温度・相対湿度・飽和水蒸気圧・比湿・混合比等の計算問題をマスターする!【計算問題】

気象予報士試験過去問【計算問題】

表題の過去問の内容を整理すると、下のようになる。

  • 「乾燥空気と水蒸気」「相対湿度と気圧」「露点温度と気圧」が分かっていて、湿潤空気塊の比湿を求める
  • 標高0mの温度と相対湿度が分かっていて、標高 1000m の相対湿度を求める
  • 地表近くでの気圧・温度・水蒸気の混合比の分かっている空気塊の持ち上げ凝結高度と飽和水蒸気圧を求める
  • 標高0m(気圧1000hPa)で気温と相対湿度が分かってる空気塊を,標高1000m(気圧 900hPa)まで断熱的に持ち上げた時の空気の相対湿度を求める

一般63回問2 比湿を求める

次に示す3種類の湿潤空気塊の比湿A、B、Cの大小関係として正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、比湿sは、水蒸気圧e、気圧pを用いて、s=0.622e/pで近似できるものとする。また、温度と飽和水蒸気圧の関係は次の表の通りとする。
A 温度12℃の乾燥空気990g と水蒸気10gからなる湿潤空気塊の比湿
B 温度14℃、相対湿度75%、気圧700hPaの湿潤空気塊の比湿
C 温度20℃・露点温度16℃、気圧900hPaの湿潤空気塊の比湿

これは比湿の大小関係を比べる問題  解法  比湿(s)=水蒸気/空気全体なので

A  温度12℃の乾燥空気990g と水蒸気10gからなる湿潤空気塊の比湿
「空気塊の質量=乾燥空気990g +水蒸気10g」で1㎏
    比湿(s)=水蒸気/空気全体なので、s=10/1000=0.01 
    つまり、この空気塊には水蒸気は10(g/kg)含まれている。
B  温度14℃、相対湿度75%、気圧700hPaの湿潤空気塊の比湿
14℃での飽和水蒸気圧は表から→16hPa
    相対湿度75%なので、この空気塊の水蒸気圧は16hPa×0.75=12hPa
    「s=0.622e/p」から比湿s=0.622×12/700=0.0107 
    つまり、この空気塊には水蒸気は10.7(g/kg)含まれている。           
C  温度20℃、露点温度16℃、気圧900hPaの湿潤空気塊の比湿
 表から、露点温度16℃なので飽和水蒸気圧は18hPa
 与えられた式「s=0.622e/p」から、s=0.622×18/900
 s=12.4(g/kg)
 つまり、この空気塊には水蒸気は12.4(g/kg)含まれている

よって、A(10)<B(10.7)<C(12.4) 単位省略

ここでは混合比と比湿との意味をおさえておくことがです。

混合比(q)=水蒸気/乾燥空気
比湿(s)=水蒸気/空気全体

一般61回問4 相対湿度を求める

ある山脈の斜面に沿って上昇した空気塊が標高 1000m の山脈の最高点を通過し、標高0mのふもとまで下降してきたとき、温度30℃、相対湿度40%の状態となっていた。空気塊が山脈の最高点にあった時の空気の相対湿度として適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、標高0mの気圧は1000hPa、標高 1000m の気圧は 900hPaとし、乾燥断熱減率は10℃/km、湿潤断熱減率は5℃/km、空気塊は周囲の大気と混合せずに断熱的に移動したものとする。また温度と飽和水蒸気圧の関係は表のとおりとし、水蒸気の混合比は次の式で近似できるものとする。

相対湿度=ある空気塊のもつ水蒸気圧 / その気温における飽和水蒸気圧 × 100 (%)

山脈の最高点を通過して標高0mまで下降したときの温度が30℃。30℃での飽和水蒸気圧は表から42hPa。ここで相対湿度が40%だったので
この空気塊の水蒸気圧は、42(hPa)×(40/100)=16.8(hPa)

次に、文中から「標高0mの気圧は1000hPa、標高1000mの気圧は900hPa」とあるので、空気塊全体が1000mの標高差で100hPa変化することが分かる。1000mの標高差で水蒸気圧も変化する。したがって、
1000mの山脈の最高点における空気塊の水蒸気圧は、16.8×(900/1000)=15.12(hPa)

一方、問題文中に「空気塊が過飽和になることはない」とあるので、空気塊が凝結せず、未飽和の状態で「乾燥断熱減率は10℃/km」で断熱的に変化。よって、ふもとの気温が30℃で最高点1000mの気温は20℃、このときの空気塊は表より20℃のときの飽和水蒸気圧は23(hPa)であることが分かる。

これで漸く空気塊が山脈の最高点にあるときの、水蒸気圧と飽和水蒸気圧の値が出揃いましたので、
相対湿度 15.12/23≒0.657≒66(%)

