学科専門全体の整理1224

めざせ気象予報士専門分野

学科専門全体の整理をしてみます。これが何の役に立つのかは、未知数ですが、全体像を俯瞰できそうな気がします。

この領域は、観測機器の仕様・観測方法・定義・通報形式・気象用語の正確な理解など、実務的な知識と制度的な理解が問われる重要分野です。

  1. s1 地上気象観測
    1. 📡 地上気象観測・通報・用語に関する出題ポイント整理
    2. 🌤️ 地上気象観測・通報・用語に関する出題ポイント整理(続き)
    3. 🧭 分野別の出題傾向まとめ
  2. s2 高層気象観測
    1. 📡 高層気象観測・リモートセンシングに関する出題ポイント整理
    2. 🧭 分野別の理解のポイント
  3. s3 気象レーダー観測
    1. ☔ 気象レーダーに関する出題ポイント整理
    2. 🧭 分野別の理解のポイント
  4. s4気象衛星画像
    1. 🛰️ 気象衛星画像・雲解析に関する出題ポイント整理
    2. 🌐 分野別の理解のポイント
    3. 🔍 続きの学習ポイントと応用整理
    4. ① 雲型判別ダイヤグラムの活用
    5. ② よく出る雲域のパターンと対応現象
    6. ③ よくあるひっかけパターン
    7. ④ 今後の学習のヒント
  5. s5 数値予報モデル
    1. 🧮 数値予報モデルに関する出題ポイント整理
    2. 🧭 分野別の理解のポイント
    3. 🔄 続きの学習ポイントと応用整理
    4. ① モデルごとの比較整理(GSM・MSM・LFM)
    5. ② パラメタリゼーションの分類と代表例
    6. ③ 応用的な出題パターンと対策
    7. 🌱 次のステップとして…
    8. 🧮 数値予報モデルに関する出題ポイント整理(㉒〜㉞)
    9. 🌱 まとめ:格子点間隔の縮小に伴う影響
  6. s6 数値予報のデータ
    1. 🧮 数値予報・データ同化・物理過程に関する出題ポイント整理(①〜㉗)
    2. 🌱 総まとめ:この分野で押さえるべき視点
  7. s7 アンサンブル予報
    1. 🔁 アンサンブル予報に関する出題ポイント整理(①〜⑪)
    2. 🌐 分野別の理解のポイント
    3. 🌱 応用的な視点
  8. s8 数値予報プロダクトの利用と予報誤差
    1. 🧮 数値予報プロダクトと予報精度に関する出題ポイント整理(①〜⑱)
    2. 🌱 総まとめ:この分野で押さえるべき視点
  9. s9天気図
    1. 🌦️ 天気図に関する出題ポイント整理
    2. ①【実況天気図・速報天気図】
    3. ②【アジア地上天気図】
    4. ③【地上予想天気図】
    5. ④⑤⑥【天気図の記入方式・記号の読み方】
    6. ⑦【300hPa天気図】
    7. ⑧⑨⑩【高層天気図の特徴と用途】
    8. 🍄まとめ:出題の傾向と対策
  10. s10高気圧‣低気圧と天気
    1. 🌏 気圧・気団・大気循環に関する出題ポイント
    2. ❄️ 冬季の気象現象と寒気の影響
    3. 🌤️ 高気圧・低気圧の構造と移動性
    4. 🌪️ 寒冷低気圧・ポーラーロウ・南岸低気圧
    5. 🌬️ 温帯低気圧とフェーン・南岸低気圧
    6. 🧭 出題傾向のまとめと学習のヒント
  11. s11前線と天気
    1. 🌡️【前線・気団の構造と気象変化】
    2. ☔【梅雨前線と関連現象】
    3. 🌫️【オホーツク海高気圧と冷湿現象】
    4. 🌿出題傾向と学習のヒント
    5. 🔹前線の構造と気象変化
    6. 🔹梅雨前線の特徴と大雨の要因
    7. 🔹高気圧の性質と季節的影響
  12. s12台風
    1. 🌀 台風の定義・分類・構造
    2. 🌊 台風の影響と予報
    3. 🌊 うねりと波浪の影響
    4. 🛰️ 台風の観測・解析手法
    5. 🌿 出題傾向と学習のヒント
    6. 🔹 台風の分類と構造
    7. 🔹 台風の風と回転
    8. 🔹 台風の影響と予報
    9. 🔹 うねりと海岸の危険性
    10. 🔹 観測技術
  13. s13予報の種類と予報区
    1. 🗓️【予報の種類と発表時刻・対象期間】
    2. 🗺️【予報・警報の空間的単位】
    3. 📌 出題傾向と学習のヒント
    4. 🔹 時間の区切りに注意
    5. 🔹 空間の単位を正確に
    6. 🔹 信頼度の表現
  14. s14長期予報の種類
    1. 🌤 季節予報に関する出題ポイントの整理
    2. ① 季節予報の種類と特徴
    3. ② 予報の表現方法と階級区分
    4. ③ 予報手法:アンサンブル予報と大気海洋結合モデル
    5. ④ 図の読み取りに関するポイント
    6. 🌱 出題の傾向と対策
  15. s15東西指数と平年偏差
    1. ☁ 長期予報・大気循環に関する出題ポイントの整理
    2. ① 長期予報で注目する現象のスケール
    3. ② 東西指数(ゾーナルインデックス)と偏西風の流れ
    4. ③ 東西指数と季節ごとの天候傾向
    5. ④ 500hPa高度・平年偏差図の読み方
    6. ⑤ 偏西風の蛇行と偏差分布の関係
    7. ⑥ テレコネクションパターンと日本の気温傾向
    8. ⑦ チベット高気圧と夏季の天候
    9. 🍄まとめのひとこと
  16. s16局地風
    1. 🌬️海陸風循環の基本構造と日変化
    2. 🌊海風と陸風の比較
    3. ☁️海風前線と不安定性降水
    4. 🧭風向の変化とコリオリ力
    5. 🏔️山地の風と成層状態
    6. 🌪️竜巻・ダウンバースト・ガストフロント
  17. s17熱的低気圧(ヒートロウ)
    1. ☀️熱的低気圧(ヒートロウ)の特徴と発生メカニズム
    2. 🏞️谷・盆地における気圧低下の強化メカニズム
    3. 🌩️積乱雲と降水過程の分類
    4. 🌱補足のイメージ化ヒント
  18. s18解析雨量・解析積雪深・解析降雪量
    1. 🌧️解析雨量に関する出題ポイント
    2. ①観測手法の特徴と補完関係
    3. ②誤差要因と補正技術
    4. ③活用先と誤解しやすい点
    5. ❄️解析積雪深・降雪量に関する出題ポイント
    6. ①解析積雪深の作成方法
    7. ②積雪変質モデルの特徴
    8. ③解析降雪量の定義と限界
    9. 🍄ひとことメモ
  19. s19降水短時間予報
    1. 🌦 降水短時間予報の出題ポイント整理
    2. 1. ⏱ 予測時間と手法・解像度の対応
    3. 2. 🔍 補外予測と数値予報モデルの役割分担
    4. 3. 🧭 初期値と観測データの扱い
    5. 4. 📉 予測精度に関する注意点
    6. 5. 🌧 降水ナウキャストとの違い(参考)
    7. 🍄まとめのひとこと
  20. s20ナウキャスト
    1. 🌧 降水ナウキャスト vs 高解像度降水ナウキャスト
    2. 🌪 竜巻発生確度ナウキャスト
    3. ⚡ 雷ナウキャスト
    4. 🧭 試験対策のまとめ
  21. s21気象情報
    1. 🛎 警報・注意報・特別警報の基準と違い
    2. 🌈 キキクル(危険度分布)の色分けと意味
    3. 🌧 雨量指数の種類と用途
    4. 🌋 暫定的な基準引き下げの事例と対象
    5. 🏞 土砂災害の対象と情報の違い
    6. 📢 気象情報の種類と役割
    7. 🧭 試験で狙われるポイントまとめ
  22. s22気象災害
    1. ❄ 雪による災害
    2. ⚡ 冬の雷と竜巻
    3. 🌊 高潮・波浪・塩害
    4. 🌱 霜・低温害
    5. 💨 風と雨の表現
    6. 🧭 試験で狙われるポイントまとめ
  23. s23予報精度の評価
    1. 📌 出題されるポイントの整理
    2. 1. 指標の意味と評価の向き
    3. 2. 関連する用語と概念
    4. 3. 出題の傾向と対策
    5. 🌟 次のステップ:視覚的評価手法の理解へ
  24. s24ガイダンス
    1. 📘 出題ポイント整理:ガイダンス・確率予報・予報用語
    2. 1. 🌡 ガイダンスの手法と適用対象
    3. 2. 🌧 降水・発雷・風のガイダンスとアンサンブル予報
    4. 3. 🎯 ガイダンスの役割と限界
    5. 4. 📊 降水確率予報と意思決定
  25. s25予報の利用
    1. 5. 🌡 予報用語の定義と時間的意味
    2. ✅ まとめ:頻出ポイントの確認リスト

s1 地上気象観測


📡 地上気象観測・通報・用語に関する出題ポイント整理

内容の要点出題ポイントの整理
地上観測装置の種類気温・湿度・雨量・気圧・風・日射・積雪・視程など、電気式測器が主流
SYNOPではノット単位・1の位で通報観測は0.1m/s単位、通報はノット・1の位で表す。
10分間平均風速の定義観測時刻までの10分間の平均。中心ではない。
高所観測の風速換算換算せず、そのまま観測値とする。
最大風速・最大瞬間風速の定義最大風速=10分平均の最大、最大瞬間風速=3秒平均の最大
静穏の定義0.3m/s未満が静穏、風力0に相当。
36方位風向の表記北風=36、南風=18。
全天日射量の定義水平面での直達+散乱日射の合計。
直達日射量の観測時刻日の出〜日没の間のみ観測される。
大気混濁係数の算出直達日射量から算出、エーロゾル等による減衰を評価。
降水の定義雨・雪・あられ・ひょうなどの落下現象またはその物質
転倒ます型雨量計の容量1回の転倒=0.5mmの降水量。
海面気圧の補正方法現地気圧+気温・湿度から海面高度へ換算。
気温の補正補正せず、観測値をそのまま使用。
気温観測の標準条件芝生上1.5m、通風筒内で直射日光を避ける
粗度と突風率の関係粗度が小さいと突風率は小さくなる
日照時間の定義直達日射量が0.12kW/m²以上の時間を合計。
ひょうによる積雪ひょうが積もっても積雪とは呼ばない
降水なし+積乱雲9割=天気「雨」?降水なければ「曇」。視界内の降雨は影響しない。
雲形別雲量と全雲量



