① 距離・速度
- 緯度10°=600海里=約1110km(緯度1°=60海里=約111km)
- 1海里=1.852km、1ノット=1.852km/h=0.514m/s
- 10ktで1日進むと緯度4°分
- 物差しは経度方向ではなく緯度方向で。経度1°の距離は高緯度ほど短い
「物差し(換算の基準)にする10°の長さは、南北方向に測りなさい」という意味です。表現がわかりにくかったので言い直します。
天気図の格子には2種類の「10°」があります。
- 経線(縦の線)に沿った10°=緯度が10°変わる区間(例:北緯30°→40°)。これは地球上どこでも約1110km。
- 緯線(横の線)に沿った10°=経度が10°変わる区間(例:東経130°→140°)。これは緯度によって長さが変わり、赤道では約1110kmでも、北緯30°では約960km、北緯60°では約560kmと短くなります。
ですから、図上で「1110kmに相当する長さ」を測るときは、縦の経線に沿って、緯度10°ぶんの間隔を測るのが正解です。横方向の経度10°を測って1110kmとみなすと、日本付近では距離を1割以上過大に見積もってしまいます。
なお、測りたい2点間の距離そのもの(低気圧から地点まで)は、東西でも斜めでも構いません。あくまで「基準の長さ」を南北方向で取る、という話です。
Sources:
- ASASを読むための事前知識(きしょうのもと)
- 気象予報士 実技試験対策1(orange85, note)
- 前線解析②~閉塞前線~(Weather Learning Diary)
- 第62回 実技1 解説(hareno, note)
- 雪の目安の温度とは(kishoyohoshi.com)
- 天気の学習日誌No.103(space-T, note)
- 南岸低気圧と雨雪判別(たぐちだい, note)
- 天気図の解析練習②(きしょうのもと)
- 第54回 実技2 完全解説
実技試験で出題された回を教えてください
【前提】ご希望の問題種別(前回の1〜3)が未指定だったため、最初にご質問の「低気圧の移動速度から、ある時間後の位置を求める」パターンと、それに近い「緯度10°=600海里(1110km)を使う計算」を対象にしました。「最近の数回」は第61回〜第66回としています。
調べた結果
「低気圧の中心が何時間後にある地点を通過するか」をそのまま問う設問は、最近の回では見つけられませんでした。ただし同じ考え方で解く問題は次のとおり出ています。
最も近い形(速度×時間→位置)
- 第63回(2025年1月)実技1 問1(1):千島近海の低気圧が5ノット以下で北に進んでおり、この速度を維持すると24時間後には北に緯度0°〜(②)°の範囲に位置する、という穴埋めでした。5ノット×24時間=120海里で、60海里=緯度1°なので②は2°になります。
緯度10°を物差しにする計算
- 第66回(2026年8月)実技1 問1(1):緯度10°=600海里を使い、予報円の半径を求める(解答は85海里)。
- 第65回(2026年1月)実技2 問1(1):日本の南の低気圧の予報円の直径を求める(解答は200海里、150も許容)。この回の解説では、緯度10°=1110km/600海里を使った距離や速度の求め方をマスターしておくよう勧めています。
- 第63回(2025年1月)実技1 問1(2):移流による気温変化率の計算で、緯度10°(約1110km)を基準に温度傾度を求める。
- 第61回 実技1 問2(1):予想図から低気圧の移動方向と速度を読み取る(12時間後まで東北東へ約50ノット、その後北東へ約40ノット)。
第64回は今回の検索では該当する設問を確認できませんでした。
参考(少し古い回)
- 第50回 実技2 問2(2):北緯40°東経131°の低気圧が東に10ノットで進むとして12時間後の位置を見積もり、予想図上のどの低気圧に対応するかを判断する問題で、ご質問のパターンに近い考え方です。
問題本体は、気象業務支援センターが過去5年分の問題を公開しているので、そちらで図と合わせて確認できます。
Sources:


コメント
> 緯度10°=600海里=約1110km(緯度1°=60海里=約111km)
> 1海里=1.852km、1ノット=1.852km/h=0.514m/s
> 10ktで1日進むと緯度4°分
この辺は、学習を進める中での当たり前の情報なんでしょうね。
「赤信号は止まれ」ぐらいの。