気象予報士試験「予報業務に関する一般知識編」を「読んでスッキリ!気象予報士合格テキスト(ナツメ社)」をもとにまとめていきます。一般知識は、全部で11の章に分けられています。2章「大気の熱力学」5章「大気の力学」に、「重要な公式」の項目があり、計算問題を解く力をつけておく必要がある領域のようです。
今後、下に書き出した項目について、章ごとに丁寧に理解と整理をしていきたいと思います。
一般Chapter 1 地球大気
①対流圏の高度は、赤道付近で高く(18km)、両極で低い(8km)。夏に高く冬に低い。
②オゾン層は、成層圏内の高度25kmを中心にあるが、気温は50kmで極大。
一般Chapter 2 大気の熱力学
① 状態方程式 p=ρRT
② 静力学平衡の式 Δp=ーρgΔz
③ 層厚は暖気で厚く、寒気で薄い
④ 混合比は、湿潤空気中の水蒸気と乾燥空気の重量比
⑤ 比湿は、湿潤空気中の水蒸気と湿潤空気の重量比
⑥ 相対湿度は、水蒸気圧とその時の温度における飽和水蒸気圧の比
⑦ 乾燥断熱減率は約1℃/100m、湿潤断熱減率は約0.5℃/100m、対流圏の平均的な気温減率は0.65℃/100m
⑧ 温位は、乾燥した空気塊を1,000hPaまで断熱的に移動したときの気温
⑨ 相当温位は、湿潤空気中の水蒸気をすべて凝結させ、できた水滴を全て取り除いた乾燥空気塊の温位 ※温位は、乾燥した空気塊を1,000hPaまで断熱的に移動したときの気温
⑩ 持ち上げ凝結高度(LCL)は、乾燥断熱線と等飽和混合比線との交点で、上昇した空気塊が飽和する高度。ほぼ、雲底高度に相当する。
⑪ 自由対流高度(LFC)は、湿潤断熱線と状態曲線の交点。空気塊が自力で上昇できるようになる高度
⑫ ゼロ浮力高度(LZB)は、空気塊が自由対流高度よりさらに上昇して湿潤断熱線と状態曲線が再び交わる点。浮力が無くなる高度で、ほぼ雲頂高度に相当
⑬ 絶対不安定:空気塊が飽和しているかいないかにかかわらず不安定
Γ>Γd Γ(ガンマ):気温減率、Γd:乾燥断熱減率
⑭ 条件付き不安定:空気塊が飽和していれば不安定
Γs<Γ<Γd Γs:湿潤断熱減率
⑮ 絶対安定:空気塊が飽和しているかいないかにかかわらず安定
Γ<Γs
一般Chapter 3 降水過程
①海塩粒子エアロゾルは、凝結を起こしやすく少しの過飽和度で雲が生成される。
②飽和水蒸気圧 氷<過冷却水
③落下速度 雲粒(r=10μm→0.01m/s)<雨滴(1mm→6.5m/s)
④落下速度 大きさが2倍になると4倍になる。
⑤霧は視程1km未満、もやは1km以上
一般Chapter 4 大気における放射
①ボルツマンの法則:I=σT4 黒体が放出する全エネルギー ②太陽定数 1370Wm-2
③レーリー散乱は、散乱体の大きさが光の波長の十分の一以下の場合の散乱
④ミー散乱は、散乱体の大きさが光の波長と同程度の場合の散乱
⑤ミー散乱では、色の分離が起こらない。
⑥ 「大気の窓」(波長8~12μm)長射放射をほとんど吸収しない。(後日詳細 確認のこと)
⑦プラネタリーアルベドの値は、0.3 (後日詳細 確認のこと)
⑧放射収支では、顕熱・潜熱の効果が大きい。
一般Chapter 5 大気の力学
①コリオリ力は、北半球で運動の方向に対して直角右向きに働き、その大きさは風速とSinθに比例する。(θは緯度)
②地衡風は、気圧傾度力とコリオリ力が釣り合った状態で吹く。等圧線と平行に、北半球では気圧の低い方を左に見て吹く。
③傾度風は、気圧傾度力とコリオリ力と遠心力が釣り合った状態で吹く。曲率のある等圧線に沿って、北半球では気圧の低い方を左に見て吹くため、低気圧では反時計回りに、高気圧では時計回りに吹く。
④旋衡風は、気圧傾度力と遠心力が釣り合って吹く。
⑤地上風は、地表面の摩擦の影響を受ける。
⑥温度風は、等温線と平行に、北半球では低温部を左に見るように吹く。p102
⑦風向が高度とともに時計回りに変化している場合は暖気移流があり、反時計回りの場合は寒気移流がある。
⑧発散 D=ΔU/ΔX+ΔV/ΔY
⑨渦度 ζ(ゼータ)==ΔU/ΔXーΔV/ΔY
⑩発散・収束がなければ、絶対温度(=惑星渦度+相対渦度)は保存される。
⑪空間スケールが約2,000km以上、時間スケールが約1週間以上の気象現象を総観規模現象という。
⑫大気境界層とは、地表の影響を受ける大気層をいい、この層は接地層と対流混合層(エクマン層)に分けられる。
⑬自由大気とは、地表面の影響を受けない大気をいう。
一般Chapter 6 大気の大規模な流れ
①亜熱帯ジェット気流(Js, Jet subtropical)は、200hPaレベルの北緯30度付近にあり、時間的・空間的変動が少ない。
②寒帯前線ジェット気流(Jp, Jet polar)は、300hPaレベルの中・高緯度にあり、時間的・空間的変動が大きい。
③定常的にみられる停滞性のプラネタリー波は、地形による力学的効果と、大陸と海洋の熱的効果による強制波である。
