まだまだ学科専門の半分です。この記事を何度も編集して、より分かりやすい表現にしていけばいいですね。
52回 問9 ダウンバースト 被害地域の特徴 水平距離
問9 ダウンバーストに関する次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から一つ選べ。
ダウンバーストにより家屋や樹木の倒壊などの災害がもたらされる。その被害地域は多くの場合,(a)円形や楕円形となる特徴がある。ダウンバーストにより吹き出した風が水平方向に広がる範囲は,(b)最大で約1kmに達する。
積乱雲内で形成された降水粒子の荷重に加えて,その蒸発や融解に伴う大気の冷却により,ダウンバーストを引き起こす下降気流が強化される。特に,積乱雲の雲底が高く,(c)雲底の下の大気が湿っているほど,下降気流が強くなり,ダウンバーストの発生に好都合となる。

- (a)ダウンバーストその被害地域は多くの場合,円形や楕円形となる特徴がある。 よって、「正」
- (b)ダウンバーストの風の吹き出しの広がりは、数百m~十km程度まで達します。広がりが4km以上をマクロバースト、4km以内をマイクロバーストと呼んでいます。よって、「誤」
- (c)空気の乾燥⇒蒸発⇒潜熱を奪う⇒空気が冷える⇒空気が重くなる。雲底の下の大気が乾燥しているほど、下降気流は強くなります。よって、「誤」
(a)のイメージ

(c)のイメージ

正解は③
53回 問9 気象衛星画像 可視画像と赤外画像
正解は
54回 問9 ポーラーロウ 寒冷渦
問9 冬季に日本付近で発生するポーラーロウについて述べた次の文(a)~(d)の正誤について,下記の1~5の中から正しいものを1つ選べ。
- (a)多くのポーラーロウは対流性の雲を伴い,コンマ状や渦状,台風に似た眼を伴ったらせん状の形をしている。
- (b)寒冷渦に伴って日本海に発生することが多く,地上天気図にはメソスケールの低気圧や気圧の谷として解析されることが多い。
- (c)台風や温帯低気圧に比べて水平スケールは小さいが,しばしば強風や大雪などの悪天候を伴うので注意が必要である。
- (d)一般に,発達して眼(渦の中心の雲のない部分)を伴ったポーラーロウでは,眼の中の気温は周囲より高い。

- (a)多くのポーラーロウは対流性の雲を伴い,コンマ状や渦状,台風に似た眼を伴ったらせん状の形をしている。よって、「正」
- (b)寒冷渦(寒冷低気圧)は、偏西風が蛇行して、偏西風の流れから切り離された低気圧です。寒冷渦は強い寒気を伴っているため、寒冷渦が日本海に移動したとき、地上(暖かい日本海)と上空(寒気を伴った寒冷渦)で気温差が生まれます。気温差があると対流活動が起こるため、低気圧が発生します。これがポーラーロウです。よって、「正」
- (c)本文のとおり。よって、「正」
- (d)本文のとおり。よって、「正」
(a)について ポーラーロウは、冬に発生する小低気圧です。寒冷渦(寒冷低気圧)に伴って発生することが多く、海上で急発達して強風や大雪をもたらすことがあります。ロウは,低気圧の意味

ポーラーロウ(Polar Low)は、冬季に中高緯度の海洋上で発生する小規模な低気圧のことです。一般的に、水平スケールは 200~1000km ほどで、温帯低気圧や台風と比べてサイズは小さいですが、急速に発達し 強風や大雪 を伴うため、社会的な影響が大きい現象です。
この低気圧は、寒冷渦(寒冷低気圧)に伴って発生することが多く、海上で急発達して 強風や大雪をもたらす ことがあります。また、ポーラーロウは コンマ状や渦状の雲 を伴い、台風に似た「眼(中心部の雲がない部分)」を持つこともあります。
ポーラーロウは 「極低気圧」 とも呼ばれ、寒気が海上に吹き出すことで発生します。日本海でも発生することがあり、特に冬季に強い寒気が流れ込むと、ポーラーロウが形成されることがあります。
正解は⑤
55回 問9 気象衛星画像
56回 問9 霧
問9 霧について述べた次の文(a)~(d)の正誤について,下記の1~5の中から正しいものを1つ選べ。
- (a)地上気象観測の大気現象の分類では,ごく小さな水滴が大気中に浮遊し,そのため水平視程が1km未満になっている現象を「霧」という。
- (b)「放射霧」は,主に陸上で風が弱いとき,地表面の放射冷却によって地表面に接した気塊の気温が低くなり,水蒸気が過飽和の状態になることによって発生する。
- (c)「上昇霧(滑昇霧)」は,湿った気塊が斜面を上昇するとき,断熱膨張による冷却で気塊が冷え,水蒸気が過飽和の状態になることによって発生する。
- (d)「移流霧」は,別の場所で発生した霧が風によって移動してきたものをいう。×
- (a)「霧とは、微小な浮遊水滴により視程がよって、1km未満の状態」よって「正」
- (b)下図参照。よって、「正」
- (c)よって、「正」
- (d)よって、「誤」
(b)について