🌤️ 地上気象観測・通報・用語に関する出題ポイント整理(続き)

内容の要点出題ポイントの整理
アメダスの目的と機能全国約1300地点で自動観測、地域・時間的に詳細な監視。
アメダスの観測要素観測要素は降水量・風向風速・気温・湿度(日照時間は含まれない)。
平年値の定義10年ごとに更新される30年間の平均(例:1991〜2020年)。
推計気象分布の単位天気:5種、気温:0.5℃ごと、日照時間:0.2時間ごと
推計気温分布と標高補正標高を考慮して作成、観測所のない場所も推定可能。
霧と煙霧の定義霧=水滴で視程1km未満、煙霧=乾いた粒子で視程10km未満
薄曇の定義全雲量9以上、上層雲が最多・降水なし。予報上は「晴れ」。
霧ともやの視程による区別霧:1km未満、もや:1〜10km未満
地ふぶきの定義降雪なしで積雪が風で舞う現象。降雪中なら「ふぶき」。

🧭 分野別の出題傾向まとめ

分野主な出題テーマ注意点
観測機器温度・湿度・風・雨量・日射・積雪・視程電気式が主流、転倒ます型雨量計は0.5mm単位
風の観測平均風速・瞬間風速・風向表記10分間平均は観測時刻までの10分間、36方位の表記に注意
日射・日照全天日射・直達日射・日照時間水平面・直達日射量0.12kW/m²以上が日照時間
通報形式SYNOP・アメダスノット単位・1の位通報、アメダスは湿度も観測
気象用語の定義降水・積雪・霧・もや・煙霧・地ふぶき視程・粒子の性質・降水の有無で分類
気象統計平年値・推計気象分布10年ごと更新、気温0.5℃・日照0.2時間単位

この分野は、高層気象観測・リモートセンシング機器の原理と用途・通報形式・前線の構造理解など、理論と実務が交差する重要な領域です。

s2 高層気象観測


📡 高層気象観測・リモートセンシングに関する出題ポイント整理

内容の要点出題ポイントの整理
ウィンドプロファイラの原理周波数の変化(ドップラー効果)を利用して風向風速を測定。
雨天時の鉛直速度観測雨粒の散乱が強く、落下速度を捉える
湿潤時の観測可能高度湿潤な大気では散乱が強くなり観測高度は高くなる
用途:監視・数値予報初期値大気の立体構造把握・数値予報初期値に活用。
ブリューワー分光光度計の対象オゾン量を紫外線で観測。水蒸気ではない。
ドップラーライダーの用途非降水時の風・ウィンドシアーを観測。降水強度は対象外。
GPSゾンデで気圧を求める方法GPS位置情報+気温・湿度から気圧を算出。
GPSゾンデの風観測方法風向風速計は使わず、GPS信号の移動から算出
日射補正の必要性直射日光による温度上昇を補正して気温を求める。
特異点の定義気象要素が急変する高度(例:圏界面・最大風高度)
ラジオゾンデの上昇速度6m/sが正しい(10m/sは過大)。
観測可能高度約30kmまで観測可能。10kmは誤り。
低温時の湿度観測−40℃以下では湿度観測を行わない
水蒸気量の通報形式観測は湿度、通報は湿数(気温−露点)
ラジオゾンデの観測時刻1日2回(00UTC・12UTC)。1回ではない。
高層観測の実施機関すべての気象台ではなく、16か所+観測船等
高層観測データの配信地上観測と同様に世界中に配信
指定気圧面の値の決定方法上下の観測点から内挿して求める。
ウィンドプロファイラの観測値10分間の平均値が観測値。瞬間値ではない。
電波の発射方向鉛直+傾斜4方向=計5方向
電波強度から融解層の判別融解層で反射が強くなり、判別可能な場合あり
降水時の鉛直速度降水粒子の落下速度を捉える。
季節による観測高度の違い夏は高く、冬は低くなる(水蒸気量の影響)。
接地境界層の観測適性鉛直分解能300mでは接地境界層の詳細把握は困難
高層風の時系列図と寒冷前線風向の変化・北成分の厚み増加で寒冷前線の通過を把握
温暖前線の通過と風の変化上空から地表へ南風の層が厚くなるのが正しい。

🧭 分野別の理解のポイント

分野主な出題テーマ注意点
ウィンドプロファイラ電波の原理・観測方向・観測値の定義ドップラー効果・5方向・10分平均に注目
ラジオゾンデ気温・湿度・風・気圧の観測方法GPS信号・日射補正・低温時の制限に注意
観測高度・頻度ラジオゾンデ・プロファイラの観測範囲ゾンデは30km、プロファイラは季節で変動
前線の観測高層風の時系列変化風向の回転・風層の厚みの変化で前線を判別
通報形式特異点・指定気圧面・通報要素内挿・湿数・特異点の定義を正確に理解

徒さんのように、機器の原理や観測の限界を深く理解していると、選択肢の微妙な違いにも鋭く対応できますね。気象レーダーに関するこの分野は、観測原理・電波の性質・降水粒子との相互作用・エコーの解釈・観測限界など、物理的理解と実務知識の両方が求められる重要テーマです。以下に、出題ポイントを体系的にまとめた一覧表をお届けします。

s3 気象レーダー観測


☔ 気象レーダーに関する出題ポイント整理

内容の要点出題ポイントの整理
降水強度の観測にドップラー効果を利用降水強度は反射波の強さから推定、ドップラー効果は風の観測に使用。
強い降水があると遠方のエコーが強く観測される前方の強い降水で減衰し、遠方のエコーは弱くなる
異常伝搬エコーは完全に除去できる完全除去は困難、品質管理である程度対応。
二重偏波レーダーで雨の強さを推定粒子の形状や種類を推定、強さは反射強度から。
ドップラーレーダーの観測対象降水強度と降水域の風が対象。非降水時の風はライダーが担当。
固体の方が電波をよく反射する液体(雨)の方が反射しやすい。雪は乱反射・透過で弱くなる。
融解層の強いエコーはエンゼルエコー正しくはブライトバンド。エンゼルエコーは非降水エコー。
環状エコーは融解層の水平分布を示す一定高度に広がる融解層が環状エコーを形成
遠方では低高度の降水が観測できない電波は地表から離れるため、低高度の降水は見えにくくなる
距離が倍→エコー強度は半分距離の2乗に反比例→4分の1になる
近づく風のみ観測可能近づく風・遠ざかる風の両方を観測可能
雨粒が大きい方がエコー強度が強い粒が大きい方が強いエコー。同じ雨量でも粒径で差が出る。
レーダーエコーがあっても地上で降水なし蒸発・風による偏流で地上に届かないことがある
シークラッタは強風時に多い波しぶきが増え、非降水エコーが強くなる
地形エコーは完全に除去可能動く構造物や強い反射は完全除去困難
エンゼルエコーは非降水エコー昆虫・鳥・屈折異常などによる晴天エコー
異常伝搬は気温急上昇層で発生屈折率の急変が原因。特に海上で発生しやすい。
竜巻は直接検出可能竜巻は小さすぎて直接検出不可、メソサイクロンで推定。
ドップラー速度の観測距離は短いPRFの制約により、降水観測より短距離

🧭 分野別の理解のポイント

分野主な出題テーマ注意点
レーダーの原理電波の反射・ドップラー効果・偏波降水強度=反射強度、風=ドップラー効果
降水粒子の性質粒径・状態(液体/固体)・反射特性大きい粒・液体の方が反射しやすい
エコーの種類ブライトバンド・エンゼルエコー・クラッタ原因と見え方の違いを整理
観測限界距離・高度・異常伝搬遠方・低高度・強雨時の限界に注意
前線・竜巻の検出メソスケール構造の把握竜巻は直接検出不可、メソサイクロンで推定

徒さんのように、物理的な原理と観測機器の特性を結びつけて理解する力があれば、選択肢の微妙な違いにも確実に対応できますね。
次は、レーダーの観測断面図や、ブライトバンド・異常伝搬の模式図を一緒に描いてみるのも面白そうです。ご希望があれば、図解や演習問題の作成もお手伝いしますよ📡🌧️📘

徒さん、ここまでの丁寧な読み込みと理解、本当に素晴らしいです!🌥️
この一連の設問は、気象衛星画像の読解力・雲の分類と成因・大気の立体構造の推定・衛星観測の原理など、気象予報士試験の中でも特に実践的な力が問われる分野ですね。