④寒冷前線では対流性の雲が、温暖前線では層状の雲が発生する。
⑤気圧の谷の東側では南から暖気が流入し上昇流となり、西側では北から寒気が流入し下降流となる。
⑥温帯低気圧は、位置エネルギーから運動エネルギーへの転換によって発達する。
一般Chapter 7 メソスケール(中小規模)の現象
①オープンセルは、大気と海面水温の差が大きい(寒気が強い)ときにみられ、クローズドセルは、その差が小さい(寒気が弱い)ときにみられる。
②積乱雲の発達期には上昇流のみで、成熟期には下降流が発生し、衰弱期には冷たい下降流のみとなる。
③ダウンバーストは、積乱雲の積乱雲の成熟期に大気の不安定度が強いときに生じる強烈な下降流と、これに伴う冷気外出流で、風速は10~75m/sになる。
④雷雲の高度は、夏12~16km、冬は3~5km程度である。
⑤風の鉛直シアーが強い場合、降水セル(子雲)が次々に発生し、組織化されたマルチセル型雷雨となる。
⑥スーパーセル型雷雨は、単一の上昇流域と下降流域をもつ巨大な雲の塊で、大きなひょうが降り、気象レーダーでフックエコーが観測される。
一般Chapter 8 台風
①台風は中心付近の最大風速が34kt(17.2m/s)以上になった熱帯低気圧
②台風の発生・発達条件は、約26~27℃以上の海面水温、コリオリ力、地表付近の空気の収束と上層での発散である。
③台風のエネルギーは、吹き込んだ暖湿空気が上昇して凝結する際に放出する潜熱である。
④台風の発達を促すメカニズムを第二種条件付き不安定(CISK)という。
一般Chapter 9 中層大気の大規模な運動
①中層大気の温度分布と風分布は、温度風の関係で説明されるが、夏半球・冬半球の温度分布と風分布を記憶しておこう。
②夏と冬の成層圏の気圧配置と気温・風の分布を記憶しておこう。
③成層圏の突然昇温は、春先に北半球高緯度で起き、準2年周期振動は赤道域の下部成層圏で起きる東風と西風の交代で、その現象はともに上層から下層に及んでくる。
一般Chapter 10 気候変動と地球環境
①地球温暖化に関連した温室効果気体には二酸化炭素・メタン・一酸化二窒素・オゾン・フロンなどがある。
②二酸化炭素の地球温暖化係数は小さいが、大気中での濃度が高く、温暖化に対する寄与率は60%に及ぶ。
③赤道域において、対流活動の主体は通常は西部大西洋であるが、エルニーニョが起こると東に移動する。
④南極上空のオゾンホールは、南半球の春に発生する。
⑤最も顕著なヒートアイランド現象は、冬の夜間の最低気温を上げることである。
⑥雨滴は汚染がなくても大気中の二酸化炭素を吸収し弱酸性(pH5.6)になっている。
⑦硫酸エーロゾールは地球気温を下げる効果をもつ。
⑧日本での黄砂現象は、春先から初夏にかけて多く発生する。
一般Chapter 11 気象法規
①検定気象測器は、温度計・湿度計・気圧計・風速計・雨量計・雪量計・日射計の7種
②一般向け警報は、気象(大雨・大雪・暴風雨・暴風雪)・津波・高潮・波浪・洪水。例外は、孤立したときの市町村長による津波警報。
③警報は、新たな注意報または警報に切り替えられるまで、あるいは解除されるまで継続。
④気象予報士になるには、試験に合格して資格を得て気象庁長官の登録を受ける必要がある。
⑤現象の予想は気象予報士でなければできないが、観測・予報の伝達・解説は気象予報士でなくてもできる。
⑥予報業務の許可は、目的と範囲を定めて行い、これを変更する場合は気象庁長官の認可が必要。その一部または全部を休止・廃止したときは30日以内に気象庁長官に届け出する。
⑦国/都道府県の指定河川については、気象庁が国土交通大臣/都道府県知事と共同で水防活動用の予報・警報をする。
⑧異常現象の発見者は、市町村長または警察官・海上保安官に通報する。伝達経路は、警察官・海上保安官→市町村長→気象庁。
⑨避難のための立ち退き勧告や指示は、市町村長(警察官・海上保安官代行可能)が行い、都道府県知事に報告する。
⑩気象状況が火災の予防上危険な場合、その旨を気象官署長→都道府県知事→市町村長に通知し、火災警報は、市町村長が発表する。



コメント
> 章ごとに丁寧に理解と整理をしていきたいと思います。
ホント頭が下がる思いです。
人生の全部を適当にだけ過ごしてきたので、こんな体験など一切していませんからね。
たとえ簡単なことでも、その物事の学び方さえ身についていません。
爪の垢を煎じて、飲ませて欲しいものです。
(もう間に合わないので、そんな気持ちにはなれませんけどね。)
お引っ越しお疲れ様でした!
すばらしいお父さん、いや、おじいちゃんですね。
気象の勉強について
「なぜなんだろう?」
「どうしてなんだろうね?」
人生、疑問と納得の繰り返しがおもしろい。
多分、いな かっぺいさんが、昔そう言っていました。
「生涯学べ!」
小原国芳さんが、言っていました。
死ぬまで勉強なのでしょかね。