(c)について

(d)について 移流してくるのは霧ではなく、暖かい空気塊 危ない問題です。


正解は④
57回 問9 気象衛星画像(赤外・可視)
58回 問9 積乱雲の成長 雲の中の温度 冷気プール 暖かい雨
問9 日本付近で発生する積乱雲について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)成長期において積乱雲が上方にのびていくとき、積乱雲の内部はほぼ上昇流となっており、雲の中の温度はまわりより高くなっている。
- (b)積乱雲が成熟期に入り、積乱雲の中に下降流ができると、下降流域の地表面付近では冷気プールが形成され、局所的な高気圧がみられることがある。
- (c)夏季に地表付近が高温となることにより発達する積乱雲では、降水過程に氷粒子が関わらない「暖かい雨」であることが多い。
- (d)積乱雲の雲頂が対流圏界面に到達すると、積乱雲の雲頂からの流出流と上空の一般風との収束により、かなとこ雲を形成する巻雲は主に風上側に広がる。

- (a)成長期においては暖かい空気は上昇して積乱雲は発達し、雲内はほぼ上昇流で暖かい。よって、「正」
- (b)「下降流があるところに高気圧あり」よって、「正」
- (c)暖かい雨というのは上空まで凍っていない雨粒のことですが、積乱雲のように背が高い雲は温度が低く上空の雨粒は凍っています。よって、「誤」
- (d)積乱雲の背は高く、写真でもわかるように、かなとこ雲が風下に流されてできる。
よって風上ではない。よって、「誤」
(a)について

(d)について

正解は②
59回 問9 気象衛星画像(可視・赤外)
60回 問9 日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)
問9 日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)について述べた次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)は、冬の日本海で、寒気の吹き出しに伴って形成される、(a)長さが1000km程度の収束帯である。強い寒気が南下した時に、収束帯付近で対流雲が組織的に発達し、陸地にかかると局地的に大雪をもたらすことがある。このような大雪は、(b)北陸から東北地方の日本海側にかけての地域で発生することが多く、近畿以西の日本海側ではほとんど見られない。この収束帯の形成には、(c)季節風が朝鮮半島の北にある山岳で2つに分かれ、風下の日本海の上で合流することのほか、海岸線の形や海面水温による気団変質の非一様性なども効いている。

- (a)日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)の長さは、日本海の大きさである 1000km 程度です。よって、「正」
- (b)日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)による大雪は、北陸から東北地方の日本海側だけでなく、「中国地方など近畿以西の日本海側でも見られます」よって、「誤」
- (c)冬型の気圧配置が強まって、シベリア大陸から日本海に流れ込んできた冷たい風が、
朝鮮半島北部に位置する長白(読:チャンパイ)山脈 (最高峰:白頭山(読:ペクトサン、はくとうさん)2744m) によって、二分された後、その風下である日本海で再び合流することで形成されます。よって、「正」
正解は②
(a)について

(b)について

61回 問9 北半球の偏西風帯における、東進する発達中の温帯低気圧
問9 北半球の偏西風帯における、東進する発達中の温帯低気圧について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)温帯低気圧の発達には、水蒸気の凝結によって放出される潜熱の補給が不可欠である。
- (b)温帯低気圧の進行方向前面では暖かい空気が上昇し、後面では冷たい空気が下降することにより、温帯低気圧の運動エネルギーが増大している。
- (c)2つの異なる等圧面の鉛直方向の間隔(高度差)は、地上の温帯低気圧の東側では西側に比べて大きい。
- (d)温帯低気圧に伴う温暖前線では、寒冷前線と比較して層状性の雲が形成されやすく、乱層雲などから降水がもたらされる。

