過去問一般🟢問2 52~63回 再1周目

めざせ気象予報士一般分野

 問2は、主に「大気の熱力学」の領域で、学科一般の一つの山の部分です。

52回 問2 湿潤空気について 仮温度と湿潤空気の状態方程式🟢🟢🟢

問2 湿潤空気について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る適切な語句の組み合わせを,下記の1~5の中から一つ選べ。ただし,大気は静力学平衡の状態にあるものとする。

ある湿潤空気に対して,同じ圧力,同じ(a)🟢をもつ乾燥空気の温度を仮温度と定義することにより,湿潤空気の状態を表す式として,乾燥空気に対する状態方程式を用いることができる。ある気圧における湿潤空気の温度と仮温度とを比べると,仮温度の方が(b)🟢。ある地点において高度 Hから大気上端までの空気の仮温度が高いほど,高度 Hでの気圧は(c)🟢。

  • (a)密度 仮温度Tv=T(1+0.61w) [Tv:仮温度 T:乾燥空気の温度 w:空気の混合比 ]
  • (b)高い 湿潤空気の混合比wは、プラスの数値なので、必然的に Tv>T となる。
  •  さらに、復習のため[w:空気の混合比]は、湿潤空気の中に含まれる水蒸気と乾燥空気の比です。予備知識:一般に、混合比wは、0.03を超すことはあまりないので、無視(Tv=T)しても実質的な影響はほとんどないようです。
  • (c)低い 大気上端までの空気の仮温度が高い”ので上昇気流が起きていると考えられる。
  • 水分子が多い=仮温度が高い=密度が小さい
  • 密度が小さい空気が上空に多い=空気柱が軽い
  • よって、下の層(高度H)での気圧は低くなる
  • 正解は①

 ここで、仮温度と湿潤空気の状態方程式について(テキストP40)についてしっかり確認しておくことが必要だろう。ここでの結論としては、「湿潤空気は乾燥空気より軽い(水18:空気29)」ということだろう。

53回 問2 空気塊の温位と相当温位🔴🟢🔴🔴

(a) 誤 通常の条件だけを考えると正しいような印象を持ちますが、1000hPaより気圧が高い条件では、温位よりも気温が高くなります

例えば下のエマグラム(下関)では、地上気温は11℃、地上気圧が約1030hPaです。1000hPaの気温つまり温位は282K(9℃)ですね。
だから、温位よりも気温のほうが高くなった例です。

(b)含有している水蒸気の潜熱を放出した結果が相当温位になりますから、湿潤空気の温位は相当温位よりも低くなります。

(c)普通に考えて、乾燥空気は乾燥断熱線に沿って上昇し、温位は保たれたままなので 

解説には、「乾燥空気が断熱的に上昇するとは、エマグラム上では乾燥断熱線(等温位線)にそって上昇することなので、温位は変わりません。」とあるので考え方も正しかったですね。

(d)正 凝結しながら上昇ということなので、潜熱を放出しながら温位は上昇していくと考えるので

解説には、「飽和した空気塊が水蒸気を凝結させながら断熱的に上昇するとは、エマグラム上では湿潤断熱線に沿って上昇することです。乾燥断熱線(等温位線)よりも湿潤断熱線の傾きが大きいので、上昇に伴って温位が高くなることになります。」とエマグラムを提示しています。考え方正。

54回 問2 空気の全体の気圧=乾燥空気の分圧+水蒸気🔴理解できた!

  • 乾燥空気の分圧が問われている。「その空気の全体の気圧=乾燥空気の分圧+水蒸気分圧」なので、「乾燥空気の分圧=全体の気圧-水蒸気分圧」となります。
  • 全体の気圧は1008hPaですが、水蒸気分圧が分からないので求めます。飽和水蒸気密度26gmー3で相対湿度50%から、この空気塊にはρ=13gmー3(0.013kgm-3)の水蒸気が含まれていることが分かる。
  • p=ρRTに数値を代入すると、p=0.013kgm-3×461(J/Kg・K)×300K
  • 計算すると1797.9N/m2⇒1800Pa⇒18hPa
  • 「乾燥空気の分圧=全体の気圧-水蒸気分圧」なので、1008-18=990(hPa)以上
  • ④が正解

55回 問2 空気塊を断熱的に持ち上げたときの相対湿度

今、1,000hPaの相対湿度が50%なので、この空気塊には25℃の飽和水蒸気圧…31.7hPaの50%の水蒸気圧がかかっている。また、気圧が1,000hPaから900hPaまで下がっているので、その90%ということで…31.7×0.5×0.9=14.265 気温減率は、乾燥断熱減率で15℃に下がるので、その時の飽和水蒸気圧は、17hPa。(14.265/17)×100=83.9 よって、ニアリーイコール 84%

正解は④

56回 問2 湿潤大気中で空気塊を持ち上げたときの気温等の変化

問2 湿潤大気中で空気塊を持ち上げたときの気温等の変化について述べた次の文章の空欄(a),(b)に入る数値の組み合わせとして最も適切なものを,下記の1~5の中から1つ選べ。ただし,乾燥断熱減率は10℃/km,湿潤断熱減率は5℃/km とする。