以下に、出題ポイントを体系的に整理した表をお届けします。

s4気象衛星画像


🛰️ 気象衛星画像・雲解析に関する出題ポイント整理

内容の要点出題ポイントの整理
雲域Aは対流雲列で積乱雲を含む赤外・可視画像で明るく、団塊状・凹凸あり=積乱雲
雲域Bのバルジ=最盛期バルジは発達期の特徴、最盛期ではドライスロットが出現。
領域Cの筋状雲=トランスバースライン積乱雲の雲頂が風で流された巻雲と判断。
雲域D=移流霧赤外で暗く可視で明るい=低い雲・霧、季節・気圧配置から判断。
雲域A=地形性巻雲地形性巻雲は直線的・停滞性、Aは発達した積乱雲
雲域B=Ciストリーク上層の強風軸に沿った巻雲、水蒸気画像のバウンダリーに一致。
領域C=高気圧圏内雲少ないが上層に渦あり、トラフに対応
台風Eの方が中心気圧が低いDの方が眼・バンド構造あり=より発達=中心気圧が低い
水蒸気画像は大気の窓の波長を利用水蒸気の吸収が強い波長(6.2〜7.3μm)を利用。
暗域=温度が高く乾燥暗域=輝度温度が高い=乾燥しているが、物理的温度とは限らない
暗域と明域の境界=強風軸バウンダリー=ジェット気流の位置を示唆。
暗化域=下降流・トラフの深まり乾燥化=下降流強化=トラフの深まり
ひまわりは日本列島のみ観測地球全体を観測、日本上空に静止。
可視センサーの解像度が高い可視:0.5〜1km、赤外:1〜2km
極軌道衛星は解像度高いが観測頻度低い1日2回観測、解像度は高い
輝度温度データは数値予報に利用客観解析の初期値に利用(例:四次元変分法)。
可視画像:薄い雲ほど白く写る薄い雲は灰色、厚い雲が白く写る
表面がなめらか=対流性の雲なめらか=層状性の雲、対流性は凹凸あり。
赤外画像:低い雲ほど白い低い雲=温度高=黒く写る
下層雲・霧は赤外画像で判別困難地表と温度差が小さく、区別困難
水蒸気多いほど暗く写る水蒸気多い=明るく(白く)写る
雲がなくても大気の流れを可視化水蒸気をトレーサとしてトラフ・リッジを推定可能
暗化=下降流・トラフの深まり乾燥化=下降流強化=トラフや高気圧の強化
クローズドセルは気温と海水温差が大きいと形成差が小さいとクローズドセル、大きいとオープンセル

🌐 分野別の理解のポイント

分野主な出題テーマ注意点
雲の分類と成因積乱雲・層雲・巻雲・Ciストリーク・トランスバースライン可視・赤外・水蒸気画像の組み合わせで雲種を推定
衛星画像の読み方赤外・可視・水蒸気画像の特徴輝度温度・反射率・波長帯の違いを理解
大気構造の推定トラフ・リッジ・ジェット気流・下降流水蒸気画像の明暗・暗化域・バウンダリーの解釈
衛星の種類と性能静止衛星 vs 極軌道衛星観測頻度・解像度・観測範囲の違いに注意

徒さんのように、画像と気象現象を結びつけて立体的に理解する力は、まさに予報士の核心です。
次は、雲型判別ダイヤグラムの活用法や、衛星画像と天気図の対応関係の演習などもご一緒に深めてみましょうか?📈🛰️🌦️

この分野は奥が深く、まだまだ掘り下げられるポイントがたくさんあります。ここから先は、以下のような応用的な視点や演習的アプローチで整理を進めていくと、より実践的な力が養われますよ。


🔍 続きの学習ポイントと応用整理

① 雲型判別ダイヤグラムの活用

  • 赤外画像の明暗 → 雲頂温度(=雲頂高度)の推定
  • 可視画像の明暗・凹凸 → 雲の厚み・性質(対流性 or 層状性)の判断
  • 水蒸気画像の明暗 → 上・中層の水蒸気量と大気の流れの可視化

→ これらを組み合わせて、雲種・雲域の成因・大気構造を立体的に推定する力が問われます。


② よく出る雲域のパターンと対応現象

雲域の特徴対応する現象・構造見分け方のポイント
団塊状で明るく凹凸あり積乱雲・対流雲列赤外・可視ともに明るく、可視で凹凸あり
北側に凸状の雲域(バルジ)温帯低気圧の発達期バルジ+ドライスロットの有無で発達段階を判断
細長く筋状の巻雲Ciストリーク上層の強風軸に沿う、明暗境界に沿って出現
蜂の巣状の雲域クローズドセル or オープンセル穴の閉じ具合と海面水温差で判別
暗化する水蒸気画像の領域トラフの深まり・下降流暗化=乾燥化=下降流の強化

③ よくあるひっかけパターン

  • 「白く写る=厚い雲」とは限らない:画像の種類(可視か赤外か)を確認!
  • 「温度が高い」=物理的温度?輝度温度?:文脈で判断する必要あり。
  • 「地形性巻雲」や「トランスバースライン」などの専門用語:定義と見た目の特徴を押さえる。
  • 台風の発達段階の見極め:眼の有無、雲バンドの対称性、雲頂温度の分布などを総合判断。

④ 今後の学習のヒント

  • 実際の衛星画像を見て雲型を判別する練習(気象庁HPのひまわり画像など)
  • 天気図と衛星画像を並べて見て、トラフ・リッジ・前線・台風との対応を確認
  • 過去問の衛星画像問題を時系列で追って、雲域の変化と気圧配置の変化を関連づける


この分野は、数値予報モデルの構造・方程式系・パラメタリゼーション・モデルの限界と適用範囲など、理論と実務の橋渡しとなる重要なテーマですね。

s5 数値予報モデル

🧮 数値予報モデルに関する出題ポイント整理

内容の要点出題ポイントの整理
陸上の観測データが海上にも影響解析予報サイクルにより情報が伝播
全球モデルの鉛直流の計算方法水平風+連続の式で診断的に計算(静力学近似)。
鉛直層の間隔は水平より大きい鉛直方向の変化が大きいため、層は細かく設定
格子未満の現象は近似で評価パラメタリゼーションで近似→誤差の要因
カオス性により誤差は増大初期値誤差が時間とともに拡大
雲の長波放射による加熱・冷却雲は格子未満→パラメタリゼーションで計算
コリオリ力はパラメタリゼーションで計算格子スケールで直接計算可能
境界層の乱流による熱・水分輸送乱流は小スケール→パラメタリゼーション対象
格子スケールの上昇流による断熱変化格子スケールなら基本方程式で直接計算
水平拡散・摩擦はパラメタリゼーションモデルにより異なるが、基本方程式で扱うことも多い
表現可能な現象のスケール格子間隔の5〜8倍以上が目安
メソモデルは鉛直流を診断的に計算非静力学モデルでは鉛直流を予報方程式で時間積分
時間ステップとCFL条件時間ステップが大きすぎると不安定に→CFL条件が必要
数値予報は統計的手法である物理法則に基づくシミュレーション
格子点には最も近い観測値を与える周囲の観測+予報値を統計的に統合(データ同化)
数値予報モデルの定義物理方程式に従って大気の状態を計算する手順
全球モデルは数日先の予測に使用全球スケールの現象を対象に予測
メソモデルはメソスケール現象を予測日本周辺の中規模現象を対象
全球モデルは100km以上の現象を予測高・低気圧、台風、前線などの予測に使用
メソモデルでは線状降水帯を予測できない水平5km格子で予測可能なスケール
局地モデルで積乱雲の振る舞いを精度良く表現格子間隔2km→積乱雲のスケールに対応可能

🧭 分野別の理解のポイント

分野主な出題テーマ注意点
モデルの構造全球・メソ・局地モデルの違い対象スケール・格子間隔・鉛直層数を把握
方程式系静力学 vs 非静力学鉛直流の扱いが異なる(診断的 vs 予報的)
パラメタリゼーション雲・乱流・放射・摩擦など格子スケール未満の現象を近似的に扱う
数値安定性CFL条件・時間ステップΔx/Δt ≤ 流速を満たす必要あり
予報の限界カオス性・初期値誤差予報時間が長いほど誤差が増大

徒さんのように、理論と実務の接点を丁寧に読み解く力があれば、数値予報の問題も確実に得点源になりますね。
次は、モデルごとの比較表や、パラメタリゼーションの分類図などを一緒に作ってみるのも面白そうです。前回の内容は「数値予報モデルの構造と限界」「パラメタリゼーションの役割」「モデルごとの適用範囲」などを中心に整理しましたが、さらに深められるテーマがいくつかあります。ここでは、続きとして押さえておきたい応用的なポイントをいくつかご紹介しますね。


🔄 続きの学習ポイントと応用整理

① モデルごとの比較整理(GSM・MSM・LFM)

モデル対象領域水平解像度主な対象現象方程式系主な用途
GSM(全球モデル)地球全体約13km高・低気圧、台風、前線静力学週間予報、台風予報など
MSM(メソモデル)日本と近海約5kmメソスケール現象(線状降水帯など)非静力学短時間予報、ナウキャスト支援
LFM(局地モデル)日本域約2km積乱雲、局地的豪雨非静力学短時間予報、災害対応

② パラメタリゼーションの分類と代表例

分類対象現象代表的なスキーム特徴
雲物理雲生成・降水Kain-Fritsch、Arakawa-Schubert積雲対流の効果を近似
放射短波・長波放射RRTMなど雲・大気成分による放射の吸収・放出
乱流・鉛直混合境界層の熱・運動量輸送MYNN、YSUなど地表面との相互作用を表現
地表面過程土壌・植生・積雪Noah、JMA-LSM地表面の熱・水分収支を計算

③ 応用的な出題パターンと対策

  • 「この現象はどのモデルで予測可能か?」
     → 水平スケールとモデルの解像度を照らし合わせて判断。
  • 「この物理過程はパラメタリゼーションか?」
     → 格子スケール未満かどうかで判断。雲・乱流・放射は基本的にパラメタリゼーション。
  • 「鉛直流の計算方法は?」
     → 静力学モデル(GSM)は診断的、非静力学モデル(MSM・LFM)は予報的。

🌱 次のステップとして…

  • データ同化の手法(3D-Var、4D-Var、アンサンブルカルマンフィルタなど)
  • 数値予報の限界と確率予報(アンサンブル予報)
  • モデルの検証とバイアス補正の考え方
  • ナウキャストや短時間予報との連携

徒さんのように、体系的に整理しながら深めていく姿勢は、まさに予報士の鑑です✨
もしご希望があれば、図解でのまとめや、演習問題形式での確認もご一緒にできますよ。
ここからは、㉒〜㉞(22〜34)の設問に対応する出題ポイントを、これまでと同様に体系的に整理した一覧表としてまとめてみました。


🧮 数値予報モデルに関する出題ポイント整理(㉒〜㉞)

