S9短期予報・中期予報:天気図10問

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①日本周辺の実況天気図(速報天気図)は、1日7回(3、6、9、12、15、18、21時)の観測データに基づいて作成され、観測時刻から約2時間10分後に発表されている。

気象庁では、日本周辺の実況天気図(速報天気図)を1日7回 作成しています。具体的には、日本時間で 3、6、9、12、15、18、21時 の観測データをもとに、日本周辺域における実況天気図の解析を行い、観測時刻の 約2時間10分後 に発表します。 したがって、答えは 正 です。

②気象庁では、6時、12時の2回の観測データについては詳しい解析を行い、担当海域における警報事項や、陸上、海上の観測データを英語や記号で付記したアジア地上天気図として発表している。

気象庁が発表するアジア地上天気図は、3時、9時、15時、21時 の 4回 の観測データをもとに作成されています。
アジア地上天気図には、担当海域(赤道〜北緯60度、東経100度〜東経180度)の警報事項や気温、露点温度、風向・風速、雲形・雲量などの観測データを英語や国際的な記号で付加し、観測時刻の 約2時間30分後 に発表します。
したがって、アジア地上天気図は「6時、12時の2回」ではなく「3時、9時、15時、21時 の 4回 」の観測データをもとに作成していますので、答えは 誤 です。

③地上予想天気図は、1日に2回、それぞれ24時間後と48時間後を対象として作成される。

上予想天気図は、1日に2回(9、21時)の観測データをもとに、日本周辺域 および アジア太平洋域 について、観測時刻から 24時間後 及び 48時間後 の高気圧、低気圧、前線、等圧線等の予想図を掲載しています。日本域の天気図は日本語表記、アジア太平洋域は英字表記となっています。したがって、答えは 正 です。

④天気図の記入方式には国内式と国際式があり、国内式では観測地点を表す地点円の中に全雲量を記入するが、国際式では天気を記入する。

国内式では地点円内に「全雲量」ではなく「 天気 」を記入し、国際式 では地点円内に「天気」ではなく「 全雲量 」を記入します。したがって、答えは 誤 です。

⑤国際式天気図において、気圧が「018」と記されていれば1018hPaを意味する。誤

国際式天気図では、気圧は1000の位と100の位を省略し、10の位から小数点第一位 までで表しますので、「 018 」は「1018hPa」ではなく「 1001.8hPa 」を意味します。したがって、答えは 誤 です。

⑥国際式天気図の風向は、地点円を風上とし、風下側に風速記号で記入する。

風向は、地点円を風下 にし、風上(風が吹いて来る方向)に向かって線を引き出して表します。風速は、下図のように表します。 したがって、答えは 誤 です。

⑦300hPa天気図には、等高度線と等風速線が等値線で、等温線が数字列で記されており、ジェット気流の強風軸の解析に適している。

300hPa天気図 は、等高度線 が実線で120メートル間隔、等風速線 が破線で20ノット間隔で描かれており、風向・風速 は矢羽根で示されます。
気温 は等温線として連続した線ではなく、数字で直接記入されるのが特徴です。
この天気図は対流圏上部の 寒帯前線ジェット気流 や 亜熱帯ジェット気流 の 強風軸 を明確に把握できるため、ジェット気流 の解析に非常に適しています。
したがって、300hPa天気図には、等高度線と等風速線が等値線で、等温線が数字列で記されており、ジェット気流の強風軸の解析に適していますので、答えは 正 です。

⑧500hPa天気図に記されている湿数≦3℃の領域は、中層の雲の領域と対応しており、この等圧面の高層解析図には鉛直p速度(ω)が示されているので、低気圧の発達や降雨を予想するのに用いられる。

湿数≦3℃ の領域が網掛けで示されているのは、700hPa天気図 と 850hPa天気図 で、下層や中層の雲の領域と対応しています。また、鉛直p速度(ω)が示されているのは 700hPa の高層解析図のみです。
500hPa天気図 は主に 等高度線 の形状から トラフ や リッジ の位置を把握し、渦度分布 を用いて 低気圧の発達 や 偏西風の強風軸 を解析するために利用します。
したがって、湿数≦3℃の領域が記されているのは「500hPa」ではなく「 700hPa天気図 と850hPa天気図 」であり、鉛直p速度(ω)が示されているのは「500hPa」ではなく「 700hPa天気図 」ですので、答えは 誤 です。

⑨700hPa面は大気の平均構造を代表する層であり、700hPa天気図は、上空の寒気の動向を把握するのに用いるほか、じょう乱の移動を解析する際にも利用する。

大気の平均的な構造を示す代表的な層は 500hPa面 であり、高度 約5,500m にあたります。
500hPa天気図は、上空の寒気 の動向を把握するために使われるだけでなく、トラフ や リッジ を解析し、地上低気圧 の発生や発達を予測する際にも利用されます。特に、500hPa面の 渦度解析 は、じょう乱の移動 や ジェット気流の位置 を判断するための重要な手がかりとなります。

700hPa天気図 は高度 約3,000m にあたります。
700hPa面では 湿数 や 上昇流 の強さ、風の収束 などを解析し、降水域 や 湿潤域 の予測に利用されます。したがって、大気の平均構造を代表し、上空の寒気の動向やじょう乱の移動を解析する際に利用するのは「700hPa天気図」ではなく「 500hPa天気図 」ですので、答えは 誤 です。

⑩地表面の直接的な影響を受けない大気下層を代表する850hPa面の天気図は、温度・水蒸気移流や大雨域の予想などに用いられる。

850hPa天気図は地表面の直接的な影響を受けない 大気下層 の代表的な層を示しており、標高 約1,500m 付近の気象状況を把握するのに適しています。
この天気図には 等高度線(60m間隔)や 等温線(3℃または6℃間隔)、風向・風速、気温、湿数が記入され、特に湿数が 3℃以下 の湿潤な領域は網掛けで示されます。
850hPa面は 温度や水蒸気の移流、前線の位置、湿潤域の解析 に用いられ、大雨の発生しやすい領域の予想に役立ちます。したがって、地表面の直接的な影響を受けない大気下層を代表する850hPa面の天気図は、温度・水蒸気移流や大雨域の予想などに用いられますので、答えは 正 です。

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