①ウィンドプロファイラは、上空に向かって発射された電波が大気の乱れ等で散乱されて戻ってきた時の電波の強度の情報を利用して、上空の風向風速を測定する装置である。🔴🟢
ウィンドプロファイラは、上空に向かって発射された電波が大気の乱れ等で散乱されて戻ってきた時の電波の「 周波数の変化 」を利用して、上空の風向風速を測定する装置ですので、答えは 誤 です。
②ウィンドプロファイラによる観測において、雨が降っている場合、大気の乱れによる電波の散乱よりも雨粒による散乱の方が強いため、測定された鉛直方向の速度は雨粒の落下速度を捉えたものとなる。🟢🟢
雨が降っている場合、大気の乱れによる電波の散乱よりも雨粒による散乱の方が 強く 、測定された鉛直方向の速度は 雨粒の落下速度 を捉えたものとなりますので、答えは 正 です。
③ウィンドプロファイラによる観測において、上空の大気が湿っているほど、電波が水蒸気によって減衰する量が多くなることから、観測可能な高度は低くなる傾向がある。🔴🟢
「水蒸気によって散乱する量が多くなることから、観測可能な高度は高くなる傾向がある 」ので、答えは 誤 です。
④ウィンドプロファイラの観測データは、大気現象の監視や大気の立体構造の把握に利用されるとともに、数値予報の初期値作成にも利用されている。🟢
ウィンドプロファイラは、気象庁が日本全国 33か所 に設置し、10分ごと に高度 300m 単位で上空の風を観測しています。観測データは、大気現象の監視 や 大気の立体構造 の把握に利用されるとともに、数値予報の初期値作成 にも利用されていますので、答えは 正 です。
⑤ブリューワー分光光度計の観測対象は、上空の水蒸気量である。🟢
ブリューワー分光光度計 とは、太陽光の中の紫外線を観測して 上空のオゾン量 を測定する気象測器です。答えは 誤 です。
⑥ドップラーライダーの観測対象は、降水強度の分布、降水域における風の分布である。🔴🟢
ドップラーライダーとは、レーザー光を大気中に発射し、エーロゾルに反射した光の周波数のずれ(ドップラー効果)を観測することで、非降水時の風の分布や、低層ウィンドシアー(風の急激な変化)を測定する気象測器です。答えは 誤です。
⑦GPSゾンデによる観測では、GPS信号から得られた情報やゾンデ本体のセンサーで観測した気温と湿度を用いて、気圧値を求めている。🔴🟢
ラジオゾンデ(GPSゾンデ)による観測とは、気球にラジオゾンデ(GPSゾンデ)を吊り下げて飛揚し、上空約30kmまでの気温・湿度・風向・風速をそれぞれ気圧(高度)とともに観測することをいいます。GPSゾンデによる観測では、GPS信号から得られた情報やゾンデ本体のセンサーで観測した気温と湿度を用いて、気圧値を求めていますので、答えは 正 です。
⑧GPSゾンデによる観測では、風向風速計を用いて、上空の風向・風速を求めている。🟢🟢
GPSゾンデによる観測では、「GPS信号から得られた情報」を用いて、上空の風向・風速を求めていますので、答えは 誤 です。
⑨昼間の観測では、日射の影響により温度計センサーが大気の温度より高い値を示すことがあるため、温度計センサーの値に日射の影響を補正して気温の値としている。🟢🟢
GPSゾンデ観測では気温を測るセンサーがむき出しになっており、日中の観測では、太陽の直射日光を浴びてしまうため、気温が必要以上に上昇してしまいます。
このため、GPSゾンデ観測では、太陽の直射日光による気温上昇分を補正 して気温の値を求めており、この補正のことを 日射補正 といいます。答えは 正 です。
⑩ラジオゾンデ観測で得られた観測データにおいて、気温や湿度、風の鉛直分布の特徴を再現できるように選択された上空の観測点のことを「特異点」という。🟢🟢
GPSゾンデ観測の結果は、指定気圧面(850hPaや700hPaなど)や特異点のデータについて通報し、記録されています。特異点 とは、気温や風などの希少要素がある基準値より大きく変化する高度のことであり、この特異点には 圏界面高度 や 最大風高度 なども含まれます。答えは 正 です。
⑪ラジオゾンデの上昇速度は約10m/sである。🟢🟢
ラジオゾンデの上昇速度は 約6m/s(約360m/分)です。答えは 誤 です。
⑫ラジオゾンデが観測できるのは高度約10kmまでである。🟢🟢
ラジオゾンデは高度「約10km」ではなく「約30km」までの大気状態を観測しますので、答えは 誤 です。
⑬ラジオゾンデ観測においては、気温が一定の基準値以下に低下すると湿度の正確な測定が難しくなるので、その後は湿度の観測は行わない。🟢🟢
ラジオゾンデ観測で使用している 湿度計 は、低温になると精度が低下するので、気温が -40℃以下 になると、湿度の観測は行われません。したがって、答えは 正 です。
⑭高層気象観測における水蒸気量は湿度で観測され、その数値が通報されている。🟢🟢
高層気象観測での水蒸気量の観測は 湿度で行われていますが、通報は「湿数(=気温−露点温度)」で行われています。したがって、答えは 誤 です。
⑮ラジオゾンデ観測は、世界中の観測所において、協定世界時の0時に1日1回行われている。🟢🟢
