I8エマグラム7問1周目

①エマグラム上に絶対温度で記入されている乾燥断熱線は、等湿球温位線でもある。🟢

乾燥断熱線は、空気塊が乾燥断熱的に移動する際の温度変化を示す線ですので、温位が一定 となります。
温位とは、空気塊を乾燥断熱的に1000hPaの高度まで移動させたときの絶対温度 [ K ] のことです。
このため、湿潤断熱線は 等湿球温位線 と言い換えることができます。
したがって、エマグラム上に絶対温度で記入されている乾燥断熱線は、「等湿球温位線」ではなく「等温位線」ですので、答えは 誤 です。

乾燥断熱線=等温位線
湿潤断熱線=等湿球温位線
等飽和混合比線=等露点線

②地上では飽和していないが上空に条件付不安定な気層を持つ大気の状態曲線がエマグラムに記入されており、地上の気温が点T0として示されている。この点T0を通る乾燥断熱線と、地上の露点温度の点を通る等飽和混合比線との交点が持ち上げ凝結高度となる。🔴

持ち上げ凝結高度 とは、空気塊を断熱的に持ち上げたときに水蒸気が凝結して飽和に達する高度のことです。地上の空気は未飽和ですので、地上の空気を持ち上げると、点T0を通る乾燥断熱線 に沿って上昇します。この乾燥断熱線と、地上の露点温度を通る等飽和混合比線の交点が 持ち上げ凝結高度 です。したがって、答えは 正 です。

③地上では飽和していないが上空に条件付不安定な気層を持つ大気の状態曲線がエマグラムに記入されており、地上の気温が点T0として示されている。この点T0を通る乾燥断熱線と、地上の露点温度の点を通る等飽和混合比線との交点が持ち上げ凝結高度となる。

持ち上げ凝結高度とは、空気塊を断熱的に持ち上げたときに水蒸気が凝結して飽和に達する高度のことです。持ち上げ凝結高度より上では空気塊は飽和状態なので、湿潤断熱線 に沿って上昇します。この湿潤断熱線と気温の状態曲線が最初に交わる点が 自由対流高度 です。したがって、答えは正です。

④自由対流高度より上で、気温の状態曲線が湿潤断熱線と再び交わる高度を平衡高度といい、平衡高度は雲頂に対応している。

平衡高度 とは、空気塊の温度が自由対流高度の上空で再び周囲の気温と同じになる高度のことです。
平衡高度より上空では、空気塊の温度が周囲の大気よりも 低く なり、その結果、浮力を失って 上昇が止まる ため、通常、ここが 雲頂 となります。したがって、答えは 正 です。

⑤エマグラムにおける自由対流高度は、雲底高度の目安となる。

雲底高度 の目安となるのは、空気塊が自身の浮力のみで上昇できるようになる「自由対流高度」ではなく、水蒸気が凝結して飽和に達する「 持ち上げ凝結高度 」ですので、答えは 誤 です。

⑥エマグラム上における空気塊の混合比は、空気塊の露点温度を通る等飽和混合比線の値である。

混合比 とは、湿潤空気に含まれる「水蒸気の質量」と「乾燥空気の質量」の比のことで、空気塊が 未飽和 であれば 保存 されます。飽和混合比 とは、ある温度・圧力において空気塊が飽和状態(相対湿度100%)となったときの混合比のことです。このとき、空気が飽和状態になる温度を 露点温度 といいます。つまり、実際の混合比は、空気が冷却されて露点温度に達したときの 飽和混合比と一致 します。

エマグラム上では、それぞれの等混合比線が、ある一定の混合比となる気圧と気温の組み合わせを示しています。特に、空気塊の実際の混合比は、空気塊が飽和状態(露点温度)に達したときの 飽和混合比 として表されます。これを示すのが、空気塊の露点温度を通る 等飽和混合比線 です。

したがって、エマグラム上における空気塊の混合比は、空気塊の 露点温度を通る等飽和混合比線 の値ですので、答えは  です。

⑦図はエマグラム上での空気塊の断熱変化を模式的に表したものである。細線は観測された気温の鉛直分布(状態曲線)であり、太線は地上付近のA点にある未飽和の空気塊を断熱的に持ち上げたときの温度変化である。この図において、ABCで囲まれた領域の面積が大きいほど対流が発生しやすい。

A点の未飽和の空気塊を持ち上げると、乾燥断熱減率 で上昇しB点の 持ち上げ凝結高度 で飽和に達します。
B点より上は 湿潤断熱減率 で上昇し、C点の 自由対流高度 で周囲の空気の温度と同じになります。
C点より上は自らの浮力で上昇し、E点の 平衡高度 で再び周囲の空気の温度と同じになり、空気塊は浮力を失います。

ABCで囲まれた領域の面積を 対流抑制(CIN)といい、この面積が大きいほど空気塊を自由対流高度まで持ち上げるために必要なエネルギーが大きいため、対流の発生が抑制 されることを意味します。
一方、CDEで囲まれた領域の面積を 対流有効位置エネルギー(CAPE)といい、この面積が大きいほど空気塊の温度が周囲の大気の温度より大きいため、対流が発達しやすい ことを意味します。
一般に、CAPEがCINより大きいほど、大気の潜在的な不安定度は大きい とされています。したがって、ABCで囲まれた領域の面積が大きいほど対流が「発生しやすい」ではなく「発生しにくい」ので、
答えは誤 です

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 一般 大気の熱力学:エマグラム 7問 問題

     バス2

     エマグラム 熱力学 凝結高度 平衡高度 雲底高度 …