整理すると
求めるもの 山脈の最高点1,000mでの空気塊の相対湿度
おさえること 相対湿度=空気塊のもつ水蒸気圧 / その気温における飽和水蒸気圧 × 100 (%)
手順
①表から、地上の気温30℃のときの飽和水蒸気圧42(hPa)を知る。
②飽和水蒸気圧42(hPa)と空気塊の相対湿度40%から、その空気塊の水蒸気圧16.8(hPa)を計算する。42(hPa)×(40/100)=16.8(hPa)
③空気塊の地上での水蒸気圧から、標高1000mでの水蒸気圧を計算する。16.8×(900/1000)=15.12(hPa)
④気温減率10℃/kmから標高1000mでの気温20℃を知る。
⑤表から、地上の気温20℃ののときの飽和水蒸気圧23(hPa)を知る。
相対湿度=空気塊のもつ水蒸気圧 / その気温における飽和水蒸気圧 × 100 (%)から      相対湿度 15.12/23≒0.657≒66(%)

一般60回問2 空気塊の持ち上げ凝結高度と飽和水蒸気圧を求める

気圧1000hPa、温度26℃、水蒸気の混合比12.4g/kgの地表近くの空気塊の持ち上げ凝結高度と、その高度まで持ち上げたときの空気塊の飽和水蒸気圧の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、乾燥断熱減率は10℃/kmとし、温度と飽和水蒸気圧の関係、及び高度と気圧の関係は以下の表で与えられている。また、水蒸気の混合比は次の式で近似できるとする。

整理すると
求めるもの 空気塊の持ち上げ凝結高度とその空気塊の飽和水蒸気圧
おさえること 混合比は、空気塊の水蒸気が凝結がなければ、気温や気圧が変わっても保存される。
手順
① ①~⑤の選択肢から、持ち上げ凝結高度が800mだと仮定すると、
  断熱気温減率 10℃/km から、空気塊の温度は「26–8=18℃」
  上段の表から、18℃の飽和水蒸気圧は21hPa
②下段の表から、高度800mの気圧は920hPa
  与式(水蒸気の混合比)に、代入して計算すると、620×(21/920)=14.2g/kg
これは、水蒸気の混合比12.4g/kgと一致しないので、却下
③同様にして、持ち上げ凝結高度が1000m仮定すると「26ー10=16℃」
  上段の表から、16℃の飽和水蒸気圧は18hPa
④下段の表から、高度1000mの気圧は900hPa
  上与式(水蒸気の混合比)に、代入して計算すると、620×(18/900)=12.4g/kgと一致する。

よって、1000m、18hPa ④が正解

一般55回問2 断熱的に持ち上げた時の空気の相対湿度

標高0m(気圧1000hPa)の地点において気温25℃,相対湿度50%の空気塊を,標高1000m(気圧 900hPa)まで断熱的に持ち上げた時の空気の相対湿度に最も近いものを下記の1~5の中から1つ選べ。なお,乾燥断熱減率,湿潤断熱減率はそれぞれ10℃/km,5℃/kmとし,温度と飽和水蒸気圧の値は表のとおりとする。

求めるもの 断熱的に持ち上げた時の空気の相対湿度に最も近いもの
おさえること 相対湿度=空気塊のもつ水蒸気圧 / その気温における飽和水蒸気圧 × 100 (%)だが、
手順
①1,000hPaの気温25℃の空気塊の飽和水蒸気圧は、表から31.7hPa。
 相対湿度が50%のなので、31.7×0.5(hPa)の水蒸気圧がかかっていることが分かる。
②標高1000mに上昇して、気圧が1,000hPaから900hPaまで下がっているので、空気塊の水蒸気圧は、その90%ということで…31.7×0.5×0.9=14.265 
③気温減率は、乾燥断熱減率10℃/kmで25℃から15℃に下がる。表からの15℃での飽和水蒸気圧は17hPa。
④(14.265/17)×100=83.9 よって、≒84% ③が正解

一般54回問2 乾燥空気の分圧を求める

問2気温,気圧,相対湿度が,それぞれ27℃,1008hPa,50%の大気における,乾燥空気の分圧として最も適切なものを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,水蒸気の気体定数を461Jkg-1K-1,27℃における飽和水蒸気密度を26gm-3とする。

①1005hPa ②1000hPa ③995hPa ④990hPa ⑤985hPa

「空気の全体の気圧=乾燥空気の分圧+水蒸気分圧」なので、「乾燥空気の分圧=全体の気圧-水蒸気分圧」となります。
全体の気圧は1008hPaですが、水蒸気分圧が分からないので求めます。
飽和水蒸気密度26gmー3で相対湿度50%から、この空気塊には
ρ=13gmー3(0.013kgm-3)
の水蒸気が含まれていることが分かる。
p=ρRTに数値を代入すると、
p=0.013kgm-3×461(J/Kg・K)×300K
計算すると1797.9N/m2⇒1800Pa⇒18hPa
「乾燥空気の分圧=全体の気圧-水蒸気分圧」なので、1008-18=990(hPa)
以上 ④が正解

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 温度・相対湿度・飽和水蒸気圧・比湿・混合比等の計算問題をマスターする!

     理科で見たことのある表ですね。
     (問題の中身は全く見ていません。)

     コツをつかめば解決も容易な気がします。
     (無責任です。ゴメンナサイ。)

  2. happy より:

    >コツをつかめば解決も容易な気がします。
     (無責任です。ゴメンナサイ。)

    大丈夫、責任は取らせませんから。