①極軌道気象衛星NOAAで得られた気温や水蒸気の鉛直分布のデータは、全球モデルやメソモデルの客観解析で利用されている。
極軌道気象衛星NOAAは、多波長の赤外放射による観測を行っており、その結果から 気温や水蒸気量などの鉛直分布を算出して通報しています。このデータは 全球モデル
や メソモデルの客観解析 に利用されていますので、答えは 正です。
②全球モデルとメソモデルの降水予測結果が異なるとき、その要因は、水平格子間隔の違いによる地形性降水の違いや、データ同化に用いられる観測データの違いによるものであり、積雲対流過程などの物理過程の違いが要因となる割合は非常に小さい。
全球モデルとメソモデルの降水予測結果が異なる理由は、単に水平格子間隔の違いや観測データの違いだけではありません。
全球モデル は水平格子間隔が 約13km と大きいため、地形の影響や局地的な収束を十分に捉えられず、弱い降水を広範囲 に予想する傾向があります。
一方、メソモデル は格子間隔が 5km と狭いため、地形や収束の影響が大きいときは 局所的に強い降水 を予想する傾向があります。
さらに、両モデルでは積雲対流過程などの 物理過程の表現方法も異なって おり、この違いが降水の強さや分布に 大きく影響 します。
したがって、全球モデルとメソモデルの降水予測結果が異なるとき、積雲対流過程などの物理過程の違いが要因となる割合は「非常に小さい」ではなく「 大きい 」ので、答えは 誤 です。
③台風周辺の初期値の精度向上のため、台風の中心気圧や強風域などの情報に基づいて推定された台風周辺の気圧や風の分布が、疑似的な観測データとして客観解析に利用されている。
台風は主に海上で発生・発達するため、中心付近の気圧や風などの 観測データが十分に得られない ことが多いです。
この観測データの不足を補うために、台風の中心気圧や強風域などの情報をもとに、台風周辺の気圧や風の分布を疑似的に計算し、仮想的な観測データ を作成します。
この疑似データを 台風ボーガス といい、客観解析 に取り入れることで、台風の中心位置や構造をより正確に初期値として反映させることができます。
結果として、数値予報モデルの 初期値の精度が向上 し、台風の 進路予測の精度も向上 します。したがって、答えは 正 です。
④解析雨量図の格子間隔は1kmで、メソモデルの格子間隔に比べて細かいので、客観解析には解析雨量データを利用することはできない。
解析雨量図の水平格子間隔は1km で、メソモデルの水平格子間隔5km より細かいため、そのままではメソモデルの客観解析に利用できません。
しかし、1km 格子の解析雨量データを5km 格子に集約して平均化し、さらに4次元変分法 でデータ同化を行うことで、客観解析に利用されています。
したがって、解析雨量データはメソモデルの客観解析に「利用することはできない」ではなく「 利用されています 」ので、答えは 誤 です。
⑤ラジオゾンデ観測による高層風の観測データは、観測点の高度や位置が観測するたびに異なるので、客観解析には利用されていない。
ラジオゾンデによる高層風の観測データは、観測地点の高度や位置が観測するたびに異なりますが、そのまま客観解析に 利用されています 。
これは、観測値が数値予報モデルの 第一推定値と比較 され、異常値を除外したうえで 格子点に補間 されるためです。
また、ラジオゾンデのデータは ウィンドプロファイラ や 気象衛星 の観測データと組み合わせて使われることで、より正確な風の解析が可能になります。
したがって、ラジオゾンデ観測による高層風の観測データは、客観解析には「利用されていない」ではなく「 利用されています 」ので、答えは 誤 です。
⑥台風ボーガスの作成には、衛星データなどから解析された台風速報解析の台風中心位置、中心気圧、強風半径などが利用されている。
台風ボーガス とは、実際の台風の位置や強さの情報をもとにして、数値予報モデルの中に、人工的に作られた理想的な台風の形を入れ込み、台風の動きや影響をより正確に予測するための方法です。
(ボーガスとは、英語で「bogus」と書き、「偽物の」や「偽りの」という意味があります。)台風ボーガスの作成には、衛星データなどから解析された 台風速報解析 が利用されています。
具体的には、台風速報解析の 台風中心位置、中心気圧、強風半径 などのデータをもとにして、数値予報モデルの初期値に仮想的な台風を再現します。