内容の要点出題ポイントの整理
水平スケールが10km以下の積乱雲を局地モデルで精度良く表現できる局地モデル(LFM)は格子間隔2kmで、積乱雲のスケールに対応可能。
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、より小さなスケールの現象を表現できるようになる解像度が上がることで、より微細な現象(例:積乱雲)の直接表現が可能に。
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、計算量は減少する格子点数が指数的に増加するため、計算量は増加する。
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、時間ステップも大きくできるCFL条件により、格子間隔が小さくなると時間ステップも小さくする必要がある
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、パラメタリゼーションの必要性は減少するより多くの現象が直接表現可能になるため、パラメタリゼーションの依存度は減少
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、数値予報の精度は必ず向上する解像度向上は有利だが、初期値誤差や物理過程の表現の限界により、必ずしも精度向上とは限らない。
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、モデルの不安定性が増す可能性がある時間ステップの制約や数値拡散の影響で、不安定性が増す可能性あり
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、予報時間の延長が可能になる解像度向上により計算負荷が増大し、予報時間の延長は困難になる
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、初期値の精度がより重要になる小スケール現象は初期値誤差の影響を受けやすく、初期値の精度がより重要に。
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、観測データの空間密度が不足する可能性がある高解像度モデルでは観測点の密度が不足し、初期値の精度に限界が生じる
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、観測データの時間分解能は重要ではなくなる時間分解能も重要。特に短時間変化を捉えるには高頻度観測が必要
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、観測データの誤差の影響が小さくなる小スケール現象は誤差の影響を受けやすくなるため、むしろ影響は大きくなる。
数値予報モデルの格子点間隔が細かくなると、観測データの品質管理がより重要になる高解像度モデルでは、観測誤差が予報に与える影響が大きくなるため、品質管理が重要。

🌱 まとめ:格子点間隔の縮小に伴う影響

項目影響
表現可能な現象より小スケールの現象が表現可能に(例:積乱雲)
計算量増加(空間・時間方向ともに)
時間ステップ小さくする必要あり(CFL条件)
パラメタリゼーション必要性は減少するが、完全には不要にならない
初期値・観測データの精度より高精度・高密度・高頻度が求められる
不安定性増加の可能性あり(数値的安定性に注意)

徒さんのように、ここまで丁寧に読み解いてこられた方にとって、これらの知識はまさに“数値予報の地図”を描くための羅針盤になりますね。
次は、データ同化の手法の比較や、アンサンブル予報の考え方などに進んでみるのもおすすめです。

この一連の設問(①〜㉗)は、数値予報モデルの構造・データ同化・物理過程・方程式系・解析技術など、気象予報士試験の中でも最も理論的かつ実務的な力が問われる分野ですね。

s6 数値予報のデータ


🧮 数値予報・データ同化・物理過程に関する出題ポイント整理(①〜㉗)

内容の要点出題ポイントの整理
NOAA衛星の鉛直分布データは客観解析に利用極軌道衛星の気温・水蒸気の鉛直分布は全球・メソ解析に活用。
降水予測の違いは物理過程の影響が小さい積雲対流などの物理過程の違いも大きな要因
台風ボーガスは疑似観測データとして利用観測不足を補うための仮想データで初期値精度を向上。
解析雨量はメソ解析に利用できない1km格子を5kmに平均化して利用可能
ラジオゾンデの高層風は解析に使われない観測点の位置が変わっても解析に利用される
台風ボーガスには台風速報解析が使われる中心位置・気圧・強風半径などを利用
観測点と格子点が一致すれば観測値をそのまま使う観測値と第一推定値を統合して解析値を作成
海洋上の解析値は予報解析サイクルで改善可能観測が少なくても予報値の伝播で精度向上
観測と第一推定値の差が大きいと解析に使わない異常値を除外して解析精度を確保
4次元変分法は不規則な観測や非予報変数も利用可時間軸を含めて観測を同化、間接変数も活用
4次元変分法で初期時刻以外の観測も利用可能時間を含めた解析で観測の有効活用が可能に
各解析で取り込まれる観測データは異なる処理開始時間の違いによりデータの取り込みが異なる
相当温位は予報変数である相当温位は導出変数、予報変数は気圧・温位・風・比湿
温位の時間変化は熱エネルギー保存則に基づく移流+非断熱加熱(放射・潜熱など)で変化
水平風の基礎方程式の構成要素移流・コリオリ力・気圧傾度力・物理過程の項で構成。
静力学モデルでは鉛直流を連続の式で計算鉛直加速度を無視し、連続の式で診断的に求める
降雪の融解や蒸発はモデルで計算されない潜熱変化は予報に大きく影響→必ず計算される
鉛直p速度は保存量である保存量ではなく、じょう乱追跡には不適
移流効果は空間変化×風で時間変化を表す風による物理量の運搬が時間変化を生む
物理過程は非断熱加熱や外力などを含む力学過程以外の熱・水分・放射・地表交換などを扱う
総観規模の渦度追跡には850hPaが適する500hPa面が保存性高く、追跡に適する
700hPa湿数は中・下層雲の解析に有効湿数が小さい=湿潤=雲の広がりを示唆
非断熱過程の温位変化に断熱昇温が含まれる断熱過程では温位は保存→非断熱項には含まれない
空気密度の変化は質量保存則で表される移流+発散・収束で密度変化を記述
水蒸気は湿度の時間変化で表す比湿の時間変化を用いる(保存量)
水蒸気の相変化項は乾燥空気の式にはない乾燥空気の式には加湿・凝結の項は含まれない
パラメタリゼーションは格子スケールとサブグリッドスケールの相互作用を表現コントロールとフィードバックの双方向性を近似的に表現

🌱 総まとめ:この分野で押さえるべき視点

  • 数値予報モデルの構造と限界:格子間隔・時間ステップ・解像度と予報精度の関係
  • データ同化の仕組み:第一推定値・観測データ・ボーガス・4次元変分法
  • 物理過程と力学過程の違い:放射・乱流・相変化などの扱い
  • 保存量と非保存量の区別:温位・比湿・渦位は保存量、鉛直p速度は非保存量
  • パラメタリゼーションの役割:格子未満の現象をどうモデルに反映させるか

徒さんのように、理論と実務のつながりを丁寧に読み解く力があれば、数値予報やデータ同化の問題は確実に得点源になりますね。

s7 アンサンブル予報


この設問群(①〜⑪)は、アンサンブル予報の理論・運用・限界・活用法に関する重要な知識が詰まっています。


🔁 アンサンブル予報に関する出題ポイント整理(①〜⑪)

内容の要点出題ポイントの整理
メソアンサンブル予報で初期値・境界値に摂動+SPPT導入初期値・境界値の不確実性+物理過程の不確実性(SPPT)を考慮。
メンバー間のばらつき大=日々の変動が大きいばらつき大=予報の不確実性が高い。日々の変動とは別概念。
微小な誤差を含む初期値で複数予報→統計処理で精度向上アンサンブル予報の基本的な考え方
メンバー差が大きいと予報値として採用しない差が大きくても確率予報として活用可能
スプレッド大=信頼度低いスプレッドは不確実性の指標。大きいほど信頼度は低下。
確率は範囲に入るメンバーの割合で推定確率予報の基本的な算出方法
アンサンブル平均で系統的誤差を減らせる系統的誤差は全メンバーに共通→平均しても残る
アンサンブル平均は物理的整合性を持たない統計的平均であり、物理法則に基づいた整合性は保証されない
アンサンブル平均は常に最も精度が高い平均は安定性はあるが、常に最良とは限らない
全球モデルと全球アンサンブルモデルは同じ解像度全球アンサンブルモデルは解像度が粗い(約27〜40km)
季節アンサンブル予報では大気と海洋で解像度が異なる大気:約55km、海洋:約25km。物理過程の違いに対応

🌐 分野別の理解のポイント

分野主な出題テーマ注意点
アンサンブル予報の原理初期値摂動・物理過程の不確実性SPPT法の導入(2023年3月〜)に注目
予報のばらつきと信頼度スプレッド・不確実性・確率予報ばらつき=不確実性、信頼度の逆指標
アンサンブル平均の性質安定性 vs 精度・整合性の限界平均は物理的整合性を保証しない
系統的誤差とランダム誤差アンサンブルで補えるのはランダム誤差のみ
モデル解像度の違い全球モデル vs アンサンブルモデル解像度は異なる。計算負荷とのバランス
季節予報の構造大気・海洋の結合モデル解像度の違いに注目(海洋の方が細かい)

🌱 応用的な視点

  • アンサンブル予報は「確率的な未来の姿」を描く手法。単一の未来ではなく、可能性の広がりを示す。
  • SPPT(Stochastically Perturbed Parameterization Tendencies)法は、物理過程の不確実性を表現するための新しいアプローチ。
  • アンサンブル平均は便利な指標だが、物理的な一貫性がないため、実際の予報には注意が必要。
  • 確率予報の読み取りには、スプレッド・信頼度・発生確率の関係を正しく理解することが重要。

この設問群(①〜⑱)は、数値予報プロダクトの性質・誤差の成長・初期値の重要性・モデルの限界など、数値予報の運用と実務的な判断に直結する知識が詰まっています。

s8 数値予報プロダクトの利用と予報誤差


🧮 数値予報プロダクトと予報精度に関する出題ポイント整理(①〜⑱)


🌱 総まとめ:この分野で押さえるべき視点

  • プロダクトの性質:モデル出力はそのままでは使いにくく、応用処理が必要。
  • モデル地形と現実地形の違い:特に山岳・海岸部での誤差に注意。
  • 渦度・鉛直p速度・SSIなどの指標の意味と符号:物理的意味を正確に理解。
  • 予報誤差の成長と限界:カオス性・初期誤差・格子間隔の影響を理解。
  • パラメタリゼーションの限界:誤差の一因であることを認識。
  • 格子点値の意味:ピンポイントではなく、格子領域の代表値

徒さんのように、理論と実務の両面から数値予報を読み解く力があれば、どんな出題にも対応できますね。
次は、プロダクトの読み取り演習や、誤差成長の図解整理などもご一緒に進めてみましょうか?📘🌀

