①ハドレー循環の下降流域は、1年を通じて緯度40度から50度付近にあり、この緯度帯では降水量が少ない。🟢
ハドレー循環の下降流域は、1年を通じて「 緯度30度付近 」にあり、この緯度帯では降水量が 少ない ので、答えは 誤 です。
②フェレル循環は、水平スケールが10000kmを超える傾圧不安定波が成長する傾圧性の強い緯度帯に見られる。🟢
フェレル循環は、傾圧不安定波が成長する 傾圧性の強い緯度帯 に見られますが、傾圧不安定波の水平スケールは「10000kmを超える」ではなく「4000km程度」ですので、答えは 誤 です。
③フェレル循環は、高温域で下降し低温域で上昇する間接循環となっている。🟢
フェレル循環は、中緯度帯の 高温域で下降 し、低温域で上昇 することで、結果的にトータルでエネルギー(=熱)が南から北に移動しているように見える間接循環ですので、答えは 正 です。
④下左図(年平均した大気と海洋による南北熱輸送量の緯度分布図)において、北緯40°付近よりも高緯度の、大気と海洋による北向きの全熱輸送量が極に向かって減少している領域では、大気と海洋は全体として南北熱輸送により加熱されている。
下図のように、北緯40°以北の、大気と海洋による北向きの全熱輸送量が極に向かって減少している領域( 下図の青い四角形 )を考えてみます。
この領域では、流入する熱エネルギー より、流出する熱エネルギー の方が小さいので、結果として熱が蓄積され、加熱されていることが分かります。
したがって、北緯40°付近よりも高緯度の、大気と海洋による北向きの全熱輸送量が極に向かって減少している領域では、大気と海洋は全体として南北熱輸送により 加熱 されていますので、答えは 正 です。


⑤下左図(年平均した大気と海洋による南北熱輸送量の緯度分布図)において、亜熱帯高圧帯では蒸発量が降水量よりも多く、蒸発量と降水量の差のほとんどは、水蒸気としてハドレー循環により熱帯収束帯に向かって輸送されている。
下図の「大気による潜熱輸送」を見ると、亜熱帯高気圧がある30°付近より極側では 極向きの潜熱輸送 になっており、赤道側では 赤道向きの潜熱輸送 になっています。(下膨らみは、南向き)
これは、亜熱帯高気圧より極側では、温帯低気圧 などによって潜熱が 極側 へ輸送され、赤道側では、ハドレー循環 によって潜熱が 赤道側 へ輸送されるためです。
したがって、亜熱帯高圧帯では蒸発量と降水量の差の「ほとんどが水蒸気(=潜熱)としてハドレー循環により熱帯収束帯に向かって輸送されている」わけではなく「極側にも同じくらいの潜熱が輸送されています 」ので、答えは 誤 です。


⑥下図(年平均した大気と海洋による南北熱輸送量の緯度分布図)において、海洋では、海流により高温の海水が低緯度から高緯度に、低温の海水が高緯度から低緯度に運ばれることにより、低緯度から高緯度に熱が輸送されている。
下図の「 海洋による潜熱輸送 」を見ると、北半球では 北向きの熱輸送、南半球では 南向きの熱輸送 となっていることが分かります。
これは、下図のように、海洋では、黒潮 などの極向きの海流によって 高温 の海水が低緯度から高緯度に、カリフォルニア海流 などの赤道向きの海流によって 低温 の海水が高緯度から低緯度に輸送されているためです。熱エネルギーは、暖かい方から冷たい方へ移動しますので、結果として海洋では、熱エネルギーが、低緯度から高緯度に輸送されていることになります。したがって、海洋では、海流により高温の海水が低緯度から高緯度に、低温の海水が高緯度から低緯度に運ばれることにより、低緯度から高緯度に熱が輸送 されていますので、答えは 正 です。



⑦下図は、大気の運動による年平均の北向き熱輸送量の緯度分布を表したもので、破線は南北鉛直面内の循環による熱輸送量を、灰色の実線は低気圧・高気圧などの擾乱に伴う波動による熱輸送量を、黒の実線はそれらの合計すなわち大気の運動による熱輸送量を示している。この図から、南北鉛直面内の循環によって南半球から北半球に熱が運ばれていることが読み取れる。
図の縦軸は北向きの輸送量なので、正 の値は 北向き 、 負 の値は 南向き の熱の輸送量を表しています。南北鉛直面内循環(青線) は、赤道において南向きの輸送を示す 負 の値となっているため、熱が北半球から南半球に運ばれていることを意味しています。したがって、南北鉛直面内の循環によって「南半球から北半球」ではなく「北半球から南半球」に熱が運ばれていることが読み取れますので、答えは 誤 です。


⑧下図は、大気の運動による年平均の北向き熱輸送量の緯度分布を表したもので、破線は南北鉛直面内の循環による熱輸送量を、灰色の実線は低気圧・高気圧などの擾乱に伴う波動による熱輸送量を、黒の実線はそれらの合計すなわち大気の運動による熱輸送量を示している。この図から、両半球の緯度30°~60°では、低気圧・高気圧などの擾乱に伴う波動により熱が極側へ輸送されているのが読み取れる。
両半球の緯度30°~60°で、低気圧・高気圧などの 擾乱に伴う波動による熱輸送量(緑線) が、北半球では 正 で北向き(=極側)に、南半球では 負 で南向き(=極側)に、それぞれ熱を輸送しているのが読み取れます。したがって、答えは 正 です。