これにより、実際の台風の特徴を数値予報モデルに正確に反映させることができ、予測精度の向上 につながっています。
したがって、台風速報解析のデータは台風ボーガスの作成に利用されていますので、答えは 正 です。
⑦数値予報モデルの格子点と観測点が一致する場合は、観測データを真の値と考え、これをそのまま解析値とする。
解析値は、複数の格子点の第一推定値 と 複数の観測点の観測値 が最も適合するように決められるので、格子点と観測点が一致していても、観測データを そのまま解析値とすることはありません。したがって、答えは 誤 です。
⑧観測データの少ない海洋上の解析値の精度は、予報解析サイクルを繰り返すことである程度改善できる。
海洋上は観測点が少なく、観測データが不足しているため、第一推定値(初期の解析値)の精度が 十分でない ことがあります。
しかし、海洋上では、気温場などが風上からの移流によって大きく影響されるため、予報解析サイクル を繰り返すことで、前回の予測結果をもとに風の影響を考慮しながら解析値を修正し、精度を ある程度改善 することができます。
したがって、観測データの少ない海洋上の解析値の精度は、予報解析サイクルを繰り返すことである程度改善できますので、答えは 正 です。
⑨観測データを第一推定値と比較し、その差があらかじめ定められた基準よりも大きい観測データは客観解析に用いられない。
客観解析では、観測データを第一推定値と比較し、その差が あらかじめ定められた基準より大きい 場合、そのデータは解析に 使われません。
これは、誤差の大きい観測データをそのまま解析に用いると、その地点の解析精度が 大きく低下 し、結果として 予報の精度も悪くなるのを防ぐため です。
観測データの誤差には、観測機器の故障 や 較正不良による誤差、人為的な入力ミス、情報伝達時の通信エラー などがあり、これらをチェックして異常なデータを 除外 することで、より正確な解析と予報が可能になります。
したがって、観測データを第一推定値と比較し、その差があらかじめ定められた基準よりも大きい観測データは客観解析に用いられませんので、答えは 正 です。
⑩4次元変分法では、飛行機や船舶などで行われている観測時刻が不規則なデータや、1時間降水量のように予報変数にない観測データを総合的に初期値の作成に精度良く取り込むことができる。
4次元変分法 では、数値予報の初期値を作成する際に、時間的に不規則な観測データ や 予報変数にない観測データ を効果的に取り込むことができます。
例えば、飛行機や船舶などから得られる観測データ は時刻が一定でないことが多いですが、4次元変分法は解析対象の前後数時間の観測をまとめて扱い、時間の変化を考慮 しながらデータを同化します。
また、1時間降水量 のように直接的に予報変数として扱われていない観測データも、物理法則や数値モデルの仕組みを使って間接的に関連する大気の状態に変換し、初期値に反映させることが可能です。
したがって、4次元変分法では、飛行機や船舶などで行われている観測時刻が不規則なデータや、1時間降水量のように予報変数にない観測データを総合的に初期値の作成に精度良く取り込むことができますので、答えは 正 です。
⑪客観解析に4次元変分法を導入したことにより、数値予報の初期時刻と異なる時刻に観測されたデータをより有効に利用できるようになった。
4次元変分法 とは、大気の状態を空間だけでなく 時間 も含めた4次元で解析する手法です。
これにより、数値予報の 初期時刻とは異なる時間に観測されたデータ も、その前後の時間の情報と合わせて連続的に取り込むことができます。
具体的には、初期時刻の 前後 に得られた観測データを時間軸に沿って調整し、数値モデルの物理法則と整合させながら解析値を修正します。
その結果、単に初期時刻の観測だけを使う場合に比べて、より多くの観測データ を活用できるため、初期値の精度が向上します。
したがって、客観解析に4次元変分法を導入したことにより、数値予報の初期時刻と異なる時刻に観測されたデータをより有効に利用できるようになりましたので、答えは 正 です。
⑫全球解析、メソ解析及び局地解析に取り込まれる観測データには、同じ解析対象時刻・同じ領域で比べても、違いがある。その理由の一つは、各客観解析によって、解析対象時刻から計算処理を開始するまでの時間が異なることである。