ラジオゾンデ観測は1日に2回、協定世界時の 00時 と 12時(日本時間の 09時 と 21時 )に、世界中の観測所で一斉に行われています。したがって、答えは 誤 です。
⑯気象庁では、すべての気象台と海洋気象観測船で高層気象観測を行っている。🟢🟢
気象庁における高層気象観測は すべての気象台で行っている訳ではありません。
2025年2月現在は、国内の 16か所 の気象官署や海洋気象観測船、南極(昭和基地)で、高層気象観測を行っています。したがって、答えは 誤 です。
⑰高層気象観測の結果は、地上気象観測と同様、世界中に配信されている。🟢🟢
高層気象観測の結果は、地上気象観測の結果と同じく、月ごとに統計されて世界中に配信 されています。したがって、答えは 正 です。
⑱指定気圧面の気温、湿度、風向・風速は、その面に最も近い観測点の値を採用している。🟢🟢
指定気圧面 とは、等圧面天気図などを作成するためにあらかじめ定められた気圧面のことで、1000hPa、925hPa、850hPa、700hPa、500hPa、300hPaなどがあります。
この面での気温、湿度、風向・風速は、この面を挟む 上下 の観測点の値から 内挿して 求めています。したがって、指定気圧面の気温、湿度、風向・風速は、「 その面を挟む上下の観測点の値から内挿 」していますので、答えは 誤 です。
⑲ウィンドプロファイラは10分間隔で観測しており、10分ごとの瞬間値が観測値となる。🔴🟢
ウィンドプロファイラは 10分間隔で観測していますが、観測値は 10分ごとの瞬間値ではなく、前10分間の平均値 です。なお、この10分間に十分なデータが得られない場合は、データの 欠測 として扱います。したがって、ウィンドプロファイラは10分間隔で観測しており、10分ごとの「瞬間値」ではなく「 平均値 」が観測値となりますので、答えは 誤 です。
⑳ウィンドプロファイラでは、鉛直方向から傾きをもつ東西南北の4方向に電波を発信している。🟢🟢
ウィンドプロファイラは、鉛直方向 と 鉛直方向から傾きをもつ東西南北の5方向 に電波を発射することで風の3成分(鉛直成分と水平2成分)を求め、風の立体的な流れを算出しています。答えは 誤 です。
㉑散乱され上空から戻ってくる電波の強度の鉛直分布から、上空の融解層の存在を判別できる場合がある。🔴🟢
融解層 とは、上空で雪片が雨滴に融解する気温が0℃程度の層のことです。
融解層では、雪片の表面が融け水の膜に覆われて表面積が 大きく なるため、大きな雨滴と同様に電波を 強く反射します。その結果、気象レーダーで実際よりも 強いエコー が観測されることがあり、電波の強度の鉛直分布から 上空の融解層の存在 を判別できる場合があります。答えは 正 です。
㉒ウィンドプロファイラ観測において、降水粒子が散乱体となっているときに得られる鉛直速度は、気流の速度ではなく、降水粒子の落下速度である。🟢🟢
降水現象がある場合、大気の乱れによる散乱より降水粒子からの散乱のほうが 強い ため、降水時に得られる鉛直速度は、降水粒子の地面に対する 落下速度 です。したがって、答えは 正 です。
㉓ウィンドプロファイラの観測可能高度は、夏に高く、冬に低くなる。🔴🔴
ウィンドプロファイラは、大気中の水蒸気量が多いほど大気の屈折率のゆらぎが大きくなるため、電波の散乱が 強くなります。このため、ウィンドプロファイラの観測可能高度は、水蒸気の多い 夏では高く、乾燥して水蒸気の少ない 冬では低く なります。したがって、答えは 正 です。
㉔ウィンドプロファイラによる観測は、鉛直方向の分解能が高いので、接地境界層内の詳細な鉛直構造を把握するのに適している🟢🟢
接地境界層 とは、地表面から 50~100m程度 の高度の地表面に接する薄い層のことです。ウィンドプロファイラは上空の風を 高度300mごとに観測しているため、接地境界層内の風の詳細な鉛直構造を把握することは できません 。答えは 誤 です。
㉕ウィンドプロファイラ観測で得られた高層風の時系列図から、寒冷前線が通過したことを読み取ることができる。🟢🟢
高層風の時系列図で、地上付近の風向が 南寄りから北寄りに変わり、北成分の風の層が次第に厚くなっていれば、寒冷前線が通過したことが分かります。この場合、前線の通過前の風向は上方に向かって 時計回りに、通過後は反時計回りに変化しています。したがって、ウィンドプロファイラ観測で得られた高層風の時系列図から、寒冷前線が通過したことを読み取ることができますので、答えは 正 です。
㉖ウィンドプロファイラで温暖前線の通過を観測すると、地表付近に南よりの風が入り始め、時間とともにその層が上空に向かって厚くなる様子を捉えることができる。🔴🟢
前線面は上層ほど 寒気側 に傾いているので、まずは上空 の温暖前線面が通過し、その後に 地上の温暖前線が通過します。そのため、温暖前線後面の南よりの風が吹く層の厚みは、時間とともに上空から地表付近に向かって厚くなります。 したがって、答えは 誤 です。



コメント
> 専門 観測成果の利用:高層気象観測26問題
う~ん。
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以下省略させていただきます。
がんばってください。