- (a)温帯低気圧は、「有効位置エネルギー」が「運動エネルギー」に変換されることで発達します。よって、「誤」
- (b)本文のとおり。よって、「正」
- (c)本文のとおり。よって、「正」
- (d)本文のとおり。よって、「正」
(a)について

正解は③
62回 問9 北半球中緯度の発達中の低気圧や低気圧に伴う前線
問9 北半球中緯度の発達中の低気圧や低気圧に伴う前線について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)地上天気図の寒冷前線は、温度の異なる気団の間の遷移層の寒気側の境界が地表面と交わるところに描かれている。
- (b)寒冷前線に伴う降水域は、温暖前線の降水域に比べて幅が広いことが多く、積乱雲が発生して雷や突風などの現象を伴うことがある。
- (c)温暖前線と寒冷前線の間の暖域では、低気圧の中心に向かう暖かな空気の流れ込みにより、気象衛星の水蒸気画像でドライスロットと呼ばれる暗域が見られる。
- (d)一般に、寒冷前線の東側では下層の暖湿な空気が高緯度側に向かい、温暖前線面の上を上昇して対流圏上層に達し、低気圧の進行方向前面の上層雲域を形成する。

- (a)遷移層(転移層)とは、密度の異なる気団が接している気層のことです。地上天気図では、遷移層が地表面と交わる「暖気側」の境界を前線としています。よって、「誤」
- (b)寒冷前線は西側の寒気が、東側の暖気を押し上げる形で進むので、一般的に温暖前線に比べ水平温度傾度は大きく、前線帯(遷移層)の幅も狭く、降水域も狭くなります。よって、「誤」
- (c)ドライスロットは、水蒸気が少ないため、気象衛星の水蒸気画像では暗く(黒っぽく)映る領域。温暖前線と寒冷前線の間の暖域は、南から暖かく湿った空気が流れ込む領域です。よって、「誤」
- (d)本文のとおり。よって、「正」
(a)について

(c)ドライスロットについて

(d)のイメージ

その間、この流れの中で低気圧性の渦が生じ、それが発達することで、最終的にコンマ型の雲が形成されます。

正解は⑤
63回 問9 日本付近の梅雨期の気象
問9 日本付近の梅雨期の気象について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
- (a)梅雨前線を維持している水蒸気の輸送には、太平洋高気圧の縁に沿う南よりの気流とチベット高原の南縁を通る西よりの気流が寄与している。
- (b)天気図の解析では、梅雨前線は、水平方向の温度傾度が小さい領域であっても水蒸気量の傾度が大きい場合には、概ね等相当温位線の集中帯の南縁に沿って解析される。
- (c)梅雨前線近傍における集中豪雨の発生時には、大気下層に下層ジェットと呼ばれる湿った強風が観測されることがある。
- (d)梅雨前線上に数百km程度の水平スケールを持った地上低気圧が複数発生することがある。これらの低気圧は500hPa高度面でも明瞭な低気圧を伴うことが多い。

- (a)梅雨前線を維持している水蒸気輸送には、一方では、インド洋からチベット高原の南側を流れる湿った南西風(インドモンスーン)が梅雨前線に流れ込んでおり、もう一方では、太平洋高気圧の縁辺の沿って湿った南風が梅雨前線に流れ込んでいます。これら2つの湿った空気の流れで、大量の水蒸気が輸送されることにより梅雨前線が維持されています。よって、「正」
- (b)本文のとおり。よって、「正」
- (c)本文のとおり。よって、「正」
- (d)中心気圧が深まるような発達はほとんどなく、500hPaよりも高い高度まで明瞭な低気圧の構造を示すことも少ないです。よって、「誤」
正解は①
コメント
> 気象専門過去問52s9-63s9
これが、前述されていた「Yoast Duplicate Post」ですかね。
問題までは自動で取り込んではくれないんでしょうか?