⑨下図は、大気の運動による年平均の北向き熱輸送量の緯度分布を表したもので、破線は南北鉛直面内の循環による熱輸送量を、灰色の実線は低気圧・高気圧などの擾乱に伴う波動による熱輸送量を、黒の実線はそれらの合計すなわち大気の運動による熱輸送量を示している。この図から、擾乱に伴う波動による熱輸送は両半球の緯度20°~45°では大気を冷却するように働いていることを読み取ることができる。
擾乱に伴う波動による熱輸送は、北半球 の緯度20°~45°では、緯度が高くなるほど 北向き の輸送量が増大し、南半球 の緯度20°~45°では、緯度が高くなるほど 南向き の輸送量が増大しているのが読み取れます。
これは、これらの緯度帯における大気の持つ熱が、極側へ輸送されて、これらの緯度帯の大気を 冷却 するように働いていることを意味します。したがって、答えは 正 です。


⑩赤道付近には南北から貿易風が吹き込むので熱帯収束帯といわれる領域があり、そこでは積乱雲が発生しやすい。
赤道付近にある貿易風(北東偏東風と南東偏東風)が吹き込んで気流が収束する領域を、熱帯収束帯 といいます。ここは、収束による上昇気流によって 積乱雲 が発生しやすく、台風 の発生地帯でもあります。したがって、答えは 正 です。

⑪モンスーン循環は、大陸と海洋の熱的コントラストによって生じる大循環である。

モンスーン循環(季節風) とは、主に大陸と海洋の温度差(熱的コントラスト)によって生じる大規模な大気の循環のことです。
大陸は海洋に比べて熱容量が 小さい ため、夏 は急速に温度が 上昇 し、冬 は急速に温度が 低下 します。したがって、答えは 正 です。
⑫下図は経度方向に平均した年降水量 (P) と年蒸発量 (E) 並びに両者の差 P-E の緯度分布である。北緯40度から60度にかけての中緯度帯では、降水量が蒸発量よりも多い。
北緯40度から60度にかけての中緯度帯では、全体として降水量が蒸発量より 多いことが分かります。これは、亜熱帯高圧帯で蒸発した水蒸気が中緯度帯に運ばれることで、温帯低気圧 などによる雨に変わるためです。したがって、答えは 正 です。


⑬下図は経度方向に平均した年降水量 (P) と年蒸発量 (E) 並びに両者の差 P-E の緯度分布である。北緯30度付近の亜熱帯高圧帯は、蒸発量が降水量よりも少ない。
北緯30度付近の 亜熱帯高圧帯 は、蒸発量が降水量よりも 多い ことが分かります。これは、亜熱帯高圧帯は強い日射により、たくさんの海水が蒸発しますが、ハドレー循環の下降流域 に位置するため、雲が形成されにくく、降水量が 少なく なるためです。
したがって、北緯30度付近の亜熱帯高圧帯は、蒸発量が降水量よりも「少ない」ではなく「 多い 」ので、答えは 誤 です。


⑭下図は経度方向に平均した年降水量 (P) と年蒸発量 (E) 並びに両者の差 P-E の緯度分布である。赤道付近にある熱帯収束帯では、蒸発量が降水量よりも多い。
赤道付近にある 熱帯収束帯 では、蒸発量が降水量よりも 少ない ことが分かります。これは、亜熱帯高圧帯で蒸発した水蒸気が熱帯に運ばれることで、積乱雲 などによる雨に変わるためです。
したがって、赤道付近にある熱帯収束帯では、蒸発量が降水量よりも「多い」ではなく「 少ない 」ので、答えは 誤 です。


⑮下図は経度方向に平均した年降水量 (P) と年蒸発量 (E) 並びに両者の差 P-E の緯度分布である。南緯20°~30°付近では、水蒸気は主に極側に向かって輸送されている。 🔴


南緯20°~30°付近は、亜熱帯高圧帯にあたり、蒸発量が降水量よりも 多く なっています。これは、亜熱帯高圧帯 で大気中に溜まった豊富な水蒸気が、南東貿易風 によって 熱帯収束帯 に向かって輸送され、積乱雲 となることで降水量が多くなるためです。
したがって、水蒸気は主に「極側」ではなく「赤道側」に向かって輸送されていますので、答えは 誤 です。
⑯停滞性のプラネタリー波の振幅は、北半球のほうが南半球よりも小さい。
プラネタリー波 とは、波数が1~3の超長波の波動のことです。停滞性のプラネタリー波の振幅は、大規模な山岳に偏西風が衝突することによる 力学的効果 や、大陸上の大気と海洋上の大気の加熱の違いによる 熱的効果 が大きいほど、大きく なります。
北半球は大陸面積が広く、大規模な山岳も多いため、これらの力学的・熱的効果が 大きく 働くことで、プラネタリー波の振幅が 大きく なります。
したがって、停滞性のプラネタリー波の振幅は、北半球のほうが南半球よりも「小さい」ではなく「 大きい 」ので、答えは 誤 です。

⑰亜熱帯ジェット気流の軸は、南北両半球ともに 500hPa 付近の⾼度に現れる。
亜熱帯ジェット気流 とは、緯度 30 度付近の上空にほぼ定常的に吹く強い西風の流れのことで、亜熱帯ジェット気流の軸(=最も風が強い部分)は、対流圏の上層(高度約 12 km付近)に位置します。
気圧で表すと、約 200hPa 付近 に相当します。下図は、経度方向に帯状平均した6〜8月 および 12月~2月平均の東西風の緯度-高度分布の気候値図です。答えは 誤 です。



コメント
> 一般 気象現象:大規模現象 17問題
全然読む気にもなれませんでした。
ゴメンなさい。