ウインドプロファイラ

めざせ気象予報士実技分野

61回実技1問3で、初めてウインドプロファイラ問題に対面します。

問3 図9は22日15時~23日3時に八丈島のウィンドプロファイラで観測された高層風時系列図である。この図と図6~図8を用いて以下の問いに答えよ。ただし、この期間の気象実況は図6~図8の予想どおりに経過しているものとする。

(1)図9の最下層の観測高度(0.4km)の風向変化をもとに、22日9時に九州の南にあった低気圧が八丈島の「北側」と「南側」のどちらを通過したか答え、そのように判断される理由を25字程度で述べよ。(4点)

ラインの直上が0.4km。横軸の時刻が右から左に進んでいるのに要注意です。風向が、東から北になりやがて北西に変わってきています。低気圧の風向きは反時計回りのなの、簡単な図を描いてみると南側を通過したことがすぐに分かります。そういえば、八丈島は、南岸低気圧とセットで出てくる島ですね。

注:Copilot曰く、南岸低気圧は、日本列島の南を通過する低気圧で、特に冬季に関東地方に大雪をもたらすことがあります。八丈島の位置は、この南岸低気圧の進路と関東地方の天気に大きな影響を与えます。

1 八丈島の北を通過する場合: 関東地方には低気圧の降水域がかかり、暖かい空気も流れ込むため、降るものが雪ではなく雨になりやすいです2。

2 八丈島の少し南を通過する場合: 関東地方には降水域がかかる一方、北から冷たい空気を引き込むため、雪が降りやすく、時には大雪になることもあります2。

3 八丈島の南を通過する場合: 降水域そのものが関東の陸地まで届かず、雪も雨も降らないことが多いです。ただし、冷たい空気が南下するため、関東では雲が広がりやすくなります。

このように、南岸低気圧の進路と八丈島の位置関係は、関東地方の天気予報において重要な要素となります。

さて、「南側」と判断される理由を25字程度で述べよ。ですね。模範解答は、「風向が東から北よりに反時計回りに変化したため。」でした。キーワードは、具体的な風向と反時計回りですね。

(2)図9で22日の15時から18時頃にかけて見られる高度0.7kmと1kmの間の鉛直シアーと最も関連しているものを、下の枠内から1つ選び記号で答えよ。(2点)

  ア:温暖前線 イ:ガストフロント ウ:寒冷前線 工:沈降逆転層

※水色で囲んだ部分の話です。上に行く程、南成分が増しています。これは、どういうことなのでしょうか?解説書では、「温度風から見て、暖気移流の時計回りに変化している。15時から18時ころ八丈島は温暖前線の前面になっているので暖気移流の時計回り」と書いてありますが、イメージできません。【第61回】2024年1月試験(実技1)問3(2)(鉛直シアーの解析)「具体的には、風向が上空に向かって時計回りに変化する場合は 暖気移流 となり、風向が上空に向かって反時計回りに変化する場合は 寒気移流 となります。」と書いてあります。

※温暖前線の前面とは、これから暖かい空気が冷たい空気を押し上がりながら進む境界線と理解すれば、ここに暖気が移流してくることが分かります。下層が東寄りの反時計回りだったのに上層に温かい南風が入って時計回りになったというイメージですね。

※これでよいでしょうか?


(3)図9をもとに、22日24時における八丈島上空の高度0.4kmから2.2kmの気層の温度移流の状況を簡潔に答えよ。また、そのように判断した理由を25字程度で述べよ。(4点)

オレンジ線で囲んだ部分で、上空に向かうほど風向が反時計回りに変化しています。

(4)図9によると、21時以降は、風が観測された高度の上限がそれまでより大きく低下
して
高度2.5km付近となっている。この理由として考えられる八丈島上空での大気の
状態の変化について、その変化をもたらした図8に見られる気象状況に言及して、50
字程度で述べよ。(6点)

分かりづらい表現ですね。「風の高度が下がった。」と解釈します。これは、下降気流しかないですね。

問3がやっと終了しました。お疲れ様でした。

試験まで残り167日になりました。

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > そのように判断される理由を25字程度で述べよ。(4点)

     なぜマスは、1行15文字の用紙になっているのでしょう。
     新聞記事の一行文字数のように感じました。

     また、枠が指定の倍ぐらいあるのも…。
     全部50文字ぐらいのマスを使わせればいいと思ったんですけどね。