過去問61回問5 雲の中の水滴の併合過程による成長
雲の中の水滴の併合過程による成長について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る数式と語句の組み合わせとして『正』しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、水滴はすべて球体であり、小さな水滴の落下速度は0(ゼロ)とする。
図のように、質量mの小さな水滴が単位体積当たりの数密度nで一様に分布している雲の中を、小さな水滴よりも十分に大きい半径Rの水滴が鉛直下向きに速さWで落下している。大きな水滴が、通過する空間内のすべての小さな水滴を併合するとしたとき、大きな水滴の質量の単位時間あたりの増加量は(a)である。質量の増加に伴い、大きな水滴の半径が表面全体(表面積4πR2)で一様に増加するとすれば、単位時間の半径の増加量は(b)に比例する。このとき、WがR1/2に比例するとすれば、水滴が大きくなるとともに単位時間の半径の増加量は(c)なる。

- (a)単位時間あたりの質量増加量=πmnR2W=mn(質量)×πR2(円の面積)×W(速
さ)
小さな水滴の質量:m(g):小さな水滴の数密度:n(個/m3)
大きな水滴の半径:R(m):大きな水滴の落下速度:W(m/s) - (b)単位時間の半径の増加量
- (c)水滴が大きくなるとともに単位時間の半径の増加量は「大きく」 なる。
過去問58回問2 湿潤空気における水蒸気の気体定数の値や水蒸気量
湿潤空気における気体定数や水蒸気量について述べた次の文章の空欄(a)、(b)に入る数値の組み合わせとして適切なものを、次の1~5の中から1つ選べ。ただし、乾燥空気の平均分子量及び水蒸気の分子量はそれぞれ29と18であり、乾燥空気の気体定数は287Jkgー1Kー1、27℃の飽和水蒸気圧は36hPaとする。
理想気体における一般気体定数と乾燥空気及び水蒸気の気体定数の関係から、水蒸気の気体定数の値は約(a)Jkgー1Kー1である。ある湿潤空気の温度が27℃、相対湿度が50%とすると、水蒸気の状態方程式から、この湿潤空気1m3あたりの水蒸気の質量は約(b)kgである。

(a)pv=nRTで、n=m/M(分子量Mの気体がm(kg)存在する)n=モル数
モル質量を使った状態方程式にすると n=m/MからM=m/n
(kg/モル数)…1モルあたりの質量 pv=MRTを導く。
知りたいのは、R:「水蒸気の気体定数の値」なので
MR=pv/T(一定)なので
MR=29×287=18×? 計算すると462となります。
(b)この湿潤空気1m3あたりの水蒸気の質量は、
p=ρRTから36(hPa)×100×50(%)=ρ×462×(27+273)ρ=0.013(kg/m3) よって、『正』解は③
過去問57回問7 上面での鉛直方向の風速の絶対値
東西方向,南北方向の長さがそれぞれ2km と1kmで,平坦な地表面からの厚さが0.5kmの直方体の大気の領域において,4つの側面に垂直な風向の風速がそれぞれ図に示す通りであったとき,上面での鉛直方向の風速の絶対値として適切なものを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,風速は各面において一様であり,大気の密度は一定とする。また,地表面の摩擦は無視できるものとする。

①問われているのは、上面での鉛直方向の風速 風速×断面積で流量を計算する。
②断面積が東西方向は0.5㎢、南北方向は1㎢として計算する。
③入りは西から10×0.5で5、出は北東南で2×1+4×0.5
+2×1=6 入ー出=5ー6=-1
④底面積が1×2=2なので、|-1|÷2=0.5 これが下降流の風速 よって、0.5m/s
(d)『正』解は②
過去問57回問8 物理量の次元 単位の表現方法
一般に,物理量の次元は質量をM,長さをL、時間をTとするとMaLbTCの形式で表すことができる。例えば,重力加速度の次元はM0L1T-2となる。気圧およびコリオリパラメータの次元をこの形式で表すとき,a,bおよびcの数値の組み合わせとして適切なものを,下記の1~5の中から1つ選べ。

(a)気圧は、Pa。1パスカルはN/m2。Nはkg・m/s2 よって、aは質量、bは長さ、cは時間の次元
「 1Pa(パスカル)= 1Nm-2 =1kgm-1s-2」、1,1,ー2
(b)コリオリパラメータf = 2ΩsinΦで単位は/sなので、c=ー1
『正』解は④
過去問55回問6 角運動量保存則
ハドレー循環の上層風のように赤道から極向きに移動する空気塊を想定し,その運動について述べた次の文章の空欄(a),(b)に入る適切な式と数値の組み合わせを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,赤道における地球の自転速度を 470 m/s,cos30°=0.87,1/cos30°=1.15とする。
緯度Φにあって,質量m,東西方向の速度Uをもつ空気塊に対する角運動量保存則は,地球の半径と自転角速度をそれぞれR,Ωとすると,(a)=一定,と表現できる。
赤道上空で地表面に対し相対的に静止していた空気塊が角運動量を保存しながら北緯30°まで北上した時の地表面に対する東西風速は,この式に基づくと約(b)m/sとなる。

(a)角運動の保存則とは、「回転する物体の回転半径と回転速度
をかけた数値は一定に保たれる」
R1×V1=R2×V2…①
(R:回転半径 V:回転速度)から
m×RcosΦ×(ΩRcosΦ+U)
=一定 m:質量 RcosΦ: 回転半径(ΩRcosΦ+U):回転速度
(b)式①から、
mR×ΩR=mRcos30°(ΩRcos30°+U)ΩR=cos30°(ΩRcos30°+U)
ΩR×1/cos30°=ΩR×cos30°+U
U=ΩR×1/cos30°ーΩR×cos30°
U=ΩR(1/cos30°ーcos30°)
U=470m/s(1.15ー0.87)
U=131.6
過去問53回問9 等温線の意味を知っていれば解ける問題
大気中のある水平面上で,図のように点Aから西と東にそれぞれ20km離れた点Bと点Cを,18℃と20℃の等温線が東西方向と45°の角度をなして南
西から北東の方向に通っている。この領域で風速5m/sの一様な西風が吹いているとき,点Aでの水平移流による気温の時間変化率として正しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,水平方向の気温傾度はどこでも一様とする。

大気中のある水平面上で,図のように点Aから西と東にそれぞれ20km離れた点Bと点Cを,18℃と20℃の等温線が東西方向と45°の角度をなして南
西から北東の方向に通っている。この領域で風速5m/sの一様な西風が吹いているとき,点Aでの水平移流による気温の時間変化率として『正』しいものを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,水平方向の気温傾度はどこでも一様とする。
求めるものは、「点Aでの水平移流による気温の時間変化率」
(℃/h)
BーC間は40km離れた地点Bと地点Cは、2℃違うので、
2℃/40kmなので、風速もkm単位に直します。
風速は5m/s=18km/h 1時間あたりの気温変化率は、温度
『正』解は④



コメント
これらの問題って、気象予報士試験には必要なんでしょうけど、ホントに使うんですかね。
知っていて悪いってことはないんでしょうけど…。
電気工事士に、
「オームの法則知っててどうすんの?」
と同じようなことですね。
数値予報を計算するのは、それ用にプログラミングされたプログラムの入ったスーパーコンピュータです。
「気象予報士なら、大まかな理屈くらいは知っておきなさいよ。」
という程度のものです。
ですから、実際に気象予報士の仕事に携わっても
「角運動量保存則?」
「現場では、そんなの関係ない!」
ということになります。