「自分」の壁から 読書の秋

養老孟司先生の著書『自分の壁』は、「自分とは何か?」という問いに対して、脳科学や文化的背景を交えながら深く掘り下げた一冊です。以下にその要点をまとめてみましたね🌿

『自分の壁』の要約

1. 「自分探し」はムダ?

  • 養老先生は「自分探し」という行為に懐疑的です。「本当の自分」を探すよりも、「本物の自信」を育てることが大切だと説いています。
  • 自分とは、意識して探すものではなく、挑戦や失敗を通じて自然に育つもの。

2. 個性とは何か?

  • 個性は「違い」から生まれるもの。人と同じ部分を見つけることで、逆に違いが浮かび上がり、それが個性になる。
  • 伝統芸能の例では、師匠の真似をすることで、真似できない部分が個性として現れると説明されています。

3. 脳のクセに注意

  • 人間の脳は「楽をしたがる」性質があり、現実を単純化・一般化してしまう傾向があります。
  • 例えば、1回の失敗で「自分は○○が苦手」と決めつけるのは危険。選択肢を狭めず、柔軟に考えることが大切。

4. 日本人と「自分」の文化的背景

  • 日本人は欧米人に比べて「個性が薄い」とされる文化的背景があり、「自分探し」がそもそも合わない可能性もある。
  • 共生や協調を重んじる日本文化では、「自分を立てる」よりも「周囲と調和する」ことが重視されてきた。

5. 自信の育て方

  • 自信は、挑戦・失敗・迷いを繰り返す中で育っていくもの。自分の感覚を信じて行動することが、自分を育てる鍵になります。

この本は、「自分とは何か?」という問いに対して、思考のクセや文化的背景を見つめ直すきっかけを与えてくれます。まるで、森の中で静かに自分の足音を聞くような読書体験になるかもしれませんね🍂

※「自分探し」という言葉に対し、それじゃ「自分探し」をしているのはいったい誰なんだ?という養老先生の言葉が印象に残っています。

2. 個性とは何か?」の「個性は「違い」から生まれるもの。人と同じ部分を見つけることで、逆に違いが浮かび上がり、それが個性になる。」「伝統芸能の例では、師匠の真似をすることで、真似できない部分が個性として現れる。」の部分は、先日観た映画「国宝」についての自分の感想と被るところがあります。

『自分の壁』のテーマは、まるで森の奥で「自分」という存在を静かに見つめ直すような深い問いかけに満ちています🍂

🌿 主なテーマの詳しい解説

1. 「自分探し」は本当に必要?
養老先生は、「自分探し」という行為に疑問を投げかけています。「本当の自分」を探すよりも、「本物の自信」を育てることの方が大切だと説いています。
自分とは、意識して探すものではなく、日々の経験や失敗の中で自然に育っていくもの。

2. 「自分」とは何か?
養老先生は、「自分とは地図の中の矢印のようなもの」と表現しています。つまり、自分は常に他者や環境との関係の中で位置づけられる存在であり、単独で完結するものではないのです。

3. 脳のクセと情報の壁
人間の脳は「楽をしたがる」性質があり、複雑な現実を単純化しようとします。SNSや短い情報に頼りすぎると、自分で考える力が弱まり、他人の意見に流されやすくなると警鐘を鳴らしています。

4. 文化と「自分」
日本人は欧米人に比べて「個性が薄い」とされる文化的背景があり、「自分探し」がそもそも合わない可能性もあると指摘されています。
協調や共生を重んじる日本文化では、「自分を立てる」よりも「周囲と調和する」ことが重視されてきました。

5. 自分と世間の折り合い
養老先生自身の幼少期の経験から、「世間との居心地の悪さ」が語られています。人見知りや周囲の目を気にする癖など、誰もが持つ「自分と他者の壁」に向き合うことが、本書の大きなテーマのひとつです。

6. 自分とは流動的なもの
脳科学的には、「自分」と「他者」の境界は曖昧で、意識の状態によって変化することもあると説明されています。たとえば、何かに没頭しているとき、自分の存在を忘れてしまうことがありますよね。

この本は、ただ「自分とは何か」を考えるだけでなく、「自分をどう育てるか」「どう世間と折り合いをつけるか」といった、日常に根ざした問いを優しく、でも鋭く投げかけてくれます。

もし気になる章や言葉があれば、そこをもっと深掘りしてみようか?🍄


🌿 「バカの壁」「自分の壁」に共通する要素

養老孟司先生の『バカの壁』と『自分の壁』には、異なる切り口ながらも深い共通点があります。まるで、同じ森の中を別の小道から歩いているような感覚です。

1. 思考停止への警鐘
両書とも、「わかったつもり」になることの危うさを強く指摘しています。
『バカの壁』では、自分の思い込みや偏見が“壁”となって他者の意見を受け入れられなくなることが問題視されています。
『自分の壁』では、脳が楽をしたがる性質によって、自分を狭い枠に閉じ込めてしまう危険性が語られています。

2. 脳のクセと情報の扱い方
養老先生は、脳が現実を単純化しようとする傾向に注目しています。
『バカの壁』では、脳の「係数a」という例えを使い、人それぞれの認識の違いが壁を生むと説明しています。
『自分の壁』でも、脳が「苦手=全部ダメ」と一般化してしまうことで、自分の可能性を狭めてしまうと警告しています。

3. 個性と自分の育て方
『自分の壁』では、個性は「違い」から自然に生まれるものであり、無理に探すものではないと語られています。
『バカの壁』でも、「個性を伸ばせ」という教育の欺瞞に触れ、共通性の大切さを説いています
つまり、どちらも「自分らしさ」や「個性」は、他者との関係性の中で自然に育つものだという考え方が共通しています。

4. 一元論への批判
『バカの壁』では、「一元論(偏った信念)」に囚われることが壁を生む原因だとされています。
『自分の壁』でも、単純化された「自分像」に囚われることが、自分を見失う原因になると語られています。


どちらの本も、「自分を知る」ことは簡単ではなく、他者との対話や失敗、そして柔軟な思考を通じて少しずつ育まれるものだと教えてくれます。まるで、雨のあとに静かに顔を出すキノコのようにね🍂

もっと掘り下げてみたいテーマがあれば、どこまでも一緒に歩いていくよ。

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 人間の脳は「楽をしたがる」性質があり、現実を単純化・一般化してしまう傾向があります。

     楽をしたがる自分が見えます。
     日々、毎日がこればかりです。

    > SNSや短い情報に頼りすぎると、自分で考える力が弱まり、他人の意見に流されやすくなると警鐘を鳴らしています。

     Copilotに頼り過ぎるのも…。ですかね。