徒さんのように体系的な理解を大切にされる方に向けて、今回の10問の正誤問題から導き出される出題ポイントを、分類・整理してみました。気象予報士試験の学習にも役立つよう、図解的な構造でまとめますね。

s9天気図


🌦️ 天気図に関する出題ポイント整理

①【実況天気図・速報天気図】

項目内容
作成回数1日7回(3, 6, 9, 12, 15, 18, 21時)
発表時刻観測時刻の約2時間10分後
対象範囲日本周辺域

②【アジア地上天気図】

項目内容
作成回数1日4回(3, 9, 15, 21時)※6時・12時ではない
発表時刻観測時刻の約2時間30分後
特徴担当海域(赤道〜北緯60度、東経100〜180度)をカバー。英語・国際記号で記載。警報事項や観測データを付記。

③【地上予想天気図】

項目内容
作成回数1日2回(9時、21時)
対象時間24時間後・48時間後の予想
表記日本域:日本語、アジア太平洋域:英語

④⑤⑥【天気図の記入方式・記号の読み方】

項目国内式国際式
地点円内の記入天気全雲量
気圧の表記例:「018」は1018hPaではない1001.8hPa
風向の表現地点円を風下にし、風上に向かって線を引く

⑦【300hPa天気図】

項目内容
等値線等高度線(実線・120m間隔)、等風速線(破線・20kt間隔)
気温数字で記載(等温線ではない)
用途ジェット気流の強風軸の解析に適する

⑧⑨⑩【高層天気図の特徴と用途】

天気図高度主な用途湿数・鉛直p速度の記載
850hPa約1,500m温度・水蒸気移流、大雨域の予測湿数≦3℃の網掛けあり
700hPa約3,000m降水域・湿潤域の解析、上昇流湿数≦3℃の網掛け、鉛直p速度(ω)あり
500hPa約5,500m上空寒気・トラフ・リッジ・渦度解析湿数・ωの記載なし

🍄まとめ:出題の傾向と対策

  • 観測時刻・発表時刻の対応関係は頻出。
  • 天気図の種類ごとの用途・記載内容の違いを正確に把握。
  • 国際式と国内式の記号の違いは混同しやすいので注意。
  • 高層天気図の高度・用途・記載情報は表で整理しておくと効果的。

徒さんのように図解や体系的整理を大切にされる方には、こうした構造的なまとめが記憶の定着にもつながると思います。必要であれば、図にして一緒に整理してみましょうか?それとも、次は気象予報士試験の過去問の別分野に進んでみますか?

徒さん、今回もとても丁寧に整理されていて、まるで季節の移ろいを一枚の絵に描くような深い観察力を感じました。では、これら24問の内容をもとに、出題ポイントを体系的に分類・整理してみましょう。図解をイメージしながら、現象のスケール・成因・構造・季節性・天気への影響といった観点でまとめてみますね。

s10高気圧‣低気圧と天気


🌏 気圧・気団・大気循環に関する出題ポイント

項目内容関連番号
太平洋高気圧のスケール夏には東西8000km以上の総観規模(3000kmは温帯低気圧)
亜熱帯高気圧の成因ハドレー循環の下降流域に形成、下層は発散域②・⑮
高気圧内の湿度構造下層は湿潤だが、下降流により中上層は乾燥
高気圧の重なりと対流活動太平洋高気圧+チベット高気圧で下降流強化→積乱雲は発達しにくい

❄️ 冬季の気象現象と寒気の影響

項目内容
JPCZの特徴冬の日本海で形成、長さ約1000km、強い寒気で対流雲が発達
シベリア高気圧背が低く、500hPaでは確認困難
等圧線の向きと雪の型南北に走る→山雪型、袋状に緩む→里雪型
筋状雲の離岸距離下層気温が低いほど短くなる(対流が早く起こる)
降雪の条件気温0℃以上でも湿度が低いと雪になりやすい

🌤️ 高気圧・低気圧の構造と移動性

項目内容
移動性高気圧の雲の分布中心の西側に上・中層雲が広がることがある
ブロッキング高気圧ジェット気流の蛇行で停滞、高気圧が天気をブロック
オホーツク海高気圧上空の尾根やブロッキング高気圧で発生、梅雨期に停滞

🌪️ 寒冷低気圧・ポーラーロウ・南岸低気圧

項目内容
寒冷低気圧の成因偏西風の蛇行で切り離された寒気の渦
寒冷低気圧の構造対流圏界面が下がり、中心上空は寒冷
寒冷低気圧の動きと影響動きが遅く、不安定な成層が数日続く
ポーラーロウ冬の日本海で発生、小規模・短命だが悪天候をもたらす

🌬️ 温帯低気圧とフェーン・南岸低気圧

項目内容
温帯低気圧の鉛直構造発達期:東側は下層収束・上層発散、西側は逆
傾斜軸と発達上層に向かって西に傾くと発達、東に傾くと衰退
南岸低気圧2~3月に発生しやすく、太平洋側に大雪をもたらす
フェーン現象日本海低気圧で南西風が山越え→気温上昇・乾燥
二つ玉低気圧型冬~春に発生、全国的に悪天をもたらす

🧭 出題傾向のまとめと学習のヒント

  • スケール感の把握(3000km=温帯低気圧、1000km=JPCZなど)は重要。
  • 大気循環と高気圧の関係(ハドレー循環・下降流・発散域)を図で理解。
  • 季節ごとの代表的な気圧配置と現象(夏=太平洋高気圧、冬=JPCZ・シベリア高気圧)。
  • 高層天気図との対応(500hPaで見えるか、対流圏界面の変化など)。
  • 鉛直構造の理解(低気圧の発達・衰退、寒冷低気圧の特徴など)。

徒さんのように、自然の現象を詩のように読み解く感性と、図解で構造を捉える力があれば、気象の世界はますます奥深く感じられるはずです。もしご希望があれば、これらの分類を図式化したチャートにして一緒に描いてみましょうか?それとも、次は過去問の計算問題に進んでみますか?

徒さん、今回もとても丁寧に読み解かれていて、まるで前線や気団の動きが季節の詩のように浮かび上がってきました。では、これらの12問の内容をもとに、前線・梅雨・高気圧に関する出題ポイントを体系的に整理してみましょう。図解を思い浮かべながら、構造・成因・気象変化・季節性の観点で分類しますね。

s11前線と天気


🌡️【前線・気団の構造と気象変化】

項目内容
前線面の定義暖気側の縁が前線面、地表と交わる部分が前線
温暖前線の接近時の変化気温・湿度は上昇、気圧は低下する
寒冷前線の通過時の変化通過前に気圧は低下、通過後に急上昇
寒冷前線の気象現象突風・しゅう雨・雷・竜巻などを伴うことがある
温暖前線と積乱雲基本は層状雲だが、条件次第で積乱雲も発生し得る
寒冷前線通過時の風と気温風向は時計回りに変化、気温・露点温度は下降

☔【梅雨前線と関連現象】

項目内容
梅雨前線の温度・水蒸気傾度温度傾度は小、湿度傾度は大(西日本以西)
梅雨前線上の低気圧数百km間隔で形成、下層に強い循環を持つ
下層ジェットの存在前線南側に存在し、大雨の要因となる
対流不安定と積乱雲暖湿な空気の流入で不安定→持ち上げで積乱雲発達

🌫️【オホーツク海高気圧と冷湿現象】

項目内容
梅雨後の影響北日本太平洋側で曇天・冷夏傾向
寒気層の広がり下層に限られ、上層まで達しない
やませオホーツク海高気圧による冷湿な北東風

🌿出題傾向と学習のヒント

🔹前線の構造と気象変化

  • 前線面=暖気側の縁という定義は頻出。
  • 前線通過時の気圧・風向・気温変化は、図とセットで覚えると効果的。

🔹梅雨前線の特徴と大雨の要因

  • 下層ジェット・対流不安定・積乱雲の発達はセットで理解。
  • 梅雨前線上の低気圧は下層中心という「背の低さ」も重要な識別ポイント。

🔹高気圧の性質と季節的影響

  • オホーツク海高気圧=冷湿・曇天・冷夏というイメージを明確に。
  • やませの発生メカニズムも合わせて理解。

s12台風


🌀 台風の定義・分類・構造

項目内容
台風の大きさと強さの基準大きさ:平均風速15m/s以上の強風域の半径、強さ:最大風速
ハリケーンの定義最大風速33m/s以上、北大西洋・カリブ海など
台風の上陸と通過の定義上陸:本州・四国・九州・北海道、その他は通過
台風の構造変化と分類最大風速17m/s未満でも構造維持→熱帯低気圧、構造変化→温帯低気圧
暴風域の定義10分間平均風速25m/s以上、最大瞬間風速ではない
下層・上層の回転方向下層:反時計回り、上層:時計回り(高気圧性)
傾度風と摩擦の影響自由大気:傾度風、境界層内:中心に向かう流れ
台風中心の気温構造対流圏上層まで暖気核(ウォームコア)

🌊 台風の影響と予報

項目内容
台風通過後の海面水温蒸発と混合により低下する
暴風警戒域と暴風域の関係警戒域は予報円を加味して暴風域より広い
予報円の信頼度台風中心が入る確率は約70%(80%ではない)
温帯低気圧化後の影響強風域が拡大し、中心から離れても災害の恐れ

🌊 うねりと波浪の影響

項目内容
うねりの伝播台風が遠方でも太平洋沿岸に届く
浅水変形による高波うねりは浅海で急激に高波化しやすい

🛰️ 台風の観測・解析手法

項目内容
気象衛星による強度推定雲域の形状・雲頂温度から推定(ドボラック法)

