I7逆転層5問1周目

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①対流圏で生じることがある逆転層は、非常に不安定な層である。🟢

対流圏では、一般に高度が上がるほど気温は低くなりますが、時と場所によっては、ある厚さの気層の中で上空ほど気温が高くなるという現象が発生します。この気層を 逆転層 といいます。
逆転層は、上空ほど気温が高く、成層が安定しているため、この層を通しての対流活動は起きにくくなっています。 答えは 誤 です。

②接地逆転層は昼過ぎに現れ、日の入りの頃、厚さが最大となる。🟢

接地逆転層とは、夜間の放射冷却 によって地表近くの空気が急激に冷やされ、地表付近の空気が上層よりも冷たくなって形成される逆転層のことです。放射冷却 とは、夜間に地球放射によって、地表面やそれに接した空気が冷やされる現象のことです。このため、接地逆転層は 夜間 に現れ、明け方 に厚さが最大となります。

上図を見ても、接地逆転層は 夜間 に現れ、明け方 に厚さが最大となっていることが分かります。したがって、接地逆転層は「昼過ぎ」に現れ、「日の入りの頃」、厚さが最大となるわけではなく、「 夜間」に現れ、「明け方」に厚さが最大となるので、答えは 誤です。

③都市域では建物等による日中の蓄熱や人工排熱のために夜間における気温の低下が抑えられており、郊外に比べて放射冷却による接地逆転層は形成されにくい。🟢

接地逆転層とは、夜間の放射冷却によって地表近くの空気が急激に冷やされ、地表付近の空気が上層よりも冷たくなって形成される逆転層のことです。しかし、都市部では、建物や舗装された道路等による 日中の太陽光の蓄熱 や、多くの人や機械による 人工排熱 のために、夜間における 気温の低下が抑えられており 、郊外に比べて放射冷却による接地逆転層は 形成されにくいです。答えは 正です。

④高気圧の圏内において、上空の空気層全体が沈降して、断熱的に昇温することで形成される沈降性逆転層内では、上層ほど露点温度が急激に高くなっている。🔴

沈降性逆転層とは、高気圧圏内で上空の空気層全体が沈降し、下降による断熱圧縮の影響で温度が上昇して形成される逆転層のことです。このとき、乾燥断熱的に下降する空気は約10℃/kmで 昇温し、沈降する空気は急激に乾燥するため露点温度は急激に低くなります。したがって、高気圧の圏内において、上空の空気層全体が沈降して、断熱的に昇温することで形成される沈降性逆転層内では、上層ほど露点温度が急激に「高く」ではなく「低く」なりますので、答えは 誤 です。

乾燥断熱的に下降する空気の中で起きていること

  1. 空気が下降する  → 圧力が高くなる  → 断熱圧縮が起きる  → 温度が上がる(約10℃/km)
  2. 温度が上がると…  → 空気が保持できる水蒸気の量(=飽和水蒸気量)が増える  → つまり、飽和水蒸気圧も上がる                    露点温度は、「空気中の水蒸気量がどれだけあるか」で決まる温度なんです。

    🍃 もう少し具体的に言うと…
    空気中にたくさん水蒸気が含まれていれば、露点温度は高くなります。
    空気中の水蒸気が少なければ、露点温度は低くなります。

⑤性質の異なる2つの気団の境である前線に伴う転移層は、前線性逆転層である。🟢

転移層 とは、寒気と暖気の境界において、気温や湿度などの大気の性質が急激に変化する層(=前線帯)のことです。この転移層内では、上空に向かって気温が上昇する逆転層が形成されることがあり、これを 前線性逆転層といいます。
したがって、性質の異なる2つの気団の境である前線に伴う転移層は、前線性逆転層 ですので、答えは 正です。

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 一般 大気の熱力学: 逆転層 5問 問題

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