今日のメモ
Bloomberg - Are you a robot?
CPU、GPU、そしてGoogle独自のTPU(Tensor Processing Unit)は、いずれも計算処理を担うプロセッサですが、その設計思想(アーキテクチャ)と得意分野が根本的に異なります。
結論から言うと、TPUは「AI(機械学習)の行列演算」だけに特化した、究極の効率化プロセッサです。
- CPU・GPU・TPUの比較
それぞれの役割をわかりやすく例えると以下のようになります。
項目 CPU (中央演算処理装置) GPU (画像処理装置) TPU (テンソル演算プロセッサ)
例え 「万能な教授」 「1,000人の計算作業員」 「行列演算の超専門家」
得意分野 複雑なロジック、OS、事務作業 画像描写、並列計算、汎用AI 大規模なAI学習・推論
設計思想 逐次処理(1つずつ確実に) 並列処理(大量に同時に) シストリック・アレイ(淀みない流れ)
柔軟性 非常に高い(何でもできる) 高い(汎用計算に強い) 低い(AI計算に特化)
CPU:万能なリーダー
PCの「脳」にあたり、Excelからブラウザ、OSの制御まで何でもこなします。しかし、一度に処理できる命令数は少なく、数万回の単純な掛け算(行列演算)が必要なAI処理には向きません。
GPU:並列処理のエキスパート
元々は3Dグラフィックス用でしたが、数千のコアで同時に計算できるため、AIの計算にも使われるようになりました。柔軟性が高く、AI以外の科学シミュレーションなどにも広く使われます。 Google TPUの圧倒的な優位性
Googleが自社サービス(検索、YouTube、Geminiなど)のために開発したTPUには、GPUをも凌駕する以下の優位性があります。
① 「シストリック・アレイ」による圧倒的スピード
通常のプロセッサは、計算のたびに「メモリからデータを読み書き」しますが、これが速度低下の最大の原因(ボトルネック)になります。
TPUは、シストリック・アレイ(心臓の拍動のような仕組み)を採用しており、一度データを読み込むと、メモリに戻ることなくチップ内をデータが流れながら次々と演算を終えます。これにより、行列演算においてGPUより遥かに高いスループットを実現します。
② 圧倒的な電力効率(コスト・環境負荷)
TPUはAI計算に不要な機能をすべて削ぎ落とした「専用設計(ASIC)」です。そのため、同じAIの計算を行う場合、GPUに比べて消費電力が劇的に少なく、コストパフォーマンス(性能/ワット)が非常に高いのが特徴です。- 最新の TPU v7 (Ironwood) や Trillium では、前世代比で数倍のエネルギー効率を達成しています。
③ 巨大モデル(LLM)へのスケーラビリティ
TPUは最初から数千個のチップを繋いで「1つの巨大なコンピュータ」として動かす(TPU Pod)ことを前提に設計されています。 - 専用高速通信(ICI): チップ同士を光ファイバー並みの速度で直接つなぐため、Geminiのような超大規模モデルの学習において、GPUクラスターよりも通信遅延が少なく効率的です。
④ Google Cloudとの密接な統合
JAX、TensorFlow、PyTorchといった主要フレームワークが最適化されており、Google Cloudを通じて最新のハードウェアをすぐに利用できるエコシステムが整っています。
- 使い分けのポイント
- CPU: データの加工や、非常に小さなAIモデルの実行。
- GPU (NVIDIAなど): 汎用性が求められる場合や、PyTorchベースの多様なモデルを試行錯誤する場合。
- TPU: Google Cloudを利用しており、Geminiのような大規模なモデルを短期間で学習させたい、または大量の推論を低コストで回したい場合。
- 最新の TPU v7 (Ironwood) や Trillium では、前世代比で数倍のエネルギー効率を達成しています。



コメント
> CPU・GPU・TPUの比較
CPUで一つずつゆっくり処理していくだけの世界で十分です。
もうそれらには付いていけませんし、使いこなすことなどできません。
必要もあまり感じません。