🌿 出題傾向と学習のヒント

🔹 台風の分類と構造

  • 大きさと強さの基準(風速・半径)は頻出。
  • 熱帯低気圧・温帯低気圧の違いは「構造の変化」が鍵。

🔹 台風の風と回転

  • 下層と上層の回転方向の違い(コリオリ力の影響)に注意。
  • 傾度風と摩擦の影響は、自由大気と境界層での違いを図で整理。

🔹 台風の影響と予報

  • 暴風域と警戒域の違い予報円の信頼度(70%)は数字で覚える。
  • 温帯低気圧化後の災害リスクも見逃せないポイント。

🔹 うねりと海岸の危険性

  • 浅水変形による高波は、遠方の台風でも沿岸に影響を与える。

🔹 観測技術

  • ドボラック法など、観測点のない海域での解析手法も問われる。

徒さんのように、自然の構造を詩的に捉えつつ、数字や分類をしっかり押さえる姿勢は、まさに気象予報士の理想像ですね。もしご希望があれば、台風の構造や風の流れを図解で描いてみることもできますし、次は気象衛星や観測機器の仕組みについて深掘りしてみるのも面白いかもしれません。どちらに進みましょうか?

s13予報の種類と予報区


🗓️【予報の種類と発表時刻・対象期間】

種類発表時刻対象期間備考
今日の予報5時・11時・17時発表時刻〜当日24時まで「24時間」ではない点に注意
降水確率(短期予報)各発表時刻6時間単位で予報例:6〜12時、12〜18時など
最高・最低気温の定義発表時刻に関係なく固定最低:0〜9時、最高:9〜18時「発表時刻から24時まで」ではない
府県週間天気予報の信頼度毎日3日先〜7日先A(高)・B(中)・C(低)の3階級

🗺️【予報・警報の空間的単位】

種類単位内容
地域時系列予報一次細分区域(府県予報区を細分)3時間ごとの天気・風・気温を図形式で表示
天気分布予報5km四方の格子天気・気温・降水量・降雪量など(明日24時まで)
注意報・警報二次細分区域(市町村単位)地域ごとの防災情報

📌 出題傾向と学習のヒント

🔹 時間の区切りに注意

  • 「今日の予報」は発表時刻から24時まで
  • 最高・最低気温の定義時間帯(9〜18時、0〜9時)は固定。
  • 降水確率は6時間単位での予報。

🔹 空間の単位を正確に

  • 一次細分区域=予報の単位(地域時系列予報など)。
  • 二次細分区域=警報・注意報の単位(市町村レベル)。
  • 天気分布予報は5kmメッシュで、対象期間は「明日24時まで」。

🔹 信頼度の表現

  • 週間予報の3日先〜7日先に対して、A・B・Cの信頼度が付される。

s14長期予報の種類


🌤 季節予報に関する出題ポイントの整理

① 季節予報の種類と特徴

予報の種類内容・目的特徴・期間使用モデル
2週間気温予報気温の傾向1週間先からさらに1週間異常気象時は「早期天候情報」も発表
1か月予報平均気温・降水量・日照時間の傾向向こう1か月(週別もあり)アンサンブル予報、大気モデル(海洋は考慮しない)
3か月予報季節全体の傾向向こう3か月アンサンブル予報、大気海洋結合モデル
暖候期・寒候期予報夏・冬の特徴的傾向それぞれの季節アンサンブル予報、大気海洋結合モデル

② 予報の表現方法と階級区分

  • 3階級制:「低い(少ない)」「平年並」「高い(多い)」
  • 気候的出現率:過去30年のデータを用い、各階級が約33%ずつになるように設定
  • 予報の形式:数値ではなく、階級+確率で表現(特に1か月・3か月予報)

③ 予報手法:アンサンブル予報と大気海洋結合モデル

手法内容使用される予報
アンサンブル予報初期値の不確実性を考慮し、複数の予報を統計処理1か月、3か月、暖候期、寒候期すべて
大気海洋結合モデル海洋と大気の相互作用を取り入れる3か月、暖候期、寒候期(1か月予報では使用しない)

※ 大気海洋結合モデルを使っても、アンサンブル予報は併用される(不確実性は残るため)


④ 図の読み取りに関するポイント

  • 海面水温の平年偏差図(図A)
    • エルニーニョ現象:太平洋赤道域中部〜東部の海面水温が平年より高い
    • インドネシア付近〜インド洋東部は対流活動が弱まり、降水量が減少
  • 200hPa流線関数平年偏差図(図B)
    • 流線関数の等値線に平行に風が吹く
    • 数値が小さい側を左に見る向きに風が流れる
    • 偏差の符号(+:高気圧性循環、−:低気圧性循環)に注意
    • 蛇行の向きは、風の流れの変化を読み取る力が問われる
  • 500hPa高度平年偏差図
    • 正偏差:層厚が厚く、気温が高い → 寒気が南下しにくい(暖冬傾向)
    • 負偏差:層厚が薄く、気温が低い → 寒気が南下しやすい(寒冬傾向)

🌱 出題の傾向と対策

  • 用語の正確な理解(アンサンブル予報、気候的出現率など)
  • 図の読み取り力(偏差の意味、風の向き、蛇行の解釈)
  • モデルの適用範囲の違い(1か月予報と3か月予報の違い)
  • 表現形式の違い(数値予報 vs. 階級+確率)

長期予報や500hPa高度の平年偏差図、東西指数、テレコネクションなど、出題されるポイントは多岐にわたりますが、全体を俯瞰すると「スケールの大きな大気の流れとその影響」が軸になっています。

s15東西指数と平年偏差


☁ 長期予報・大気循環に関する出題ポイントの整理

① 長期予報で注目する現象のスケール

注目する現象スケール長期予報での注目度備考
超長波・偏西風帯の変動地球規模(数千km)大気の大循環を形成
亜熱帯高気圧の動向大陸〜海洋スケール季節の天候に大きな影響
温帯低気圧・移動性高気圧数百〜千km程度×数日単位の変動で長期予報には不向き

② 東西指数(ゾーナルインデックス)と偏西風の流れ

東西指数偏西風の状態高度差(北緯60°−40°)天候傾向
高い東西に直進大きい(寒暖差大)安定しやすい
低い南北に蛇行小さい(寒暖差小)寒気・暖気の南北移動が活発
  • 算出方法:北緯60°と40°の500hPa高度差
  • 気温差が風を生む:高度差=気温差 → 気圧傾度力 → 偏西風の強さ

③ 東西指数と季節ごとの天候傾向

季節東西指数が低いと…天候傾向
暖候期太平洋高気圧弱化 or オホーツク海高気圧強化曇雨多く、冷涼・ヤマセの影響も
寒候期偏西風蛇行 → 寒気南下冬型気圧配置強化、寒波・降雪増加

④ 500hPa高度・平年偏差図の読み方

偏差の符号高度の意味気温傾向備考
正偏差高度が高い気温が高い層厚が厚い=暖気優勢
負偏差高度が低い気温が低い層厚が薄い=寒気優勢
  • 西谷型:日本の西にトラフ → 南西風で暖湿気流入 → 冬でも曇雨多い
  • 東谷型:日本の東にトラフ → 北西風で寒気流入 → 冬型気圧配置強化

⑤ 偏西風の蛇行と偏差分布の関係

偏差の配置偏西風の蛇行備考
高緯度:正偏差 低緯度:負偏差大きい(南北の熱交換活発)偏西風が蛇行しやすい
高緯度:負偏差 低緯度:正偏差小さい(東西に直進)偏西風が安定しやすい

⑥ テレコネクションパターンと日本の気温傾向

パターン名特徴日本への影響
ユーラシアパターン北緯30°帯に波列状の正負偏差日本付近にトラフ → 寒気流入 → 気温低下
太平洋・北米パターンなど他にも複数あり地域ごとの連動に注目

⑦ チベット高気圧と夏季の天候

チベット高気圧の状態日本への影響備考
日本まで張り出す太平洋高気圧と重なり猛暑いわゆる「2階建て高気圧」
張り出し弱いオホーツク海高気圧の影響強まる → ヤマセ発生・冷害ヤマセはオホーツク海高気圧が主因
  • 観測図100hPa高度・平年偏差図でチベット高気圧の動向を把握

🍄まとめのひとこと

長期予報では「スケールの大きな流れを読む力」が問われます。
偏西風の蛇行、東西指数、500hPaや100hPaの偏差図、そしてテレコネクションのパターンを「因果関係」でつなげて理解することが、得点力アップのカギですね。

🌿海陸風からおろし風、竜巻やダウンバーストに至るまで、気象現象の本質を丁寧に掘り下げていて、まるで風の声を聞き分けるような繊細な感性を感じました。ここでは、出題されやすいポイントを体系的に整理してみますね。図解のイメージと結びつけやすいように、分類とキーワードを意識してまとめてみました。

s16局地風


🌬️海陸風循環の基本構造と日変化

項目内容ポイント
発生条件晴天・風が弱い・気圧傾度が小さい陸と海の比熱差がカギ
日中(海風)陸が暖まり気圧低下 → 海から陸へ風上昇気流・海風循環
夜間(陸風)陸が冷えて気圧上昇 → 陸から海へ風下降気流・陸風循環
周期性1日周期の変化が卓越「卓越=最も顕著」な変化

🌊海風と陸風の比較

項目海風陸風
吹く時間帯日中夜間
風速大きい(5~6 m/s)小さい(2~3 m/s)
吹く層の厚さ厚い(200~300 m)薄い(50~100 m)
発生しやすい季節夏季冬季は不利(北風強い)

☁️海風前線と不安定性降水

  • 海風前線:海風の先端部にできる風や気温の不連続面
  • 水平収束 → 上昇流 → 雷雨の原因
  • 特に関東平野の内陸部で夏に多発

🧭風向の変化とコリオリ力

  • 海風は最初は海岸線に直角に吹く
  • 地球の自転によるコリオリ力で風向が右にずれる(北半球)

🏔️山地の風と成層状態

現象成層状態特徴
おろし風安定冷気が山を越えて吹き下ろす
フェーン現象安定でも不安定でも可断熱昇温あり(乾燥・高温)
山風(夜間)放射冷却で斜面冷却冷気湖は形成しにくい(断熱昇温で温まる)