数値予報の初期値を作る際には、観測データの収集時間と解析の目的によって取り込まれるデータが異なります。全球解析 は広範囲のデータを高い精度で反映させるため、観測データの収集時間を 長め に設定し、遅れて届くデータも含めて処理します。
一方、局地解析は速報性を重視し、解析開始までの時間を 短く して、すぐに利用できる観測データだけを使います。
このように、解析ごとにデータ収集の時間が 異なる ため、同じ解析対象時刻や領域でも取り込まれる観測データに 違い が生じるのです。したがって、答えは 正 です。
⑬数値予報モデルの予報変数は、気圧、気温(温位)、相当温位、風向・風速、比湿の5つの気象要素である。
数値予報モデルの予報変数は 気圧、気温(温位)、風向・風速、比湿 の4つです。
相当温位は、気温 と 比湿 から計算によって求められる導出変数であり、数値予報モデルが直接扱う予報変数ではありません。
数値予報では、基本的な大気の状態を表す変数を用いて計算を行い、相当温位 はその結果から後で算出されるものと理解しておきましょう。
したがって、数値予報モデルの予報変数は、「気圧、気温(温位)、相当温位、風向・風速、比湿」の5つではなく「 気圧、気温(温位)、風向・風速、比湿 」の4つですので、答えは 誤 です。
⑭基礎方程式において、温位の時間変化は熱エネルギー保存則によって表される。
温位 とは、空気塊を断熱的に1000hPaまで移動させたときの温度のことです。
温位の変化は以下の熱力学方程式によって表されます。
温位の時間変化 = 移流効果 + 非断熱過程に伴う温位の変化
移流効果 とは、風によって温位が運ばれる現象のことです。
非断熱過程 とは、放射冷却や潜熱の放出・吸収など熱の出入りを伴う現象のことです。
つまり、温位の時間変化は単に空気の運動だけでなく、熱の出入りも考慮した 熱エネルギー保存則 に基づいているため、答えは 正 です。
⑮下記の式は、気象庁の全球モデルで用いられる、大気の水平風に関する基礎方程式である。 格子点における物理量の時間変化=移流による変化+コリオリ力による変化+気圧傾度力による変化+パラメタリゼーション項 移流による変化とは、ある時刻の物理量が空間的に変化しているときに、大気の移動によって格子点に現れる物理量の時間変化を表す。
気象庁の全球モデルで用いられる大気の水平風の基礎方程式は、ニュートンの第二法則 を水平方向に適用したもので、風の変化をいくつかの要素の和として表しています。
式で書くと、以下のようになります。
格子点における物理量の時間変化 = 移流による変化 + コリオリ力による変化 + 気圧傾度力による変化 + パラメタリゼーション項
移流による変化 とは、風が周囲の物理量を運ぶことでその地点の値が時間とともに変わることを意味します。
コリオリ力による変化 とは、地球の自転によって生じるコリオリ力が風の向きを変えることを意味します。
気圧傾度力による変化 とは、気圧の傾きによって生じる気圧傾度力が風を変化させることを意味します。
パラメタリゼーション項 とは、モデルの格子点で直接計算できない小規模な現象を表現するための項で、摩擦力などの効果を含みます。
これらの要素を総合的に考慮することで、大気の水平風の時間変化を正確に予測することが可能ですので、答えは 正 です。
⑯静力学平衡近似を用いた数値予報モデルでは、鉛直流は連続の式によって求めている。
静力学平衡近似 を用いた数値予報モデルでは、鉛直方向の運動は 重力 と 気圧傾度力 がほぼ釣り合っていると仮定し、鉛直加速度の時間変化を 無視 します。
そのため、鉛直流を 運動方程式 から直接求めることはできません。
代わりに、水平風の収束や発散を表す 連続の式(質量保存則)を使って、各高度での鉛直流の変化から鉛直速度を計算します。
したがって、静力学平衡近似を用いた数値予報モデルでは、鉛直流は連続の式によって求めていますので、答えは 正 です。
⑰大気中における降雪の融解や降水の蒸発の効果は予測結果への影響が小さいことから、数値予報モデルでは計算されていない。
降雪の融解 や 降水の蒸発 は、大気中の 温度 や エネルギー収支 に大きな影響を与えます。
これらの過程では 潜熱 の出入りが生じるため、数値予報モデルでは必ず計算されています。
