警戒を呼びかけて行う予報」のこと。解析されたときでは遅い。よって、誤
- (b)翌日の明け方に警報級の現象が予想される場合には,夕方の時点で「明け方までに警報に切り替える可能性が高い」ことに言及した注意報が発表されている。よって、正
- (c)「早期注意情報(警報級の可能性)」は、[高]、[中]の2段階の階級で発表されています。警報級の現象は、ひとたび発生すると命に危険が及ぶなど社会的影響が大きいため、可能性が高いことを表す[高]だけでなく、可能性が高くはないものの、一定程度認められることを表す場合は、[中]として発表されています。よって、誤

正解は④
58s11 気象衛星水蒸気画像
59s11 日本で発生する熱的低気圧(ヒートロウ)
問11日本で発生する熱的低気圧(ヒートロウ)について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)熱的低気圧は、春から夏の晴れた日などに、昼間の地表面の加熱に伴い中部山岳地帯などの内陸部に発生し、夜間には消滅する。
- (b)中部山岳地帯などで発生する熱的低気圧において、気圧が低下しているのは下層だけであり、その気圧低下量と気温上昇量との関係は、気体の状態方程式と静力学平衡の式でほぼ表現される。
- (c)中部山岳地帯の谷や盆地では、谷風循環の補償流としての下降気流によって断熱昇温が起こるため、平野部に比べて気圧低下量が大きい。

- (a) 本文の通り。よって、「正」
- (b) 本文の通り。よって、「正」
- (c) 本文の通り。よって、「正」
正解は①
60s11 気象衛星ひまわりの水蒸気画像
61s11 日本における海陸風
問11 日本における海陸風について述べた次の文(a)~(d)の正誤について、下記の1~5の中から正しいものを1つ選べ。
- (a)風の弱い晴れた日に発生する海陸風循環は、海面上と陸面上の気温の高低が昼夜で逆転することにより、1日周期の変化が卓越する。
- (b)一般に、海風は陸風に比べて風の吹く層の厚さが厚く、風速も大きい。
- (c)一般に、明瞭な海風循環は冬季より夏季の方が出現しやすい。
- (d)晴天日の日中に内陸部に向かって吹く海風は、大気下層で水平収束をもたらし、雷雨などの不安定性降水を発生させる要因となることがある。

- (a)本文の通り。よって、「正」
- (b)本文の通り。よって、「正」
- (c)本文の通り。よって、「正」
- (d)本文の通り。よって、「正」
正解は⑤ すべて正しい。
62s11 台風の特性と影響
問11 台風の特性や影響について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)北西太平洋の低緯度で発生した台風は、発生後しばらくの間、低緯度に位置するときには、太平洋高気圧の南側の偏東風に流され、西に進むことが多い。
- (b)台風に伴う大気境界層内の風は傾度風で近似でき、気圧傾度力とコリオリカ及び遠心力が釣り合っている。この釣り合いにより、大気境界層では台風の中心に向かう風が現れる。
- (c)一般に、台風の進路に近い地点で、時間とともに風向が時計回りに変わったとき、その地点は台風経路の進行方向に向かって左側に位置する。
- (d)一般に、潮位偏差が大きく甚大な被害をもたらすような顕著な高潮においては、風による「吹き寄せ効果」よりも気圧低下による「吸い上げ効果」の方が、潮位上昇への寄与が大きい。

- (a)本文の通り。よって、「正」
- (b)大気境界層内では摩擦力の影響が加わって台風の中心に向かう空気の流れとなりますので、台風(低気圧)の中心へ向く気圧傾度力と外側へ向かうコリオリ力と遠心力で成立する傾度風平衡では近似できなくなります。よって、「誤」
- (c)時間とともに風向が時計回りに変わったとき、その地点は右側にある。よって、「誤」
- (d)「吹き寄せ効果」のほうが潮位上昇への寄与が大きい。よって、「誤」

正解は③
63s11 ダウンバーストの一般的な特徴
問11 ダウンバーストの一般的な特徴などについて述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a) ダウンバーストとは、積乱雲から生じる強い下降気流が地表に達し、突風となって水平に吹き出し周囲に広がる現象である。ダウンバーストによる被害地域は円形あるいは楕円形など面的に広がる特徴がある。
- (b)ダウンバーストに伴う地表面付近での突風の吹き出しの水平方向の広がりは、一般に数十mから数百m 程度である。
- (c)積乱雲の雲底の下の大気が乾燥しているほど、降水粒子が蒸発しやすいため、ダウンバーストは発生しにくい。
- (d)気象庁では、ダウンバーストによる突風の強さ(風速)の評定に、竜巻の強さの評定に用いている日本版改良藤田スケール(JEF スケール)を用いている。

- (a)本文の通り。よって、「正」
- (b)ダウンバーストにより吹き出した風が水平方向に広がる範囲は数km~10km程度です。広がりの直径が4km以上のものをマクロバースト、4km未満のものをマイクロバーストとよんでいます。 よって、「誤」
- (c)積乱雲の雲底下の空気が乾燥していまるほど、落下してきた雨粒や氷粒子が蒸発して空気を引きずり下ろす下向きの力が強まるためダウンバーストは発生しやすくなります。よって、「誤」
- (d)本文の通り。よって、「正」

正解は③
コメント
こういう問題の方が、気象予報士の勉強をしているって感じがしますね。
はい。はぃ。
すごいペースで進んでいますね。
がんばってくださいね。
以下略となります。