500hPaでトラフのラインを引くとき、トラフと渦度極大値とが一致するときと、しない場合があります。その理由は?

Copilot先生より

素晴らしい質問ですね。トラフと渦度極大値が一致する場合としない場合の理由について説明します。

トラフとは等高度線が高度の低い方から高い方に向かって凸状に出っ張ったところであり、主に低気圧性循環による曲率が大きい部分です。一方、渦度極大値は曲率と水平シアーの両方の要素によって計算される渦度の合計値です。そのため、渦度極大値がトラフの位置と一致しない場合があります。

具体的な例として、風の水平シアーが大きい場合、トラフの位置と渦度極大値の位置がずれてしまいます。これは風の水平シアーによる渦度が大きいため、曲率が最大のところには極大値が算出されないためです。

以下のケースに分けて説明します。

トラフと極大値の位置が一致
トラフからずれて極大値が存在
  1. トラフと極大値の位置が一致するケース:低気圧性循環による曲率が大きく、かつ風の水平シアーがない場合には、トラフと渦度極大値の位置が一致します。
  2. トラフからずれて極大値が存在するケース:風の水平シアーが大きい場合には、トラフの位置からずれたところに渦度極大値が存在します。
  3. トラフがないのに極大値が存在するケース:低気圧性の循環がなく、風の水平シアーが大きい場合には、等高度線が直線状でトラフは見当たらないが、渦度極大値が存在することがあります。

これらの状況に応じて、トラフのラインを引く際には、等高度線の形状に基づいて判断することが重要です。具体的な解析方法や事例については、以下のページが参考になります: トラフの疑問を解消します.

どうぞ参考にしてみてください!

とても参考になります。迷ったら、曲率を優先にして引いてみるのがよいかと思いました。

ということで、さらに尋ねました。

曲率による渦度なのか、水平シアーによる渦度なのかは、どのようにして見分けますか?

良い質問ですね!曲率による渦度と水平シアーによる渦度を見分けるためには、主に次の2つの点に着目することができます。

  1. 等高度線の形状:
  • 曲率による渦度: これは低気圧性循環による曲率が大きい場所で発生します。等高度線が大きく弧を描いている部分に該当します。
  • 水平シアーによる渦度: 水平風速の変化が大きい場所で発生します。等高度線が密集している、または直線的な部分に該当します。

2. 風の水平シアー:

    • 曲率による渦度: 水平風速のシアーが少ない場合には、曲率が大きい場所に渦度が集中します。
    • 水平シアーによる渦度: 水平風速のシアーが大きい場合には、等高度線の曲率が少ない場所でも渦度が大きくなります

    これらの情報を考慮に入れて、等高度線の解析と風の水平シアーのデータを確認することで、曲率による渦度なのか、水平シアーによる渦度なのかを見分けることができます。

    例えば、等高度線が大きく曲がっていてかつ風の水平シアーが少ない場合は、曲率による渦度が主な原因である可能性が高いです。逆に、等高度線が直線的で風の水平シアーが大きい場合は、水平シアーによる渦度が主な原因と考えられます。

    どうですか?他にも何か知りたいことがありますか?

    ※今日は、61回実技1でトラフ解析から前線解析、そして閉塞点の位置と盛りだくさんの解析問題に取り組みました。イメージを少しずつ整理していきたいと思います。試験まで残り171日です。試験申込日開始日まで102日です。間に合うでしょうか。

    コメント

    1. 金太郎パパ より:

      おはようございます。
      外出中で、スマホなのでなかなかコメントが書けません。お許しください。

      「いい質問です。」の連発で、肝をつくところを聞いているんでしょうね。
      質問内容もきちんと理解しているからこそ出来ること。
      とてもすごい人だと思ってしまってます。ホント