全球モデルをはじめとする数値予報モデルは、水の相変化 に伴う物理過程を再現することで、気温 や 降水 の予測精度を高めています。
したがって、大気中における降雪の融解や降水の蒸発の効果は予測結果への影響が「小さい」ではなく「 大きい 」ため、数値予報モデルでは「計算されていない」ではなく「 計算されています 」ので、答えは 誤 です。
⑱700hPa付近の高度では、鉛直p速度は保存量とみなすことができるので、メソスケールのじょう乱の追跡に利用できる。
700hPa付近の鉛直p速度は 保存量ではないため、メソスケールの乱れの追跡に利用することは できません。保存量 とは、時間や場所が変わっても一定の値を保つ物理量のことで、例えば渦位や相当温位がこれにあたります。
一方、鉛直p速度 は大気の上昇や下降を示すもので、地形の影響や気圧配置の変化によって常に変動するため、保存量とは言えません。
つまり、鉛直p速度はどの高度においても保存量とみなすことが できません ので、メソスケールのじょう乱の追跡には 利用できません。したがって、答えは 誤 です。
⑲基礎方程式に含まれる移流の効果の大きさは、ある時刻における物理量が空間的に変化しているときに、大気の運動による格子点の物理量の時間変化を表している。
移流 とは、大気中の風によって温度や湿度などの物理量が運ばれる現象のことです。
基礎方程式における 移流の効果 は、ある時刻において物理量が空間的に変化している場合、その物理量が風によって移動することで 格子点での時間変化 をもたらすことを表しています。
つまり、風速と物理量の空間的な勾配が組み合わさることで、格子点の物理量が変化するということです。
したがって、基礎方程式に含まれる移流の効果の大きさは、ある時刻における物理量が空間的に変化しているときに、大気の運動による格子点の物理量の時間変化を表していますので、答えは 正 です。
⑳基礎方程式の時間変化率を求める過程は、力学過程と物理過程に分けられ、物理過程は力学過程以外の外力、非断熱加熱、相変化に伴う加湿の効果を計算する部分と、それらの計算に必要な大気以外とのやりとりや内部的な変化を考慮する部分をあわせた部分を指す。
基礎方程式の時間変化率を求める過程は、力学過程 と 物理過程 に分けられます。
力学過程 とは、気圧傾度力やコリオリ力、移流など大気の運動に関わる力学的な変化を計算し、これらの時間変化率を求めて時間積分を行う部分を指します。
物理過程 とは、力学過程以外の外力や非断熱加熱、雲の相変化に伴う加湿などの効果を計算する部分であり、放射過程や乱流、地表面とのエネルギー交換も含まれます。
つまり、力学過程が 大気の大規模な流れの変化 を扱うのに対し、物理過程はそれ以外の 熱や水分のやりとり を扱い、これらを組み合わせて 大気の時間変化 を表現しています。したがって、答えは 正 です。
㉑渦度の鉛直成分はじょう乱の追跡に有効な物理量であり、総観規模のじょう乱の追跡には850hPa面が適している。
渦度の鉛直成分は、じょう乱の追跡に有効な物理量ですが、総観規模のじょう乱を追跡する場合には850hPa面ではなく 500hPa面 が適しています。
これは、総観規模の大気運動において、水平発散が ほぼゼロ となり、渦度の鉛直成分が ほぼ保存 されるのが対流圏中層の 500hPa面 だからです。
一方、850hPa面は地表に近く 収束 や 発散 が顕著で、渦度の保存性が 低い ため、総観規模のじょう乱の追跡には適していません。
したがって、総観規模のじょう乱の追跡には、「850hPa面」ではなく「 500hPa面 」の渦度の鉛直成分が適していますので、答えは 誤 です。
㉒700hPa面の湿数の分布は、中・下層雲の広がりの解析・予測などに用いられる。
湿数とは、気温から露点温度を引いた値のことです。
700hPa面 は地上から 約3000m の高さにあり、この高さの 湿数 の分布を見ることで湿潤な空気の広がり を把握できます。
湿数が 小さい 領域は 湿潤 で、相対湿度が 高く、中・下層 に発生する雲が広がりやすい場所を示しています。したがって、700hPa面の湿数分布を利用することで、中・下層雲の分布や広がりを解析・予測することが可能ですので、答えは 正 です。
㉓熱力学方程式の「非断熱過程に伴う温位の変化」の項には、断熱圧縮による昇温が含まれている。
熱力学方程式における「非断熱過程に伴う温位の変化」の項には、断熱圧縮による昇温は 含まれません。