地上(高度0km)で気温が25℃,高度3km で気温が5℃の大気中において,周囲の空気と混合せずに断熱的に地上から上昇した空気塊の自由対流高度が3kmとなった。
このとき,持ち上げ凝結高度は(a)km,そこでの空気塊の温度は(b)℃となる。

湿潤空気なので気温減率は、5℃/kmである。上昇した空気塊が自由対流高度に達したということは、その空気塊の気温が周囲と等しい5℃になったということを意味している。この時の高度が3kmなので、気温減率5℃/kmで降ろしていくと持ち上げ凝結高度に達するはず。一方、地上25℃の空気塊の気温はは乾燥断熱減率10℃/kmで下がっていき、2つの交点が持ち上げ凝結高度ということで確定する。

正解は② 求める持ち上げ凝結高度をHとすると、

25-10H-5(3-H)=5と表せる。計算するとH=1

参照 https://kishoyohoshi.com/archives/13938.html

57回 問2 対流圏と成層圏の経度平均した7月の気温・風速の東西成分

問2 対流圏と成層圏の経度平均した7月の月平均の気温及び風速の東西成分について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る語句の組み合わせとして適切なものを,下記の1~5の中から1つ選べ。

成層圏の気温は,オゾンの紫外線吸収に伴う加熱量の違いから,(a)の方が高い。南北両半球の中緯度の風速の東西成分の鉛直分布を対流圏から上部成層圏まで高度に沿ってみていくと,南北両半球ともに対流圏界面付近で西風が極大となり,下部成層圏には西風の弱い高度があって,そこから上空に向かって北半球では(b),南半球では(c)おおむね高度が高いほど強くなっている。

(a)7月は北半球のほうが受け取る紫外線量が多いため、北極のほうが気温が高くなります。

(b)内容は、成層圏上部の風の話です。北半球では気温が高い北極側を右に見て風が吹くので東風。反対に、南半球では気温が高い方を左に見て西風が吹きます。

(b)南北両半球の中緯度の風速の東西成分の鉛直分布を対流圏から上部成層圏まで高度に沿ってみていくと,南北両半球ともに対流圏界面付近で西風が極大となり,下部成層圏には西風の弱い高度があって,そこから上空に向かって北半球では(b)  北半球では東風に変わり、南半球では西風のままということになるようです。

(c)成層圏の気温は,オゾンの紫外線吸収に伴う加熱量の違いから,(a)の方が高い。,南半球では(c)おおむね高度が高いほど強くなっている。

  • 正解は④

58回 問2 湿潤空気における水蒸気の気体定数の値や水蒸気量 苦手克服

問2 湿潤空気における気体定数や水蒸気量について述べた次の文章の空欄(a)、(b)に入る数値の組み合わせとして適切なものを、次の1~5の中から1つ選べ。ただし、乾燥空気の平均分子量及び水蒸気の分子量はそれぞれ29と18であり、乾燥空気の気体定数は287Jkgー1Kー1、27℃の飽和水蒸気圧は36hPaとする。

理想気体における一般気体定数と乾燥空気及び水蒸気の気体定数の関係から、水蒸気の気体定数の値は約(a)Jkgー1Kー1である。ある湿潤空気の温度が27℃、相対湿度が50%とすると、水蒸気の状態方程式から、この湿潤空気1m3あたりの水蒸気の質量は約(b)kgである。

  • (a)pv=nRTで、n=m/M(分子量Mの気体がm(kg)存在する)n=モル数
  • モル質量を使った状態方程式にすると n=m/MからM=m/n(kg/モル数)…1モルあたりの質量 pv=MRTを導く。
  • 知りたいのは、R:「水蒸気の気体定数の値」なので
  • MR=pv/T(一定)なので MR=29×287=18×? 計算すると462となります。
  • (b)この湿潤空気1m3あたりの水蒸気の質量は
  • p=ρRTから36(hPa)×100×50(%)=ρ×462×(27+273) ρ=0.013(kg/m3)
  • よって、正解は③

59回 問2 湿球温度 混合比 仮温度

問2 大気中の水蒸気量の指標のひとつである湿球温度について述べた次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

湿球温度計に通風される未飽和の空気(温度 To)の混合比をW1、湿球を通過した空気の混合比をW2とし、W1、W2それぞれを飽和混合比とする温度をT1、T2とすると、(a)T1は仮温度、T2は湿球温度で、(b)T1くT2である。混合比の差△w=W2-W1に相当する水の蒸発によって温度が変化していることから、蒸発の潜熱をL、定圧比熱をCpとすれば、(c)L△w=Cp(To-T2)という関係が成り立つ。

60回 問2 混合比と持ち上げ凝結高度

問2 水蒸気の混合比12.4g/kg、温度26℃、水蒸気の混合比12.4g/kgの地表近くの空気塊の持ち上げ凝結高度と、その高度まで持ち上げたときの空気塊の飽和水蒸気圧の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、乾燥断熱減率は10℃/kmとし、温度と飽和水蒸気圧の関係、及び高度と気圧の関係は以下の表で与えられている。また、水蒸気の混合比は次の式で近似できるとする。