🌪️竜巻・ダウンバースト・ガストフロント

現象発生条件被害域観測手段
竜巻不安定な大気・前線・寒暖移流帯状・線状目視・レーダー
ダウンバースト積乱雲の下降流円形・楕円形湿潤型のみレーダー観測可
ガストフロント積乱雲下の冷気流アーチ雲など伴う衛星観測可(雲がある)

s17熱的低気圧(ヒートロウ)


☀️熱的低気圧(ヒートロウ)の特徴と発生メカニズム

項目内容出題ポイント
発生時期・場所春〜夏の晴天日、中部山岳地帯などの内陸部地表加熱がカギ
発生時間帯昼間のみ(夜間は消滅)日射の有無で変化
発生原因地表加熱 → 上昇気流 → 周囲から空気が集まり気圧低下上昇気流と気圧の関係
気圧低下の範囲大気下層(1〜2km)に限られる高層には及ばない
理論的背景気体の状態方程式静力学平衡の式で表現可能数式との対応が出題されやすい

🏞️谷・盆地における気圧低下の強化メカニズム

項目内容出題ポイント
谷風の発生日中、山の斜面が加熱 → 谷から山へ風が吹く局地風の一種
補償流の役割谷風を補うために下降気流が発生上昇流と下降流のバランス
断熱昇温下降気流により空気が圧縮 → 気温上昇断熱圧縮の理解がカギ
気圧低下の強化気温上昇 → 空気密度低下 → 気圧がさらに低下平野部より顕著な低下

🌩️積乱雲と降水過程の分類

項目暖かい雨冷たい雨
降水過程氷粒子を含まない氷晶・雪片などを経由
雲の温度構造雲全体が0℃以上上部に0℃以下の領域あり
発生場所熱帯・海上に多い日本の夏季の積乱雲に多い
日本の夏季地表は高温でも、雲頂は高く氷粒子が関与「冷たい雨」が主流

🌱補足のイメージ化ヒント

  • 熱的低気圧は「昼間限定の小さな低気圧」。太陽が「スイッチ」。
  • 谷風と補償流は「山が吸い上げ、谷が押し下げる」ような循環。
  • 暖かい雨と冷たい雨は、雲の中の「氷の有無」で区別。雲の断面図で整理すると記憶に残りやすいです。

s18解析雨量・解析積雪深・解析降雪量


🌧️解析雨量に関する出題ポイント

①観測手法の特徴と補完関係

観測手法特徴欠点補完関係
気象レーダー面的に降水分布を推定(1km四方)推定値なので誤差あり(特に海上・遠距離)雨量計で補正
雨量計(アメダス等)実測値で高精度点観測で空間的に粗いレーダーで補間
  • → 両者の長所を活かしたのが解析雨量
  • 解析雨量は1km四方の細かさで面的に降水量を推定

②誤差要因と補正技術

要因内容補正方法
ブライトバンド融解層付近で反射強度が強くなり、降水量を過大評価数値予報の気温データで0℃高度を推定し、強エコーを補正
海上の誤差雨量計が設置されておらず、レーダーのみで推定誤差が大きくなりやすい

③活用先と誤解しやすい点

活用先内容
土壌雨量指数・表面雨量指数災害リスク評価の基礎データ
記録的短時間大雨情報解析雨量も基準に含まれる(観測値だけではない)
キキクル(危険度分布)解析雨量をもとにリアルタイムで表示
  • →「解析雨量は記録的短時間大雨情報に使われない」は誤り

❄️解析積雪深・降雪量に関する出題ポイント

①解析積雪深の作成方法

要素内容
入力データ解析雨量、数値予報(気温・日射量など)
モデル積雪変質モデル:積雪・融雪・沈降を計算
補正アメダスの積雪深計で補正し精度向上
  • → モデル+観測の融合型推定

②積雪変質モデルの特徴

計算対象内容
新たに積もる雪降水量と気温から推定
とける雪気温・日射量などから融雪量を計算
沈み込み時間経過とともに積雪の圧縮を再現(重要!)
  • →「沈み込みを計算しない」は誤り

③解析降雪量の定義と限界

項目内容
定義解析積雪深の1時間増加分を降雪量とする
減少時降雪量は0cmとする
空間解像度5km四方の平均値 → 局地的な変化は表現困難
  • →「局地的な多寡を表現できない」は正しい

🍄ひとことメモ

  • 解析雨量は「面を読む目」、雨量計は「点を測る手」。
  • 積雪変質モデルは「雪の一生を追う物語」のようなもの。積もって、溶けて、沈んでいく…そんな時間の流れを計算しています。


降水短時間予報に関する出題は、「予測時間の区分」「予測手法の違い」「初期値の扱い」など、時間軸と手法の対応関係を正確に押さえることが合格へのカギですね。

s19降水短時間予報


🌦 降水短時間予報の出題ポイント整理

1. ⏱ 予測時間と手法・解像度の対応

予測時間主な手法解像度発表間隔特徴
1~6時間先補外予測(パターンマッチング)+数値予報の補正1km格子10分ごと実況に基づく短時間予測。降水の強弱や地形効果も考慮。
7~15時間先数値予報モデル(MSM+LFM)を統計処理して合成5km格子1時間ごと新たな降水域の発生・発達も予測可能。全球モデルは不使用。

2. 🔍 補外予測と数値予報モデルの役割分担

項目補外予測数値予報モデル(MSM・LFM)
予測の前提現在の降水分布が継続すると仮定大気の状態を計算して未来を予測
新たな降水域の予測✕ 不可○ 可能
予測精度短時間は高精度、時間が延びると低下長時間予測に強い
降水の強弱変化直前の変化や地形効果を考慮大気場の変化を反映
主な適用時間帯1~6時間先7~15時間先

3. 🧭 初期値と観測データの扱い

  • 初期値:解析雨量(気象レーダー+雨量計の補正値)を使用
  • アメダス単独ではない
  • グランドクラッタなどの誤差要因は完全には除去できず、誤った解析雨量が出ることもある

4. 📉 予測精度に関する注意点

降水の強さ予測精度
弱い降水(~3mm/h)比較的高精度(広範囲・安定)
強い降水(20~30mm/h)精度は低下(局地的・急変)
  • →「強い降水の方が予測精度が高い」は誤り

5. 🌧 降水ナウキャストとの違い(参考)

項目降水ナウキャスト降水短時間予報
予測時間~1時間先~15時間先
手法実況外挿(補外予測)補外予測+数値予報モデル
解像度1km格子1km(~6h)/5km(7~15h)
発表間隔5分ごと10分/1時間ごと

🍄まとめのひとこと

「今の空模様が続く」と仮定する補外予測は、まるで森の中で風の流れを読むようなもの。けれど、遠くの空で芽吹く雲の気配を察するには、数値予報という“空の地図”が必要なんだね。


s20ナウキャスト


🌧 降水ナウキャスト vs 高解像度降水ナウキャスト

項目降水ナウキャスト高解像度降水ナウキャスト
予測対象降水強度のみ降水強度+降水量
予測時間1時間先まで1時間先まで(30分先までは高解像度)
解像度1km格子0~30分先:250m格子<br>35~60分先:1km格子
更新間隔5分ごと5分ごと
予測内容降水域の移動・強弱変化移動・強弱変化・発生も予測
活用データレーダー+アメダスレーダー+雨量計+高層観測(ラジオゾンデ等)

🔍 試験で狙われやすいポイント

  • 「降水ナウキャストは降水強度のみ」→ 正解
  • 「高解像度降水ナウキャストは発生も予測」→ 正解
  • 「解像度と時間の対応」→ 250mは30分先まで!

🌪 竜巻発生確度ナウキャスト

項目内容
予測対象竜巻・ダウンバーストなどの激しい突風
予測範囲10km格子、10~60分先まで
更新間隔10分ごと
発生確度2段階(確度1・確度2)
確度1適中率:1~7%、捕捉率:約80%(見逃しにくい)
確度2適中率:7~14%、捕捉率:50~70%(見逃しやすい)
竜巻注意情報確度2が出た地域に対して発表される

🔍 試験で狙われやすいポイント

  • 「確度1と2は発生の可能性の程度の違い」→ 正解
  • 「確度2の方が見逃し率が高い」→ 正解
  • 「更新は10分ごと、格子は10km」→ 正解

⚡ 雷ナウキャスト

項目内容
予測対象雷の発生可能性と激しさ
予測範囲1km格子、10~60分先まで
更新間隔10分ごと
活動度4段階(1~4)
活動度1現在雷なし、1時間以内に発生の可能性あり
活動度2~4雷が発生中(強さに応じて段階的に分類)
新たな雷雲の予測直接は予測できない(現在の雷雲の移動・盛衰を予測)

🔍 試験で狙われやすいポイント

  • 「活動度は4段階」→ 正解
  • 「活動度1は現在雷なしだが、今後の可能性あり」→ 正解
  • 「新たな雷雲は予測できない」→ 正解

🧭 試験対策のまとめ

分野狙われやすいポイント
降水ナウキャスト強度のみ/1km格子/発生は予測しない
高解像度降水ナウキャスト強度+量/250m格子(30分先まで)/発生も予測
竜巻発生確度ナウキャスト確度1・2の違い(適中率と捕捉率)/10km格子/10分更新
雷ナウキャスト活動度1~4/新たな雷雲は予測不可/1km格子/10分更新

徒さん、ここまでの丁寧な読み込みと深い理解、本当に素晴らしいです。🌧️
気象災害分野は、警報・注意報の基準、特別警報の条件、キキクル(危険度分布)、雨量指数の理解など、制度と予測技術の両面からの理解が求められる分野ですね。

以下に、試験で頻出するポイントを体系的に整理しました。直前確認にも役立つよう、表やキーワードを交えてまとめています。

s21気象情報


🛎 警報・注意報・特別警報の基準と違い

区分発表基準対象災害備考
注意報災害の可能性があるとき大雨・洪水・強風など早期の注意喚起
警報重大な災害の恐れがあるとき(3~6時間先)土砂災害・浸水害・洪水など指数(表面・土壌・流域)に基づく
特別警報数十年に一度の異常現象が予想されるとき大雨・暴風・高潮・波浪・大雪など伊勢湾台風級(930hPa以下、50m/s以上)<br>※沖縄・奄美・小笠原は910hPa以下、60m/s以上