これは、断熱過程では温位が変化しないためです。
温位 とは、空気塊を断熱的に1000hPaまで移動させたときの温度ですので、空気塊が断熱的に圧縮されて温度が上がっても、温位自体は変わらず保存されます。
一方、非断熱過程 とは外部との熱交換がある場合を指し、この項には 太陽放射による加熱 や 赤外放射による加熱・冷却、さらに 水蒸気の凝結で放出される潜熱による加熱といった、熱の出入りを伴う現象のみが含まれます。
したがって、熱力学方程式の「非断熱過程に伴う温位の変化」の項には、断熱圧縮による昇温が「含まれている」ではなく「 含まれていません 」ので、答えは 誤 です。
㉔空気密度の時間変化は、集まった空気が上昇しても下降しても質量が保存される質量保存則によって表される。
空気密度の時間変化を表す方程式は 質量保存則(連続の式) といわれ、次式で表されます。
空気密度の時間変化 = 移流効果 + 発散・収束による密度変化
これは、空気が上昇しても下降しても、その質量は変わらないという基本的な物理法則に基づいています。
具体的には、空気塊が 上昇 すると気圧が 下がり 空気が 膨張 して密度が 減少 し、空気塊が 下降 すると気圧が 上がって 空気が 圧縮 され密度が 増加 します。
このような密度の変化は、風によって空気が運ばれる 移流効果 と、空気塊の 発散や収束による密度変化 の2つの要素によって説明されます。
したがって、空気密度の時間変化は、集まった空気が上昇しても下降しても質量が保存される質量保存則によって表されますので、答えは 正 です。
㉕水蒸気は湿度の時間変化を、移流効果と非断熱過程に伴う加湿の和で表している。
気象学で水蒸気量を表す際は「湿度」ではなく主に「 比湿 」という保存量を用います。
比湿 とは、湿潤空気(=水蒸気を含む空気)の質量に対する水蒸気の質量の割合のことで、1kgの湿った空気中に何gの水蒸気が含まれているかを表したものです。
比湿の時間変化を表す方程式は 水蒸気の輸送方程式(連続の式) といわれ、次式で表されます。
比湿の時間変化 = 風による移流効果 + 蒸発や凝結などの非断熱過程に伴う加湿
一方、相対湿度は 温度 の影響を強く受けるため、保存量として 適さず、このような輸送方程式で表現することは できません。
したがって、水蒸気は、「湿度」ではなく「 比湿 」の時間変化を、移流効果と非断熱過程に伴う加湿の和で表していますので、答えは 誤 です。
㉖水蒸気の連続の式で考慮されている相変化による水蒸気の生成と消滅の項は、乾燥空気の連続の式の項にはない。
水蒸気の連続の式 は、外部からの加湿がなければ水蒸気は保存されることを表していますので、蒸発や凝結などの非断熱過程に伴う加湿の項が含まれます。
比湿の時間変化 = 風による移流効果 + 蒸発や凝結などの非断熱過程に伴う加湿
一方、乾燥空気の連続の式 は、未飽和の空気塊について表現したものなので、水蒸気量の変化は考慮していません。
空気密度の時間変化 = 移流効果 + 発散・収束による密度変化
したがって、水蒸気の連続の式で考慮されている相変化による水蒸気の生成と消滅の項は、乾燥空気の連続の式の項にはありませんので、答えは 正 です。
㉗パラメタリゼーションは、格子スケールの物理量とサブグリッドスケールの現象との相互作用(コントロールとフィードバック)を表現したものである。
パラメタリゼーション とは、数値予報モデルで扱う格子スケールの大きさよりも小さい現象(サブグリッドスケール)との相互作用(コントロールとフィードバック)を表現する手法のことです。
コントロール とは、格子スケールの大気状態がサブグリッドスケールの現象を支配することを意味します。
フィードバック とは、サブグリッドスケールの現象が格子スケールの場に影響を与えることを意味します。
例えば、大気の大きな流れが小さな雲の発生を促し、その雲が放出する熱が再び大気の大規模な動きに影響を及ぼすといったイメージです。
パラメタリゼーションは、このような双方向のやり取りを数式で表現し、格子の解像度では直接扱えない 小さな現象 をモデルに反映させることで、より現実に近い気象予測を可能にしています。したがって、答えは 正 です。


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