  • 空気塊の水蒸気が凝結していなければ、混合比は気温や気圧が変わっても保存されます。選択肢から仮に空気塊の持ち上げ凝結高度が800mだとすると、断熱気温減率 10℃/km から、空気塊の温度は「 26℃ – 8℃」で「18℃」表から、この時の飽和水蒸気圧は21hPa。表から、800mの気圧は920hPa

上式に、代入して計算すると14.2g/kg。水蒸気の混合比12.4g/kgと一致しない。

同様にして、1000mで900hPa、1000mなので「26℃ー10℃=16℃」このときの飽和水蒸気圧は18hPa。上式で計算すると水蒸気の混合比12.4g/kgと一致する。よって、1000m18hPa ④が正解

61回 問2 放射平衡温度 ステファンボルツマン

問2 放射平衡温度について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る数値及び式の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

地球が黒体放射していると仮定すると、地球から放出される長波放射エネルギーは放射平衡温度の(a)乗に比例する。また、地球のアルベドをAとすると地球が吸収する短波放射エネルギーは(b)に比例する。放射平衡の状態ではこの2つのエネルギーが釣り合っている。これらの関係から、地球のアルベドが0.3から0.35に変化して放射平衡温度がT1からT2に変化したとすると、放射平衡温度 T2は(c)×T1となる。

  • (a)I=σT4 なので、4乗
  • (b)「アルベド」とは反射率のことなので「 1- A 」 に比例します。
  • (c)④と⑤の判別。アルベドが増えるとは、反射が増えて放射平衡温度が低くなる。よって(0.65/0.7)と(0.7/0.65)では、(0.65/0.7)を選ぶ。よって、

62回 問2 鉛直方向に運動する未飽和の空気塊

問2 大気中を鉛直方向に運動する未飽和の空気塊について述べた次の文章の空欄(a)、(b)に入る語句と数値の組み合わせとして適切なものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、空気塊は周囲の大気とは混合せず、空気塊に含まれる水蒸気は凝結しないものとし、空気塊は地表面には到達しないものとする。

温度減率が0.6℃/100m の大気中の高度Aにおいて、周囲の大気と気圧が等しく、周囲より温度が4℃低い空気塊を静かに放出したところ、空気塊は落下をはじめ、断熱的に下降して周囲の温度と等しくなる高度Bに達した後、(a)。このとき、高度Aと高度Bの高度差は(b)である。

  • (a)高度Aでの周囲の温度をTA,空気塊の温度をT0とすると、
  • TA-T0=4(周囲ー空気塊=4℃)…①
  • 高度Bの周囲の温度をT、高度Aと高度Bの高度差をΔhとすると
  • T-TA=1.0℃/100m×Δh…② 高度Bの周囲の温度T-高度Aでの周囲の温度TA
  • T-T0=0.6℃/100m×Δh…③ 高度Bの周囲の温度T-高度Aでの空気塊の温度T0
  • ②-③ T0-TA=0.4℃/100m×Δh…④
  • ④を①に代入 0.4℃/100m×Δh=4 Δh=1000m 周囲の温度上昇と
  • (b)下降する空気塊は周囲の温度が同じになる高度で、下降をピタッと止められず、上下に振動するような動きをすると考えられます。
  • よって、⑤

63回 問2 3種類の湿潤空気塊A、B、Cの比湿の大小関係

問2 次に示す3種類の湿潤空気塊の比湿A、B、Cの大小関係として正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。ただし、比湿sは、水蒸気圧e、気圧pを用いて、s=0.622e/pで近似できるものとする。また、温度と飽和水蒸気圧の関係は次の表の通りとする。

  • A 温度12℃の乾燥空気990g と水蒸気10gからなる湿潤空気塊の比湿
  • B 温度14℃、相対湿度75%、気圧700hPaの湿潤空気塊の比湿
  • C 温度20℃、露点温度16℃、気圧900hPaの湿潤空気塊の比湿

  • A この湿潤空気塊の質量は、乾燥空気990g +水蒸気10g=1000(g)
  • よって、比湿 10/1000
  • B 温度14℃なので飽和水蒸気圧16hPa。相対湿度75%なので×0.75で12hPa
  • 比湿sは、水蒸気圧e、気圧pを用いて、s=0.622e/pで近似できる」から、気圧700hPaなのでs=0.622×12/700で、10.66
  • C 露点温度16℃なので、飽和水蒸気圧18hPa。気圧900hPaなので、s=0.622×18/900で 
  • 12.44
  • 要は、水蒸気を重さや圧力で比べられるように処理すればよい。答は①

コメント

  1. 金太郎パパ より:

    > 集中力が切れてきたようなので、一休みします。

     ずっとお休みして、楽になりましょう。
     暑さだけでなく脳内回路が沸騰しちゃいますよ。