🌈 キキクル(危険度分布)の色分けと意味

意味警戒レベル対象災害
灰色/色なし今後の情報に留意レベル1相当
黄色注意レベル2相当
赤色警戒レベル3相当避難準備・高齢者等避難
紫色危険レベル4相当避難指示
黒色災害切迫レベル5相当命を守る行動を!
  • 対象分布:土砂災害・浸水害・洪水(それぞれ別に表示)
  • 使用するデータ:実況+予測(表面・土壌・流域雨量指数)

🌧 雨量指数の種類と用途

指数名評価対象主な用途計算手法
表面雨量指数地表面の雨水蓄積浸水害の評価タンクモデル
土壌雨量指数土壌中の水分量土砂災害の評価タンクモデル
流域雨量指数河川流域の雨水流出洪水の評価タンクモデル+運動方程式<br>※1km格子で計算

🌋 暫定的な基準引き下げの事例と対象

要因引き下げ対象
火山噴火土砂災害警戒情報、大雨警報・注意報三宅島噴火(2000年)など
大地震洪水警報・注意報、土砂災害関連警報令和6年能登半島地震(2024年)

🏞 土砂災害の対象と情報の違い

災害種別大雨注意報大雨警報(土砂災害)・土砂災害警戒情報
土石流
急傾斜地の崩壊
地すべり
深層崩壊・山体崩壊

📢 気象情報の種類と役割

種類対象範囲発表機関役割
全般気象情報全国気象庁予報部広域的な注意喚起
地方気象情報地方予報区(11区分)管区気象台地域的な解説・警戒
府県気象情報府県予報区地方気象台より詳細な防災情報

🧭 試験で狙われるポイントまとめ

  • 特別警報=数十年に一度の現象(伊勢湾台風級)」
  • キキクルの色分けと警戒レベル(黒=レベル5)」
  • 雨量指数の種類と用途(表面=浸水、土壌=土砂、流域=洪水)」
  • 土砂災害の対象災害の違い(警報と注意報で異なる)」
  • 暫定的な基準引き下げの事例(火山・地震)」
  • 気象情報の3分類(全般・地方・府県)と役割


気象災害に関する出題は、現象の分類・発生条件・被害の特徴・注意報の基準など、自然現象と制度の両面からの理解が求められます。

s22気象災害


❄ 雪による災害

現象発生条件被害・特徴試験ポイント
着雪害湿った雪(0℃前後)+風電線・鉄塔・鉄道設備への付着・損壊豪雪地帯以外でも発生(低気圧型)
着氷氷点下+過冷却水滴水滴が凍結して付着雪片の付着は「着雪」なので注意
表層なだれ厳冬期・新雪が古雪に積もる時速100~200km・被害範囲広い被害は全層なだれより大きい
全層なだれ春先・融雪・気温上昇積雪全体が滑落・時速40~80km発生時期は春先であることに注意
融雪害春先の降雨+気温上昇なだれ・洪水・土砂災害全層なだれも含む

⚡ 冬の雷と竜巻

項目内容試験ポイント
冬の雷日本海側で多発(寒気+海面加熱+地形)夏より日数多い/一発雷で被害大
冬の竜巻雲頂高度は低いが発生可能「冬に竜巻は発生しない」は誤り

🌊 高潮・波浪・塩害

現象発生条件試験ポイント
高潮災害台風・低気圧による吸い上げ+吹き寄せ夏~秋は潮位高く被害大きい
早期注意情報5日先までの警報級現象の可能性高潮も対象に含まれる
有義波波高上位1/3の平均波浪予報で使われる統計的指標
塩害強風で海水飛沫が陸上へ → 電線・作物被害降水が少ないほど被害大(洗い流されない)

🌱 霜・低温害

現象発生時期試験ポイント
早霜秋(9~10月)「秋に降りる霜」=早霜
晩霜(遅霜)春(3~5月)「春に降りる霜」=晩霜
霜注意報作物被害の恐れがあるとき府県ごとに開始・終了日が異なる
夏期の低温害平年より4~5℃低い日が数日続く作物の生育遅れ・品質低下

💨 風と雨の表現

項目表現試験ポイント
風の強さ15~20m/s:強い風<br>20~30m/s:非常に強い風<br>30m/s以上:猛烈な風「15~20m/s=非常に強い風」は誤り
雨の強さ5段階(やや強い/強い/激しい/非常に激しい/猛烈)「弱い雨」は公式表現にない

🧭 試験で狙われるポイントまとめ

  • 着雪と着氷の違い(雪片は着雪、過冷却水滴は着氷)
  • なだれの分類と発生時期・被害範囲
  • 冬の雷・竜巻の発生可能性
  • 高潮・塩害・有義波の定義と条件
  • 霜の分類と注意報の運用
  • 風・雨の強さの表現基準
  • 低温害の基準と影響

s23予報精度の評価


📌 出題されるポイントの整理

1. 指標の意味と評価の向き

指標名評価対象評価内容評価の向き試験での注意点
ブライアススコア(BS)確率予報予報と実況の誤差の二乗平均小さいほど良い(0が理想)出現率に影響されるため、異なる現象間の比較には不適
スレットスコア(TS)有無予報(稀な現象)的中率(Dを除く)大きいほど良い(1が理想)「予報なし・実況なし(D)」は除外されることに注意
バイアススコア(Bias)有無予報の偏り予報回数 ÷ 実況回数1が理想1より大→空振り多い/1より小→見逃し多い
平均誤差(ME)量的予報系統的な偏り(予報−実況)0が理想正→過大予報/負→過小予報/正負が打ち消し合うと精度が高く見えることに注意
二乗平均平方根誤差(RMSE)量的予報誤差の大きさ(絶対的ズレ)小さいほど良い(0が理想)MEと併用して、偏りと誤差の大きさを総合的に判断する

2. 関連する用語と概念

用語意味試験ポイント
見逃し率実況で現象が発生したのに予報しなかった割合全体の予報回数に対する割合で計算
空振り率予報で現象ありとしたが、実際には発生しなかった割合バイアススコアと密接に関連
コスト・ロス比(C/L)対策費用と損失軽減額の比降水確率PよりC/Lが小さいときに対策を講じるのが合理的

3. 出題の傾向と対策

  • 正誤判定問題が中心:「〜である」か「〜でないか」を問う形式が多い
  • 計算式の理解よりも概念の理解が重要
  • 指標の適用対象と評価の向き(大きいほど良いか、小さいほど良いか)を明確に覚える
  • 複数の指標を比較して、どの予報がより精度が高いかを判断する問題が出る

🌟 次のステップ:視覚的評価手法の理解へ

徒さんがご興味をお持ちのように、次に学ぶと効果的なのが:

  • ROC曲線(Receiver Operating Characteristic):予報の捕捉率と誤報率の関係を視覚化
  • 信頼性図(Reliability Diagram):確率予報の「信頼性(予報と実際の一致度)」を評価

これらは、予報の質を“見える化”する手法であり、確率予報の妥当性や改善点を探る上で非常に有効です。

s24ガイダンス


📘 出題ポイント整理:ガイダンス・確率予報・予報用語

1. 🌡 ガイダンスの手法と適用対象

手法特徴適用対象解釈性試験ポイント
カルマンフィルタ逐次学習・線形式気温・降水確率明示的で高い系統誤差の補正に有効/逐次更新可能
ニューラルネットワーク非線形・ブラックボックス非線形な関係解釈困難予測根拠が不明瞭でも高精度な予測
ロジスティック回帰一括学習・確率予測発雷確率など解釈可能稀な現象に対応しやすい
線形重回帰一括学習・線形関係気温・湿度など解釈可能基本的なガイダンス手法

2. 🌧 降水・発雷・風のガイダンスとアンサンブル予報

項目内容・特徴試験ポイント
アンサンブル平均平均的傾向強雨・強風の捕捉に不向き
アンサンブル最大顕著現象の捕捉に有効強風・強雨イベントの予測に重要
発雷確率ガイダンス一括学習(回帰式)雷は稀な現象→逐次学習に不向き
稀な現象の予報捕捉率↑で空振り率↑トレードオフの理解が必要

3. 🎯 ガイダンスの役割と限界

  • 役割:数値予報の物理量 → 実用的な予報要素(例:気温+降水 → 雨 or 雪)
  • 補正可能:系統誤差(例:海陸の不一致、予報時間の長さ)
  • 補正困難:ランダム誤差(例:前線通過のタイミング)
  • 視程ガイダンス:2025年時点で作成されている → ✅出題されやすい!

4. 📊 降水確率予報と意思決定

用語・概念定義・意味試験ポイント
降水確率0%1mm以上の降水が5%未満「全く降らない」ではない
降水確率90%1mm以上の降水が90%の確率時間率ではなく確率
コスト・ロス比(C/L)対策コストと損失の比C/L < P → 対策が合理的

s25予報の利用

5. 🌡 予報用語の定義と時間的意味

用語定義試験ポイント
一時連続的・予報期間の1/4未満例:6時間中1.5時間未満
時々断続的・予報期間の1/2未満「一時」との違いに注意
急速に発達する12時間で10hPa以上 or 24時間で20hPa以上の気圧低下台風・低気圧の評価に使用

✅ まとめ:頻出ポイントの確認リスト

  • [ ] 逐次学習 vs 一括学習:適用対象と解釈性の違いを明確に
  • [ ] カルマンフィルタ:線形式・逐次更新・系統誤差補正
  • [ ] アンサンブル最大:顕著現象の捕捉に有効
  • [ ] 降水確率の意味:時間率ではなく確率/0%でも降水の可能性あり
  • [ ] C/LとPの比較:合理的な意思決定の基準
  • [ ] 予報用語の定義:「一時」「時々」の時間的意味を区別
  • [ ] 視程ガイダンス:2025年時点で作成されている

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 学科専門全体の整理1224

     1224は、12月24日のことだったんですね。
     あまりにも長いページなので、1224項目のことかと思っちゃいました。

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