渦度の問題をマスターせよ!【計算問題】

気象予報士試験過去問【計算問題】

低気圧や高気圧の風のような回転をする量が渦度です。渦度は回転が速いほど大きく、反時計回り(北半球の低気圧と同じ)の時に正の値、時計回り(北半球の高気圧と同じ)の時に負の値となります。

一般63回問6 渦度の大きさ比べ

図のように北半球の同じ緯度の水平面上に●で示す3つの点A、B、Cがあり、各点から東西南北に1km離れた4点で、矢印で示す水平風の風ベクトルが観測された。4点に付した( )内の数値は(東向きを正とする風の東西成分[m/s],北向きを正とする風の南北成分[m/s])である。点A、B、Cにおける渦度の鉛直成分を東西南北の4点の水平風を用いて近似計算した値をそれぞれてAてB、こcとするとき、これらの大小関係を表す式として正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

反時計回りを「正」として、( )内の数値は、(東西成分、南北成分)なので

  • 点A 5-5-2+2=0
  • 点B 5-1+3+2=9
  • 点C 1-1+3+1=4
  • 「点A<点C<点B」となる。

相対渦度を求めるには、下の式に数値を代入すれば計算で求めることができる。が…この問題では大小関係が分かればよいので計算は必要ありません。

一般59回問7 渦度の計算・惑星渦度と相対渦度の関係

絶対渦度の保存について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る数値および語句の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、渦度はその鉛直成分を指し、緯度Φにある空気塊の地球の自転による渦度は1.46×10-4×sinΦ/s、sin30°=0.5である。

一般に、地球上の空気塊の絶対渦度は、地球の自転による渦度と相対渦度の和で表され、粘性や水平収束·発散がなければ近似的に保存される。北極点にある10km四方の領域内の空気塊を考え、その周りの風の分布が図のように与えられているとする。
この領域の中では空気塊の相対渦度が一様とすると、空気塊の相対渦度は(a)である。
また、この空気塊が絶対渦度を保存したまま北緯30°まで南下したとき、空気塊の相対渦度は約(b)となる。すなわち空気塊の相対渦度は北緯30°に南下すると(c)ことがわかる。

(a)の相対渦度は、上の式を適用すると

  • ①0.5ー(ー0.5)=1(m/s) 
    ②-0.5ー0.5=-1(m/s)
    ③10000(m) 
    ④10000(m) 
  • ①から④を上式に代入すると、2/10000=2×10ー4/s 

(b)惑星渦度と相対渦度の関係
惑星渦度は、問題文より「 1.46 × 10-4sinφ /s、sin30°=0.5 」なので

北極点では1.46 × 10-4sinφ /s = 1.46 × 10-4/s(φ⁼90°なのでsinφ=1)

北緯30°では、1.46 × 10-4sinφ /s = 0.73 × 10-4 /s(φ⁼30°なのでsinφ=0.5)

「絶対渦度 = 惑星渦度 + 相対渦度」で、絶対渦度は保存されるので・・・
北極での(惑星渦度+相対渦度)= 緯度30°での(惑星渦度+相対渦度)

ということは

2.0 × 10-4/s + 1.46 × 10-4/s = 0.73 × 10-4/s + 緯度30°での相対渦度

緯度30°での相対渦度 = 2.0 × 10-4/s + 1.46 × 10-4/s – 0.73 × 10-4/s

= 2.73 × 10-4/s

だから(b)「 2.7 × 10-4/s 」となり、相対渦度は北緯30°まで南下すると(c)「 強まる 」ことがわかります。

(c)2×10ー4/sから2.73 ×10-4/sとなるので強まる。
『正』解は④

一般58回問7 渦度の鉛直成分

大気中に図(左)のような高さが1km、東西および南北方向の長さが10kmで、4つの側面がそれぞれ東西南北を向いた直方体の領域があり、上面からは下向きに1m/sの鉛直流が、また東西南北の各側面には図(右)の()に示す東向きを『正』とする東西成分、北向きを『正』とする南北成分の水平風が、いずれも各面に一様に吹いている。
この領域の底面で一様に吹いていると仮定した場合の鉛直流の向き及び大きさと、領域で平均した渦度の鉛直成分の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、空気の密度は一定であり、渦度の鉛直成分は上向きを『正』とする。

a)底面の鉛直流 右図で、風は西と北から入り、東と南から出て行っている。「入りと出」をそれぞれベクトルの成分(東西成分、南北成分)で計算する。
入ってくる空気量、西面から10㎢×1m/s=10 北面から10㎢×1m/s=10 合わせて20出て行く空気量、東面から10㎢×2m/s=20  南面から10㎢×2m/s=20 合わせて40差し引き 20が出て行くことになる。
左の図で、上面から100入ってきて側面から20出て行くので、差し引き80出て行くことになる。
鉛直流は、80÷100㎢=0.8m/s よって、下向き0.8m/s

(b)渦度の鉛直成分 渦度の値は、南北方向においては東西成分の風速差、東西方向においては南北方向の風速差で求められます。
南北方向における東西成分の風速差は北辺で西風成分2m/s、南辺で西風成分2m/sで、風速差0
東西方向における南北方向の風速差は、西辺で南風成分1m/s、
東辺で北風成分4m/sであることから、風速の南北成分の差は5m/s
時計回りの渦をなしていることがわかりますので、負の渦度であることがわかり、

したがって求める渦度は-5×10-4/sとなります。

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 渦度の問題

     よくぞの手の問題をスラスラと解けるようになっているものだと…。
     渦度と地衝風と温度風
     その違いも理解できません。

     でも、またまたスタバなんですね。